コラム

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【特定技能ビザ】「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野」分野統合後の変更点と注意点

1.「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野」統合の背景 従来は,3分野に分かれていた素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野は,受入れ上限数に達した統合前分野での受入れ再実現や,手続きの簡素化を主な理由として統合されました。 特定技能外国人の受入れが認められている12分野では,それぞれ受入れ上限数が設定されており,統合前にあった「産業機械製造業分野」で設定されていた特定技能外国人の受入れ上限数(5,250人)が,2022年2月末時点で人数超過しました。 人数超過の結果として,産業機械製造業分野では,一時的に,国外にいる外国人に対しての特定技能ビザ交付が停止される措置がとられました。 加えて,統合前の製造業3分野では,同じ就業場所でも複数の分野で特定技能外国人の受入れをする場合には,分野ごとに協議会加入手続きが必要であった点や,協議会加入手続きが煩雑であるなどの意見もあり,分野統合の実現を後押しする要因となりました。 元々は,3つの分野に分かれていた「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野」を統合することで,製造業3分野それぞれの受入れ上限数も合算され,現在では,統合前に産業機械製造業分野に該当していた受入れ機関でも,再度,特定技能外国人の受け入れが可能となりました。 2.「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野」統合後の変更点 製造業3分野の分野統合後の主な変更点について紹介します。 2-1.受入れ分野と業務の対応関係 統合前には,製造業3分野のそれぞれで,受入れ可能な特定技能外国人の業務区分が設定されていました。 他方で,統合後の現在では業務区分についても統合されたため,結果として,統合前には受入れが認められなかった業務区分の技能をもつ,特定技能外国人の受入れが可能となった受入れ機関もあることになります。 統合後に,素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野で受入れ可能となった業務区分は次の表の通りです。 受入れ可能となった業務区分 鋳造 鍛造 ダイカスト 機械加工 金属プレス加工 鉄工 工場板金 めっき アルミニウム陽極酸化処理 仕上げ 機械検査 機械保全 電子機器組立 プリント配線板製造 プラスチック成形 電気機器組立て 溶接 工業包装 塗装     それぞれの業務区分の技能要件を満たす特定技能外国人であれば,受入れが可能です。 また,統合前には,特定技能外国人が就労する分野を変更する場合には,仮に就労先に変更が無かった場合でも,新たに特定技能ビザの切り替えをする必要があったため,複数の分野に該当していた製造業の受入れ機関は,手続き上の手間が大幅に削減されています。 2-2.特定技能外国人の受入れ上限数 統合前には,製造業3分野での特定技能外国人の受入れ上限数は,次の通りに設定されていました。 素形材産業分野 産業機械製造業分野…

ネパールの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定とは ネパールと日本の間で締結された特定技能の二国間協定は,特定技能外国人の保護や特定技能制度の適正な運用を実現するために締結されました。 2.二国間で共有される主な情報内容 二国間協定で共有される内容は次の通りです。 特定技能外国人や家族・親族の金銭や財産の管理 契約不履行時などの違約金に関する約束 特定技能外国人に対する人権侵害 特定技能ビザ取得時の不正な手続き 特定技能外国人からの不当な手数料の徴収 特定技能外国人を保護するための事項を中心に,特定技能ビザを取得する際の手続き上の不正についても情報共有されます。 また,特定技能外国人の受入れ後は,受入れ機関が四半期ごとに賃金台帳などを添付した報告書を入管へ提出する義務があるなど,労働法についても日本人従業員以上に保護されています。 そのため,入管法やその他の法律に違反する行為が発覚した場合は,二国間で情報共有され特定技能外国人の受入れができなくなる可能性もある点には注意して下さい。 3.二国間で協議される主な内容 二国間協定では,次の内容について協議されることが誓約されています。 二国間の政策実施・変更に関する事項 採用プロセスや費用負担に関する事項 特定技能制度の手続きに関する審査 特定技能制度に関わる機関に関する事項 特定技能試験の実施に関する事項 特定技能制度の適正な運用を継続して実現するために,上記の内容を中心に随時協議されることが誓約されています。 協議される内容については,採用プロセスや手続きに関する事項から,特定技能試験に関する事項まで特定技能制度全般にかかわる内容が協議されます。 4.二国間の特定技能試験に関する誓約 二国間協定で誓約された特定技能試験についての誓約事項は次の通りです。 日本政府からの各種要請に可能な限り応じる 技能・日本語試験の適正な実施 試験などの不正を行った情報を共有 ネパール国内での特定技能の技能試験や日本語試験の実施に関して,日本政府からの要請などがあった場合の協力や,両国内で実施される試験での不正を防止するための情報共有をすることが誓約されています。 なお,ネパール国内では介護を含む4業種の技能試験の技能試験が実施されています。 5.特定技能外国人の受入れフロー(呼び寄せ) 特定技能外国人を呼び寄せする際の,受入れフローは次の通りです。 ①採用する人材の選定 ②雇用契約の締結 ③特定技能ビザの取得 ④在ネパール日本大使館での手続き ⑤健康診断・オリエンテーション受講 ⑥海外労働保険等への加入手続き ⑦海外労働許可証の取得 ⑧日本へ入国・就労開始 ①採用する人材の選定 技能実習2号以上を良好に修了した人材や,特定技能の技能試験や日本語試験に合格した人材の中から採用する人材の選定をします。…

スリランカの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定とは 日本とスリランカの間の二国間協定は,特定技能制度でのそれぞれの国の役割を明確にして,制度の適正な運用や特定技能外国人の保護を目的としています。 2.両国の連絡窓口 二国間協定では,次の機関がそれぞれの政府の連絡窓口として定められています。 日本 法務省出入国在留管理庁在留管理支援部在留管理課 スリランカ 通信・海外雇用・スポーツ省スリランカ海外雇用局求人課 3.二国間で共有される主な情報内容 二国間協定では,次の内容について情報共有されることが誓約されています。 特定技能外国人やその家族からの金銭や財産管理 契約不履行時の違約金などに関する契約有無 人権侵害に関する事項 特定技能ビザ取得時の不正な手続き 不当な手数料の徴収 二国間協定では,特定技能制度の適正な運用に必要または有益な情報を共有することが定められています。 共有される情報の内容からも分かるように,特に求人・求職に関わる仲介機関の不正を防止する内容の情報共有がなされます。 4.二国間で協議される主な内容 二国間協定で,定められている協議内容は次の通りです。 二国間の政策実施・変更に関する事項 仲介機関の適正に関する事項 受入れ機関や送出し機関に関する事項 技能・日本語試験に関する事項 二国間協定では,特定技能制度の適正な運用実現のために,上記の内容について定期または随時協議を行うことが誓約されています。 特定技能制度の運用にあたり,問題となる事象などがあれば,協定内容も随時更新される可能性があります。 5.二国間の特定技能試験に関する誓約 二国間協定では,特定技能試験に関する事項も次の通り誓約されています。 日本政府からの要請に可能な限り対応 技能・日本語試験の不正を防止・情報共有 〇日本政府からの要請に可能な限り対応 スリランカで実施される特定技能の技能試験や日本語試験の実施などに関して,協力を要請された場合はそれに応じることが誓約されています。 〇技能・日本語試験の不正を防止・情報共有 実施した試験に関して,替え玉受験や合格証の偽装などが発覚した場合は,両国間で迅速に情報共有することが誓約されています。 6.特定技能外国人の受入れフロー(呼び寄せ) スリランカから特定技能外国人を呼び寄せする際の,受入れフローは次の通りです。 ①採用する人材の選定 ②雇用契約の締結 ③特定技能ビザの取得 ④在スリランカ日本大使館での手続き ⑤海外労働者登録…

ミャンマーの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定とは ミャンマーと日本との間で二国間協定が締結された目的は,特定技能制度を運用する上での2国間の役割を明確にし,適正な制度運用を実現することで,特定技能外国人の保護をするためです。 2.ミャンマー政府が誓約した重要事項 二国間協定で,ミャンマー政府が誓約した重要事項は次の通りです。 送出し機関の審査・認定の実施 送出し機関情報を日本政府へ報告 日本政府からの情報に応じて送出し機関の調査などを実施 指導などを受けた受入れ機関情報の公表 日本政府からの依頼に応じて情報提供 〇送出し機関の審査・認定の実施 送出し機関について十分な審査を行い,基準を満たした機関のみを許可することが誓約されています。 なお,ミャンマーにいる人材を採用する場合は送出し機関を仲介することが必須となっています。 〇送出し機関情報を日本政府へ報告 送出し機関の許可を出した場合は,日本政府へ情報共有することが誓約されています。 〇日本政府からの情報に応じて送出し機関の調査などを実施 送出し機関の不正な活動について,日本政府より情報提供を受けた場合は,該当する送出し機関の調査・指導などを行うことが誓約されています。 〇指導などを受けた受入れ機関情報の公表 日本政府が受入れ機関などに対して改善命令などを行った場合は,ミャンマー政府にも情報共有され,ミャンマー国内でも公表することが誓約されています。 そのため,不正を行った受入れ機関は,今後ミャンマー人の受入れを希望する場合も人材獲得が難しくなることが想定されます。 〇日本政府からの依頼に応じて情報提供 ミャンマーの送出し機関などに関する情報照会を日本政府より受けた場合は,必要な情報を調査して日本政府へ提供することが誓約されています。 3.日本政府が誓約した重要事項 日本政府が誓約した重要事項は次の通りです。 ミャンマー政府からの送出し機関情報を日本国内で公表 ミャンマー政府からの依頼に応じて情報提供 〇ミャンマー政府からの送出し機関情報を日本国内で公表 送出し機関に関する情報や,認定取り消しなどが行われた情報について,ミャンマー政府より情報提供を受けた場合は,日本国内にて公表することが誓約されています。 〇ミャンマー政府からの依頼に応じて情報提供 ミャンマー政府より,特定技能外国人受入れに関する情報の照会を受けた場合は,必要な情報を共有することが誓約されています。 4.特定技能外国人の受入れフロー(呼び寄せ) ミャンマーにいる特定技能外国人を呼び寄せする際の手続きは次の通りです。 ①送出し機関との契約 ②求人票の承認 ③採用する人材の選定 ④雇用契約の締結 ⑤特定技能の在留資格認定証明書の取得 ⑥ミャンマー労働省よりOWIC取得 ⑦在ミャンマー日本大使館での手続き ⑧日本へ入国・就労開始 ①送出し機関との契約…

モンゴルの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定とは 二国間協定は,特定技能制度でのそれぞれの国の役割を明確にして,適正な制度運用や特定技能外国人の保護を目的として締結されました。 2.二国間で共有される主な情報内容 二国間協定で情報共有が誓約されている主な事項を紹介します。 特定技能外国人やその家族の金銭や財産の管理 契約不履行時の違約金契約 特定技能外国人への人権侵害行為 特定技能ビザ申請手続きの不正 特定技能外国人の同意なしの費用徴収 二国間協定では,上記内容の事項について,随時共有されることが誓約されています。 共有される内容を見ると,特定技能外国人の保護に関する事項が中心となっていることが分かります。 これらの事項は,外国人技能実習生が被害を受けることで知られる項目でもあるため,特定技能外国人に対しても同様に,被害防止のための情報共有がなされます。 3.モンゴル政府が誓約した重要事項 二国間協定の中で,モンゴル政府が誓約している重要事項について見ていきます。 GOLWSをモンゴル唯一の送出し機関とする 日本国内で処罰を受けた機関の情報をモンゴルで公表 特定技能候補者をGOLWSのデータベースに登録すること 日本政府からの要請により必要な情報提供をすること 〇GOLWSをモンゴル唯一の送出し機関とする 特定技能外国人をモンゴルから呼び寄せする際には,モンゴル労働・社会保障省労働福祉サービス庁(GOLWS)を仲介する必要があります。 そのため,民間の送出し機関がモンゴルにいる特定技能外国人の斡旋を行うことは認められていません。 なお,モンゴル政府は,GOLWSを特定技能外国人の送出しに関わることのできる唯一の機関として定めています。 〇日本国内で処罰を受けた機関の情報をモンゴルで公表 日本政府が登録支援機関や受け入れ機関に対して,指導や許可取消などを行った場合には,モンゴル政府に情報が伝達され,モンゴル国内でも公表することが誓約されています。 〇特定技能候補者をGOLWSのデータベースに登録すること 特定技能の技能試験や日本語試験に合格するなどして,特定技能外国人となる要件を満たしたモンゴル人に対してGOLWSの求職者データベースに登録することを求めることが誓約されています。 〇日本政府からの要請により必要な情報提供をすること 日本政府より特定技能外国人などに関する情報の照会を受けた際は,情報提供をすることが誓約されています。 4.日本政府が誓約した重要事項 次に日本政府が誓約した重要事項について紹介します。 雇用契約や支援計画の適正な審査実施 登録支援機関の厳正な審査実施 雇用契約や支援計画内容の適正な実施状況の確認 必要に応じて登録支援機関へ指導等の実施 特定技能外国人の適正な労働環境の確保 日本国内の悪質ブローカーの排除 GOLWSに関する情報を日本国内で公表 処罰した機関の情報をモンゴル政府へ共有 特定技能適格性を厳正に審査 モンゴル政府からの要請により必要な情報提供…

タイの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定が締結された目的 二国間協定が締結された目的は,それぞれの国の役割を明確にすることや,特定技能制度の運用を適正に実施して特定技能外国人の保護をするためです。 2.二国間で情報共有する内容 二国間協定の中では,次の事項について特に重視して,情報共有することが定められています。 特定技能外国人の財産管理 契約不履行時の違約金 特定技能外国人への人権侵害 違法な手数料の徴収 入管への偽装文書の提出 特定技能外国人が金銭的に搾取されることや人権侵害を受けることを防止する内容の情報共有が,密になされることがわかります。 また,特定技能ビザ取得のために,偽の内容の文書の提出防止についても徹底して監視されます。 3.タイ政府が誓約した重要事項 まずは,タイ政府が誓約した主な重要事項を紹介します。 無許可の人材紹介会社からの特定技能外国人送り出しを許可しない 特定技能外国人からの手数料徴収を法令の範囲内で認める タイ国内の特定技能試験の実施許可 雇用契約の審査・承認の実施 〇無許可の人材紹介会社からの特定技能外国人送り出しを許可しない 特定技能外国人をタイから受入れする際には,タイ政府より許可を得た職業紹介事業者またはタイ労働省からの人材斡旋のみを認めることが誓約されています。 なお,特定技能外国人が自身で受入れ機関へ申し込みすることは,認められています。 〇特定技能外国人からの手数料徴収を法令の範囲内で認める 特定技能外国人から職業紹介費などを徴収することは禁止されていませんが,本人からの同意を得た金額のみ徴収可能であることや,契約不履行に関する違約金などの契約はできないことが原則となっています。 〇タイ国内の特定技能試験の実施許可 タイ政府が実施可能と判断した特定技能の試験については,試験計画を承認して,タイ国内での実施許可を出すことが誓約されています。 〇雇用契約の審査・承認の実施 特定技能外国人の雇用契約を審査して,承認する手続きを行うことが誓約されています。 なお,タイの特定技能外国人との雇用契約について,日本国内にいるタイ人が特定技能ビザへの切り替え申請を行う場合には,入管への申請前に必ず駐日タイ大使館の認証手続きを経る必要があります。 4.日本政府が誓約した重要事項 次に,日本政府の誓約事項を紹介します。 駐日タイ大使館に認証された契約書のみを受け付けすること 契約内容や支援計画の内容の厳正な審査 日本での雇用情報の周知 〇駐日タイ大使館に認証された契約書のみを受け付けすること 入管では,駐日タイ大使館より承認を受けた雇用契約書のみを受理することが誓約されています。 そのため,雇用契約書については,駐日タイ大使館と入管の2つの機関の審査を経ることになります。 〇契約内容や支援計画の内容の厳正な審査 雇用契約内容や特定技能外国人に対する支援計画について,基準を満たしているか厳正に審査することが誓約されています。 特に,支援計画については,駐日タイ大使館での審査は無いため,入管のみで内容が確認されます。 〇日本での雇用情報の周知 特定技能外国人が安心して日本での就労開始ができるように,日本の雇用情報を周知することが誓約されています。…

フィリピンの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定が締結された目的 特定技能の二国間協定は,特定技能外国人の保護を中心とした特定技能制度の健全な運用を目的として,締結されています。 2.フィリピン政府が誓約した重要事項 まずは,二国間協定の中でフィリピン政府が誓約した主な重要事項について紹介します。 送り出し機関を厳正に審査 日本政府からの報告により送り出し機関への調査実施 特定技能制度運用のためのガイドラインの作成 日本政府からの情報をフィリピンで公表 〇送り出し機関を厳正に審査 決められた認定基準に則り送出し機関を審査して,基準を満たした送出し機関へのみ運営許可を与えることを誓約しています。 〇日本政府からの報告により送り出し機関への調査実施 日本政府より送出し機関の調査依頼があった場合は,当該送出し機関への調査を実施することが誓約されています。 入管は,特定技能の受入れ機関へも不定期で訪問をして,特定技能外国人から聞き取り調査などを実施します。 その際に,送出し機関からの不正な手数料徴収などが発覚した場合には,調査依頼の対象となり得ます。 受入れ後のトラブルを避けるためにも,特定技能ビザ申請前の事前ガイダンスで不当な扱いの有無などについて確認することが必要です。 〇特定技能制度運用のためのガイドライン作成 特定技能制度と二国間協定の内容を,適正に履行するためのガイドラインを作成することを誓約しています。 また,認定した送出し機関に対して,特定技能外国人の選定が適切に実施されるように指示することも誓約されています。 〇日本政府からの情報をフィリピンで公表 日本政府が実施した改善命令などの情報を,フィリピン国内でも公表することが誓約されています。 3.日本政府が誓約した重要事項 日本政府が誓約している主な重要事項は次の通りです。 入管法で特定技能外国人へ補償されている内容の審査 必要に応じて登録支援機関に対して指導や許可取り消しの実施 受入れ機関の労働基準法の遵守状況について指導・監督 日本国内の悪質なブローカーの排除 フィリピン政府より認定を受けた送り出し機関の公表 受入れ機関への改善命令などの情報をフィリピン政府へ報告 〇入管法で特定技能外国人へ補償されている内容の審査 受入れ機関と特定技能外国人との間で締結された雇用契約内容や支援計画書の内容などについて,入管法に沿った内容であるかを審査することが誓約されています。 また,特定技能外国人に対する報酬が同じ職場で就労している日本人と同等以上であることや,離職時の転職支援については,特に重要な審査事項と強調されています。 〇必要に応じて登録支援機関に対して指導や許可取り消しの実施 登録支援機関が適正な支援業務を実施しているか審査して,指導などを行い,悪質な登録支援機関に対しては必要に応じて許可取り消しを行うことが誓約されています。 〇受入れ機関の労働基準法の遵守状況について指導・監督 特定技能ビザの申請時に入管へ提出した雇用条件に従い,労働基準法を遵守した特定技能制度の運用がなされているか監督をして,必要に応じて指導などを行うことが誓約されています。 〇日本国内の悪質なブローカーの排除 特定技能外国人の就職先斡旋に際して,特定技能協議会でも禁止されている引き抜き行為や,不当な紹介手数料を特定技能外国人へ請求することは禁止されています。 また,それらに関わる日本国内の悪質なブローカーを排除することを誓約しています。 〇フィリピン政府より認定を受けた送り出し機関の公表 フィリピン政府より認定された送出し機関の情報を受け取った場合は,日本国内でも情報展開することが誓約されています。…

ベトナムの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定とは 二国間協定が締結されている目的は,特定技能制度の運用に関しての誓約事項を定めることで,制度の運用を円滑にして,かつ特定技能外国人が不利益を被らないようルール決めをすることなどが主な目的です。 2.二国間で共有される主な情報内容 ベトナムとの二国間協定では,次の事項について情報共有されることが決定しています。 特定技能外国人やその親族から金銭を徴収する行為 人権侵害に該当する行為 手続き上の不正に関する行為 認められない手数料の徴収などの行為 これらの事項が定められている理由として,ベトナムでは特に外国人労働者から不当な金銭的搾取を行う事例などが多いことが挙げられます。 そのため,ベトナム技能実習生が借金苦を理由に失踪する原因にもなっています。 また,情報共有される事項は,全て入管法にも抵触する事項であるため,違反した場合は,情報共有されるだけでなく,特定技能外国人の受入れができなくなります。 3.ベトナム政府が誓約した重要事項 次の事項については,二国間協定でベトナム政府が誓約した主な内容です。 ベトナム送出し機関許認可に際しての厳密な審査 日本政府からの情報提供により送出し機関の調査実施 改善命令を行った受入れ機関や登録支援機関の情報をベトナムで公表 推薦者表の審査・発行 日本政府の依頼に応じて送出し機関の情報提供 それぞれ解説します。 〇ベトナム送出し機関許認可に際しての厳密な審査 ベトナム人を特定技能ビザで呼び寄せする際には,適格性などについて厳しく審査することが誓約されています。 ベトナムの送出し機関は,許認可を受けた後でも,営業停止などが発表されることが珍しくなく,特定技能の二国間協定でも許認可する際の審査の厳格化が約束されています。 特に,特定技能外国人採用に対しての受入れ機関へのキックバック有無などについては,厳しく確認を受けます。 〇日本政府からの情報提供により送出し機関の調査実施 特定技能外国人が,不当に金銭的な搾取などを受けていることが発覚した場合は,日本政府がベトナム政府へ送出し機関の調査依頼をする可能性があります。 ベトナム人の特定技能外国人を呼び寄せする場合は,送出し機関を仲介することが義務であるため,手続き上の不正などについても調査の対象とされます。 〇改善命令を行った受入れ機関や登録支援機関の情報をベトナムで公表 特定技能外国人にかかわる日本側の機関(受入れ機関・登録支援機関)への改善命令があった場合は,ベトナム政府へ報告され情報が公表されます。 〇推薦者表の審査・発行 ベトナム人が特定技能ビザを取得するためには,推薦者表が必要となります。 そのため,ベトナム政府は,国内外にいるベトナム人から申請を受けた場合は,申請書類の審査と推薦者表の発行をする義務があります。 〇日本政府の依頼に応じて送出し機関の情報提供 日本政府より依頼を受けた場合は,ベトナム送出し機関の情報提供をすることを誓約しています。 4.日本政府が誓約した重要事項 次の事項は,日本政府が誓約した主な重要事項です。 許可を得た送出し機関が仲介したベトナム人を受入れ ベトナム政府からの送出し機関の情報を日本国内で公表 改善命令を行った登録支援機関の情報をベトナム政府に報告 特定技能外国人が入居する寮の適正な運用 ベトナム政府からの要請により受入れ機関や登録支援機関の調査をする…

インドネシアの二国間協定の誓約事項と受入れフロー

1.特定技能の二国間協定とは 特定技能の二国間協定は,特定技能外国人の保護や特定技能制度の運用を円滑にすることなどを主な目的としています。 なお,二国間協定が締結されていない国の外国人が,特定技能ビザを取得することも可能です。 この点,誤解があるポイントなので注意してください。 2.インドネシア政府が誓約した重要事項 二国間協定で,インドネシア政府が誓約している次の重要事項について,解説していきます。 インドネシア労働市場情報システムにて求人・求職者情報の公開 インドネシア労働市場情報システムの使い方などについて公表 特定技能外国人へシステム利用・更新の周知 受入れ機関に対する改善命令情報などをインドネシア国内で公表 日本政府が作成した登録支援機関の一覧をインドネシアで公開 全ての特定技能外国人を海外労働者管理システムに登録するように周知 特定技能外国人に対する出国前説明会の実施 日本政府からの情報照会依頼に対応 日本に在留している特定技能外国人に対して推薦状の発行 それぞれ見ていきます。 〇インドネシア労働市場情報システムにて求人・求職者情報の公開 インドネシア政府は,政府が運用しているインドネシア労働市場情報システム(IPKOL)をインドネシアにいる特定技能外国人の求人・求職にも使用することを希望しています。 そのため,IPKOLに登録された求人情報や日本での就労を希望する特定技能外国人の情報を,システムで情報公開をすることが誓約されています。 一方で,特定技能外国人の求人や求職をする際に,IPKOLを使用することは義務ではないため,実際にIPKOLを使っての求人・求職は実例が多くないのが実情です。 〇インドネシア労働市場情報システムの使い方などについて公表 日本では認知度が低いIPKOLの使い方などについて,インドネシア政府が公表することが誓約されています。 しかし,IPKOLの使い方については公表されている情報が乏しく,システムもインドネシア語でのみ使用できるなど,日本向けのシステム利用や使い方についての広報が未だに進んでいないのが実情です。 なお,IPKOLのサイトについては「インドネシア労働市場情報システム(IPKOL)」よりアクセスが可能です。 〇特定技能外国人へシステム利用・更新の周知 特定技能外国人へのシステム利用・更新の周知をすることが,誓約されています。 一方で,新型コロナウイルス感染症の影響により,インドネシアにいる特定技能外国人の採用案件が低水準に留まっていたこともありシステム利用者が増えていません。 また,インドネシアにいる特定技能外国人を呼び寄せする場合は,以前技能実習を行っていた受入れ機関に戻る場合や,人材紹介会社を通して受入れ機関を探す場合も少なくないため,システム利用が進まない要因にもなっています。 〇受入れ機関に対する改善命令情報などをインドネシア国内で公表 受入れ機関が入管法などに抵触して,改善命令などを受けた場合はインドネシア国内でも情報を公表することが誓約されています。 そのため,不正を行った受入れ機関については,インドネシア人の特定技能外国人を採用することが難しくなる可能性がある点には,注意して下さい。 〇全ての特定技能外国人を海外労働者管理システムに登録するように周知 特定技能外国人となる全てのインドネシア人は,海外労働者管理システム(SISKOTKLN)へ登録する必要があります。 SISKOTKLNは,インドネシア国外で就労するインドネシア人がトラブルに巻き込まれた際などに,政府が当該インドネシア人の保護をする際などに役立つシステムです。 インドネシアにいる特定技能外国人が,日本へ出国する際は,事前にSISKOTKLNへ登録しておくことが義務となっている点には注意して下さい。 なお,SISKOTKLNのサイトについては「海外労働者管理システム(SISKOTKLN)」よりアクセスが可能です。…