コラム

COLUMN

外国人が起業して経営管理ビザを取得するメリット

1.外国人が日本で起業するメリット ①実力次第で高収入を得られる可能性がある 会社経営者は,成功すれば報酬は青天井です。 他方,失敗した時には会社経営者は全ての責任を負うことになります。 そのため,実力次第では高収入を得られます。反対に,失敗した時には苦境に立たされることになります。 努力や実力がそのまま反映されるのは,会社経営する醍醐味ではないでしょうか。 ②これまでになかった人脈形成ができる 外国人の方が起業すると,名刺にはCEOや代表取締役などの肩書が付きます。 会社代表者としての肩書が付くことで,周囲の見る目は変わり,これまでよりステイタスは高くなるでしょう。 また,経営者や外国人の経営者だけのコミュニティーもあります。 これまで知り合うことのなかった経営者の仲間ができることは,自分の知見を広げることに繋がりますし,成長できる環境に身を置くことは一生の財産になるでしょう。 ③自分のペースで自由な働き方ができる 一般的に会社勤めの場合,就業時間が決まっているかと思います。 会社経営者は,このような時間的な拘束は受けません。 経営管理ビザの審査の観点でも,何時から何時までの勤務を求めることはなく,事業の実態や決算内容を重視しています。 自らの行動にも全責任を負うことになりますが,自分のペースで自由な働き方ができるというのはメリットの一つに数えられるのではないでしょうか。 ④定年がない・早期リタイアも実現できる 早期リタイアの考えは様々かと思いますが,ご自身の考えと努力次第では早期リタイアも夢ではありません。 反対に,会社経営者に定年はないため,ご自身のお考え次第では何歳でも現役を続けることも可能です。 人生100年時代と言われる今,様々な選択肢を持てるのも経営者としての強みの一つです。 ⑤日本人にはない感性があるから日本市場で強い これは,私たち行政書士法人第一綜合事務所で経営管理ビザを取得した外国人経営者を見て思うところです。 日本人にはない外国人ならではの感性で,ブルーオーシャンの地位を築いておられる外国人経営者の方もおられます。 また,外国人経営者の方々は意思決定が日本人と比較して早い方が多く,それゆえビジネスチャンスをつかみ成功を手中に収めている方もいらっしゃいます。 外国人ならではの感性が活かせる日本市場は,外国人経営者の方にとってチャンスと言えるのはないでしょうか。 2.経営管理ビザを取得するメリット ⑥成果次第で高度専門職も狙える 経営管理ビザを保有している外国人経営者の方は,高度人材のポイント計算で70点以上取得すれば,高度経営管理活動として,高度専門職1号(ハ)のビザを取得できる可能性があります。 高度専門職1号(ハ)のビザを取得すると, ・複合的な在留活動の許容 ・在留期間「5年」の付与 ・在留歴に係る永住許可要件の緩和 ・配偶者の就労 ・一定の条件の下での親の帯同 ・一定の条件の下での家事使用人の帯同 ・入国・在留手続の優先処理 など,様々な優遇措置を受けることができます。 高度専門職ビザの詳細については,【事例解決】高度人材必見!高度専門職ビザの許可事例 に記載しておりますので,宜しければご覧ください。…

就労ビザから経営管理ビザへの変更方法を行政書士が解説!

1.就労ビザから経営管理ビザ ~よくあるご質問~ 本チャプターでは,就労ビザから経営管理ビザへの変更を目指す方からのご質問をまとめています。 経営管理ビザの一般的な要件は, 経営管理ビザの要件① ~在留資格該当性~ 経営管理ビザの要件② ~上陸基準省令~ に記載しておりますので,ご活用ください。 ①経営管理ビザを取得するために事務所は必要? 経営管理ビザ取得のためには,事業所の確保が必要になります。 事業所については,賃貸物件でも問題ありません。 しかし,単に物件確保のみを求めているわけではなく,要件に適合した事業所を確保しなければ,経営管理ビザの取得はできません。 では次に,経営管理ビザ取得のための事業所要件とはどのような内容なのでしょうか。 以下の内容が,事業所についての主な注意点です。 ・月単位の短期間賃貸スペースは要件に適合しません。 ・容易に処分可能な屋台等は要件に適合しません。 ・使用目的は,事業用,店舗,事務所等の事業目的である必要があります。 ・賃貸借契約の借主名義は,事業主名義(法人の場合は法人の名義)である必要があります。 ・住居兼事務所の場合には,貸主の同意や事業目的専用の部屋が必要になります。 事務所の要件については,経営管理ビザ取得のための事務所の要件を行政書士が解説!  に詳細を記載しておりますので,ご活用ください。 ②資本金の準備方法 経営管理ビザを取得するためには,下記の要件のいずれかに該当する必要があります。 ・日本に居住する2人以上の常勤従業員を確保していること ・資本金又は出資の総額が500万円以上であること ・上記に準ずる規模であると認められるものであること 会社経営スタート当初に,従業員を雇用することは資金力の観点から多くはありません。 そのため,「資本金又は出資の総額が500万円以上であること」という要件の適合を目指すのが一般的です。 では,現金が500万円さえあれば問題ないかというと,実はそういうわけではありません。 マネーロンダリング防止の観点や,見せ金を排除する観点から,500万円の出どころについても,入管では審査されます。 そのため,これまでの稼働によって形成した貯金であることなど,資金の形成方法についても明らかにする必要があります。 上記に関連して,資本金は借りたお金でも良いかとご質問を受けることがありますが,借り受けた500万円であっても問題ありません。 もっとも,安定した生計基盤が維持できるかという観点から,返済計画についても審査されることになりますので,生計の収支が問題にならないような返済計画を策定することが肝要です。 資本金の要件については,経営管理ビザの資本金500万円の考え方  に詳細を記載しておりますので,ご活用ください。 ③許認可取得は経営管理ビザの取得前に必要? 原則として,経営管理ビザを申請するまでに,事業遂行に必要な許認可を取得しておく必要があります。…

経営管理ビザ取得のための事務所の要件を行政書士が解説!

1.経営管理ビザを取得するために事務所は必要? この疑問を解消するためには,法務省令(いわゆる基準省令)を確認するのが理解の近道です。 それでは,さっそく法務省令を見てみましょう。 (出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令) 「法別表第一の二の表の経営・管理の項の下欄に掲げる活動」 一 申請に係る事業を営むための事業所が本邦に存在すること。ただし,当該事業が開始されていない場合にあっては,当該事業を営むための事業所として使用する施設が本邦に確保されていること。 まず前段を見ると,申請に係る事業を営むための事業所が本邦に存在することとなっており,経営管理ビザを取得するためには,事務所が必要という事がわかります。 次に後段を見ると,当該事業が開始されていない場合にあっては,当該事業を営むための事業所として使用する施設が本邦に確保されていることとなっています。 これらをまとめると, ・事業が開始されていない場合であっても,事務所の「確保」は必要 ・既に事業を開始している場合については,事務所の「存在」が必要 ということになります。 いずれにしても,経営管理ビザを取得するためには,事務所を準備する必要がありそうです。 2.経営管理ビザ申請において事務所として認められたケース それでは,ここからは法務省が公表している「外国人経営者の在留資格基準の明確化について」より,経営管理ビザ申請において事務所として認められたケースを具体的にみていきましょう。 (事例1) Aは,本邦において個人経営の飲食店を営むとして在留資格変更許可申請を行ったが,事務 所とされる物件に係る賃貸借契約における使用目的が「住居」とされていたものの,貸主と の間で「会社の事務所」として使用することを認めるとする特約を交わしており,事業所が 確保されていると認められたもの。 経営管理ビザを取得するための事務所は,使用目的が住居では要件を充足せず,事業に使用することを明確にする必要があるとされています。 仮に,本事例のように使用目的が住居になっているような場合には,事業に利用することを貸主が承諾していることを明示する必要があります。 本事例では,貸主から「会社の事務所」として使用することを認める特約を交わしていたことから,貸主から事業に利用することの承諾があったものとして扱われた事例です。 (事例2) Bは,本邦において水産物の輸出入及び加工販売業を営むとして在留資格認定証明書交付 申請を行ったところ,本店が役員自宅である一方,支社として商工会所有の物件を賃借して いたことから,事業所が確保されていると認められたもの。 本事例は,登記上の本店所在場所のみが事務所として認定されるわけではないとするケースです。 今回の事例では,登記上の本店は役員の自宅にしています。 これとは別に,支社として事務所の物件を賃貸していました。 このように,本店のみが事務所として認定されるわけではなく,たとえ本店は役員の自宅であったとしても,経営管理ビザの要件に該当する事務所が別に確保されているのであれば問題ありません。 (事例3) Cは,本邦において株式会社を設立し,販売事業を営むとして在留資格認定証明書交付申請 を行ったが,会社事務所と住居部分の入り口は別となっており,事務所入り口には,会社名 を表す標識が設置されていた。また,事務所にはパソコン,電話,事務机,コピー機等の事 務機器が設置されるなど事業が営まれていることが確認され,事業所が確保されていると 認められたもの。 本事例は,自宅兼事務所が問題となった事例です。 ポイントは,居住スペースと事業のために使用するスペースが明確に区分されているかという点です。…

経営管理ビザの資本金500万円の考え方

1.経営管理ビザを取得するには資本金500万円を出資する必要がある? 当社にご相談に来られる方の多くは,「経営管理ビザを取得するには,自らが資本金の500万円を出資する必要がある。」と考えておられます。 確かに,2015年4月1日以前は,経営活動を行う事業に対し,外国人又は外国法人の出資がなければ,投資経営ビザ(現経営管理ビザ)は取得できませんでした。 しかし,日本企業において,事業の経営活動や管理活動を行う外国人を広く迎え入れることができるよう,2014年に入管法が改正され,2015年4月1日からは,経営活動を行う事業に対し,外国人又は外国法人の出資がなくても,ビザを取得できるようになったのです。 そのため,たとえご自身で資本金500万円の出資をしていない場合であっても,入管法に適合しないということはありません。 この点,非常に誤解が多い点ですので,注意してください。 では,どのようなケースでも資本金の出資がなくても経営管理ビザを取得できるのでしょうか。 例えば,資本金の出資をすることなく,友人が作った会社の経営に参画できるのか考えてみましょう。 経営管理ビザがスタートした頃は,資本金の出資がなくても,代表取締役や取締役などの執行機関に就けばビザが取得できるという誤解があり,名ばかり代表取締役の経営管理ビザの申請が,かなり多くあったと聞いています。 当初は,親を呼びたい,友人を呼びたいなどで,既存会社の代表取締役に就任させるような事例が散見されました。 しかし,経営管理ビザでは,代表取締役や取締役という名目を求めているのではなく,実質的に経営に参画していることを求めています。 つまり,事業の運営に関する重要事項の決定,業務執行など,その会社の意思決定に関与している必要があるのです。 次に,そもそも経営経験がない人を経営者として招へいすることができるか,ということについて解説します。 経営管理ビザでは,経営経験は要件としていません。 したがって,留学生であっても,就労ビザの方であっても,経営活動を行うことを目的として経営管理ビザは取得できるのです。 しかし,友人の作った会社に経営者として招へいする場合,通常,その経営者に何らかの実績があり,その経営者を招へいすることが会社にとってのメリットがあるはずです。 そのため,何らの実績なく,会社にとっての利益が明らかでない場合には,申請人が経営活動を行う信憑性に疑義があると判断され,経営管理ビザの入管審査をクリアするのは困難とご理解ください。 ここまでのお話をまとめると, ・経営管理ビザを取得するためには,ご自身で500万円の資本金出資は不要 ・会社の意思決定に参画していないと判断される場合には,経営管理ビザの取得は困難 ・経営者として経営管理ビザを取得するためには,経営経験は不問 ただし,経営活動を行う信憑性に疑義があると判断されるような場合には,経営管理ビザは取得できない ということになります。 2.出資金の500万円は借りたお金でも経営管理ビザの取得は可能? 結論からいうと,資本金の500万円は自ら準備したものだけではなく,借り受けたお金でも経営管理ビザを取得することは可能です。 もっとも,見せ金のような形では経営管理ビザの取得はできませんし,仮に入管が気づかずビザを取得できたとしても,申請内容が虚偽として,後に問題になっているケースが多々あります。 出資金の500万円を借り受けて経営管理ビザを取得する際には, ・実態に即した契約書や借り受けの事実がある ・生計維持が問題にならないような返済計画が立てられている ・500万円を貸した人の資金の出どころが証明できる(後ほど3で記載します) が特に重要になります。 仮に,出資金の500万円を「もらった」場合には,贈与税が課税されますので,その旨もご認識ください。 3.経営管理ビザで資本金が問題になるケース ここからは,経営管理ビザで資本金が問題になるケースをみていきましょう。 ①500万円形成の理由がオーバーワーク 本事例は,留学生に生じる問題点です。 留学生は原則アルバイトが禁止されており,アルバイトをするためには,資格外活動許可を取得しなければなりません。 また,資格外活動許可を取得した場合であっても,学業に支障がないよう,留学生のアルバイト時間は原則週28時間に制限されています。 このルールを破って,アルバイトの給与収入で出資金の500万円を準備したケースでは,経営管理ビザが許可されない可能性が高くなります。 なぜなら,違法に形成した出資金については,入管審査で不適正と判断されるからです。…

配偶者ビザの申請方法とは?

1.配偶者ビザを申請する前に…まずは要件確認を! 配偶者ビザは誰でも取得できるわけではなく,入管法に定められている配偶者ビザの要件を満たす必要があります。 入管法に定められている要件とは,法律上,有効な婚姻関係にあることです。 ここで注意が必要なのは,単に法律上の婚姻関係にあることだけでなく,配偶者としての実体をともなう夫婦関係があることを求められているということです。そのため,結婚をすれば誰でも配偶者ビザを取得できるわけではありません。 配偶者ビザと一般的に呼ばれるビザは,日本人が外国人と結婚する場合(日本人の配偶者等)だけでなく,永住者(特別永住者)と外国人が結婚して取得するビザ(永住者の配偶者等)も配偶者ビザと呼ばれています。 他にも,結婚を契機に取得できるビザは,実はたくさんあります。 詳細は,結婚ビザと配偶者ビザの違いとは? をご参照ください。 今回のコラムでは,特にお問い合わせの多い「日本人の配偶者等」と「永住者の配偶者等」に焦点を絞って,配偶者ビザの申請方法をご説明いたします。 2.配偶者ビザの申請種類と申請方法について (1)申請の種類 配偶者ビザを取得するための申請には,在留資格認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請の2つがあります。 在留資格認定証明書交付申請とは,海外にいる外国人配偶者を日本へ呼び寄せるための申請のことをいいます。 在留資格変更許可申請とは,現在配偶者ビザ以外のビザを保有して日本に滞在中の外国人が,日本人又は永住者(特別永住者)と結婚して配偶者ビザを取得するための申請のことをいいます。 それでは,次の項目でそれぞれの申請の流れを説明していきます。 (2)申請手続きについて ①在留資格認定証明書交付申請 ◆手続きの対象者 ⇒日本に入国を希望する外国人に限られます。 ◆申請者 ⇒入管にビザ申請をする際には,原則,配偶者ビザを取得する外国人本人が入管へ行く必要があります。これを「本人出頭の原則」といいます。 しかし,海外にいる本人が入管に直接出向くことは困難ですので,在留資格ごとに法務省令で定められた申請代理人の方が本人に代わり申請を行うことができます。 配偶者ビザの場合は,「本邦に居住する本人の親族」が申請代理人となります。 そのため,友人など,本人と親族関係にない方は申請することができないので注意してください。 多くは,外国人と結婚した日本にいる配偶者の方が申請代理人になっています。 なお,申請取次研修及び試験を経て,地方出入国在留管理局長に届け出た行政書士は,申請を本人や申請代理人に代わって,管轄の出入国在留管理局へ提出することができます。 ◆申請先 ⇒申請代理人の住所地を管轄する出入国管理局へ申請します。 詳しくは,【事例解決】入管へのビザ申請の管轄とは? をご確認ください。 ◆審査期間 ⇒約1ヶ月から3ヶ月程度かかります。 そのため,審査期間を考慮して,計画的に在留資格認定証明書交付申請の準備を行うこと が大切です。 ②在留資格変更許可申請 ◆手続きの対象者 ⇒申請時に在留資格をもって日本に在留する外国人に限られます。 ◆申請期間…

留学ビザから経営管理ビザへの変更方法を行政書士が解説!

1.留学ビザから経営管理ビザ ~よくあるご質問~ 本チャプターでは,留学ビザから経営管理ビザへの変更を目指す留学生の方から,よくあるご質問をまとめています。 経営管理ビザの一般的な要件は, 経営管理ビザの要件① ~在留資格該当性~ 経営管理ビザの要件② ~上陸基準省令~ にそれぞれまとめていますので,ご参照ください。 ①経営管理ビザを取得するために事務所は必要? 経営管理ビザを取得するためには,事業所の確保が必要です。 事業所については,賃貸物件でも問題ないのですが,経営管理ビザの要件に適合した事業所を確保しなければ,経営管理ビザは取得できません。 では,経営管理ビザの事業所の要件とはどのような内容なのでしょうか。 以下の内容が,事業所について主な注意点です。 ・月単位の短期間賃貸スペースは要件に適合しません。 ・容易に処分可能な屋台等は要件に適合しません。 ・使用目的は,事業用,店舗,事務所等の事業目的である必要があります。 ・賃貸借契約の借主名義は,事業主名義(法人の場合は法人の名義)である必要があります。 ・住居兼事務所の場合には,貸主の同意や事業目的専用の部屋が必要になります。 ②資本金の準備方法 経営管理ビザを取得するためには,下記の要件のいずれかが必要となります。 ・日本に居住する2人以上の常勤従業員を確保していること ・資本金又は出資の総額が500万円以上であること ・上記に準ずる規模であると認められるものであること 会社経営をスタートした当初から従業員を雇用することは,資金力の観点からも多くはありません。 そのため,「資本金又は出資の総額が500万円以上であること」という要件の適合を目指すのが一般的です。 では,現金が500万円さえあれば問題ないかというと,実はそういうわけではありません。 マネーロンダリング防止の観点や,見せ金を排除する観点から,500万円の出どころについても,入管では審査されます。 たまに,アルバイトのオーバーワークで形成した500万円で経営管理ビザを取得しようとする留学生がいますが,そもそもオーバーワークは入管法に違反しています。 したがって,オーバーワークで稼いだ500万円を資本金として,経営管理ビザを取得することはできないとご理解ください。 上記に関連して,資本金は借りたお金でも良いかとご質問を受けることがありますが,借り受けた500万円であっても問題ありません。 もっとも,安定した生計基盤が維持できるかという観点から,返済計画についても審査されることになりますので,生計の収支が問題にならないような返済計画を策定することが肝要です。 ③許認可取得は経営管理ビザの取得前に必要? 原則として,経営管理ビザを申請するまでに,事業遂行に必要な許認可を取得しておく必要があります。 もっとも,留学ビザでは取得できない許認可もありますので,この場合には注意が必要です。 この場合には,経営管理ビザ取得後に,事業遂行に必要な許認可を取得する誓約をし,経営管理ビザの申請段階では,なぜ許認可が取得できないのかを根拠と共に入管に示す必要があります。 ④個人事業主で経営管理ビザは取得できる? 経営管理ビザを取得するためには,会社設立が必要と考えられている方が多いと思いますが,実は個人事業主であったとしても,経営管理ビザを取得することは可能です。 もっとも,個人事業主については,資本金を観念しえないことから,経営管理ビザの要件に適合するためには,出資の総額が500万円以上であることを示す必要があります。 会社設立より個人事業主の方が,出資金の立証の観点から,経営管理ビザ取得の難易度はあがります。…

なぜ大阪は帰化申請が多いのか?

1.歴史でみる帰化申請と大阪の関係 上述のとおり,大阪府内には日本全国約25%の特別永住者の方が住んでいます。 帰化申請は,国籍法に基づく要件に該当をしていれば,申請を行うことができるため,在留資格の制限は原則ありません。 そのため,幅広い在留資格の方が帰化申請を行っています。 特別永住者の方は帰化申請において,他の在留資格を有する外国籍の方と比べると,書類が簡素化されています。 また,特別永住者の方は日本との結びつきが強く,日本国籍取得を希望される方が多いことから,帰化許可者の多くの割合を占めているのが特徴です。 そこで,本チャプターでは,特別永住者の方の歴史と特徴について解説を行います。 特別永住者とは,日本がポツダム宣言を受諾した日(1945年9月2日)に,日本に住んでいた旧植民地(朝鮮及び台湾)出身の方(その子孫の方を含みます。)を指します。 そして,1991年5月公布された入管特例法(通称)によって,特別永住者の身分として,入管法に定める在留資格とは別に法律で定められることになりました。 そのため,特別永住者の方は,入管法で定める永住者とは異なる部分があります。 特別永住者の方は,在留カードの代わりに特別永住者証明書という身分証を持っています。こちらは管轄の市区町村で手続きをすることになり,出入国在留管理局での手続きは不要です。 また,再入国許可制度についても大きな違いがあります。 特別永住者の方は,再入国許可の有効期限は上限が6年(入管法に定める在留資格の方は上限5年)であり,みなし再入国許可の有効期限は上限で2年(入管法に定める在留資格の方は上限1年)となります。 少し話が脱線しましたが,大阪府は歴史的な背景から特別永住者の方が多く住まわれています。特別永住者の方は,帰化申請を行うにおいて,他の在留資格の方と書類が簡素化されています。しかし,駐日韓国領事館にて取得すべき書類が多いため,二の足を踏んでいる方もいらっしゃると思います。 当社では,法務局の対応から領事館での書類取得(訳文作成)までトータルサポートをしておりますので,帰化申請をご検討されている方は,お気軽にご相談ください。 2.データでみる大阪の帰化申請 次に,帰化申請の件数を確認していきます。 2019年中における,帰化申請の人数は1万0,455人になります。 その中で,許可人数が8,453人となっています。 また,許可件数の国籍別でみると下記のとおりとなっています。 ・韓国・朝鮮国籍:4,360人 ・中国国籍:2,374人 ・その他の国籍:1,719人 ※上記は法務省民事局の統計データに基づいています。 上記データを見ると,帰化許可取得人数の半分以上が,韓国・朝鮮国籍の方となっています。 都道府県毎の帰化申請件数は,公表されていませんので,あくまで推測の範囲にはなりますが,本コラムの冒頭で申し上げたとおり,4人に1人の割合で特別永住者の方が住んでいる大阪では,帰化申請者と帰化許可の取得者が比較的多いと推測できます。 大阪府における,在留外国人数は2019年12月末時点で25万5,894人であり,年々増加傾向にあります。 特に,中国とベトナム国籍者の人数が著しく増えていることも確認されています。 もちろん,全ての在留外国人が帰化申請を考える訳ではありませんが,特別永住者が多いことと,年々在留外国人が増えている大阪府は,帰化申請の取扱いが多いと判断できます。 3.大阪府内にある管轄法務局をチェック それでは,全国的に見ても在留外国人が多い大阪府内で,帰化申請を取り扱う法務局について確認していきましょう。 帰化申請は,申請者の住所を管轄する法務局へ行います。 しかし,全ての法務局が帰化申請を受け付けている訳ではありません。 申請者の住所地によって,帰化申請の窓口を取りまとめている法務局がいくつかあります。 大阪府内の法務局を確認しますと, 大阪府内で出張所を合わせて11ヶ所の法務局があります。 そして,帰化申請を扱う法務局はそのうち,6ヶ所になります。 以下が帰化申請を取り扱う法務局です。 ①大阪法務局(本局) ②北大阪支局…

韓国人との国際結婚手続きを専門行政書士が解説!

1.国際結婚手続きの用語解説 本チャプターでは,国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので,ご一読の上,次のチャプターに進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚の成立には,双方(本事例でいうと日本と韓国)の国籍国において,法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,韓国で先に結婚手続きを行うことを韓国方式と言います。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が,日本方式の婚姻を有効に成立させるためには,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること,独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも,日本の市区町村役場で,外国人の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そのため,国際結婚においては,婚姻要件具備証明書を提出することによって,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしています。 なお,発行国によっては,独身証明書などと言われることがありますが,独身であることのみならず,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば,基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差し支えありません。 ③日本方式と韓国方式とは? 先述のとおり,国際結婚手続きは,双方の国籍国で手続きを履践する必要があります。 この場合に,日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,韓国で先に結婚手続きを行うことを韓国方式と言います。 2.韓国人との国際結婚手続きで注意すること 韓国人と日本人との国際結婚手続きの際,ご注意いただきたい事項を下記に記載いたします。 ①婚姻要件具備証明書について 韓国は,婚姻要件具備証明書が発行されない国です。そのため,韓国人との婚姻のおいては,婚姻要件具備証明書に代わる書類によって,韓国人の婚姻要件充足を証明することになります。 ②婚姻可能な年齢について 韓国人の婚姻可能な年齢は,男女ともに満18歳以上です。 ③再婚禁止期間について 韓国の法律には再婚禁止期間の定めはありません。ただし,日本方式で婚姻手続きを行う場合は,日本民法の再婚禁止期間が適用され,前婚の解消又は取消の日から100日を経過していることが要件とされています。ただし,韓国人女性が妊娠していないという医師の診断書を提出することによって,100日を経過していない場合でも婚姻することができます。 3.韓国人との国際結婚手続きにおける必要書類(日本方式) 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは,日本人と韓国人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。 なお,市区町村役場によって若干の相違があるため,事前に役所照会することをお勧めいたします。 ①日本の市区町村役場において必要となる書類 <日本人の方にご準備いただく書類> ・婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです) ・本人確認資料(運転免許証又はパスポート等) ・戸籍謄本(本籍地以外に婚姻届を提出する場合) <韓国人の方にご準備いただく書類> ・婚姻関係証明書※1(日本語訳を添付) ・親族関係証明書※1(日本語訳を添付) ・基本証明書※1(日本語訳を添付) ・パスポート※2 ※1 在日韓国大使館または領事館でも取得が可能です。 ※2 韓国人が在外にいる場合は,コピーに自署したもので代替可能です。…

帰化申請に関する期間ついて徹底解説!

1.帰化申請を行うことができる期間要件について 帰化申請を行うことができる期間要件については,国籍法によって定められている要件を自身が満たしているか確認する必要があります。 国籍法第5条第1項と第2項では,下記のように要件が定められています。 第1項:引き続き5年以上日本に住所を有すること 第2項:20歳以上で本国法によって行為能力を有すること 上記2つの要件は,法務大臣が帰化許可を判断する上で必要な要件となります。 そのため,帰化申請を行うにあたり,引き続き5年以上日本に住所を有していることと,20歳以上であることを,まずはご自身で確認することが肝要です。 もっとも,上記要件はあくまで原則的なものであり,例外的に帰化申請を行うことができるケースが多数あります。 【例外的なケース】 ①日本人の配偶者である外国人が,引き続き3年以上日本に住所を有し,かつ,現時点でも日本に住所を有する者 ⇒この場合,申請者が20歳未満であったとしても,日本で3年以上在留し,かつ,申請時点で日本人の配偶者と婚姻関係にあれば,帰化申請を行うことができます。 ②日本国民の子(養子を除く)で日本に住所を有する者 ⇒申請者の両親のどちらかが,先に帰化申請を行い,帰化をしている場合,申請者が20歳未満であったとしても帰化申請を行うことができます。また,この場合,住所要件が無いため,申請者は在留年数0年で申請を行うことができます。 上述のとおり,帰化申請は国籍法第5条第1項と第2項に充足していなくても,帰化申請をできる場合が多々あります。 そのため,帰化申請を進める中では,期間要件のみならずご自身の身分を確認することも重要です。 なお,住所や年齢に関して,例外的な要件の詳細については,別ページで紹介しております簡易帰化および大帰化について をご参照ください。 2.帰化申請の審査期間は,個々人によって違う!? 次に帰化申請を行った後,審査期間(結果が出るまでの時間)はどのくらい要するのか確認していきましょう。 帰化申請は,管轄法務局へ申請を行った後,面接を受け,その後に結果通知を受けることが一般的です。 帰化申請の結果通知(許可の場合)は,官報(日本国が発行する新聞)に掲載され,申請者の自宅へ結果が届きます。 管轄法務局へ申請を行い,官報へ掲載されるまでの期間ですが,実は,法務省から正式な標準処理期間は定められていません。 そのため,申請者それぞれに審査期間の長短があるのです。 また,実務上,申請者の在留資格や身分によっても,審査期間に多少の違いがあります。 例えば,永住ビザを保有している方が1人で帰化申請をされた場合は,申請してから概ね1年程度で官報に掲載されるケースが多い印象です。 また,永住ビザ以外の在留資格を持っている方(日本人の配偶者等,技術・人文知識・国際業務,経営・管理など)も申請してから1年程度で官報に掲載されるケースが多くなっています。 一方,特別永住者の身分を持っている方が1人で帰化申請をされた場合は,申請してから8ヶ月程度で官報に掲載されるケースもございます。 特別永住者の方の場合は,その他の在留資格を所有している方と比べて,書類が簡素化されているため,帰化申請の審査は比較的早い傾向にあります。 もちろん,帰化申請にかかる審査期間は,申請者の過去から現時点までの経歴や学歴によって変動があるため,個々様々です。 しかし,一般的な審査期間を知っておくことで,帰化申請後のスケジュールを立てやすくなります。 そのため,一般的な審査期間として,上記の審査期間をご参考にしてみてください。 3.帰化申請の審査期間中に注意すべきこと 前のチャプターで帰化申請の審査期間は,個々の在留資格,身分,経歴,職歴によって異なると説明しました。 もう一点,帰化申請の審査期間を大きく左右する事項があります。 それは,帰化申請後の生活態度です。 生活態度とは 出国の有無,交通違反の有無,転職の有無,婚姻(離婚)の有無などなど。 申請者の生活全般に関わることを指します。 帰化申請後,結果を受領するまで,審査は続いています。…