行政書士法人第一綜合事務所

行政書士が解説!登録支援機関について

1号特定技能外国人を受け入れるためには,受入企業が支援計画書を作成し,適正に実施することが求められています。しかし,初めて外国人を雇用する企業の場合には,支援計画の適正実施に不安があるケース,受入企業で支援実施をすることが難しいケースも想定されます。このような場合に,受入企業から委託を受けて1号特定技能外国人の支援計画の実施を行う機関が登録支援機関の役割です。

本ページでは,特定技能ビザで注目を集めている登録支援機関について,行政書士が解説してきます。

1.登録支援機関の登録要件は?

登録支援機関になるためには,以下の要件をクリアする必要があります。

〇 支援責任者及び1名以上の支援担当者を選任していること
〇 以下のいずれかに該当すること
・登録支援機関になろうとする個人又は団体が,2年以内に中長期在留者の受入れ実績があること
・登録支援機関になろうとする個人又は団体が,2年以内に報酬を得る目的で,業として,外国人に関する各種相談業務に従事した経験を有すること
・選任された支援担当者が,過去5年間に2年以上中長期在留者の生活相談業務に従事した経験を有すること
・上記のほか,登録支援機関になろうとする個人又は団体が,これらと同程度に支援業務を適正に実施できると認められていること
〇 1年以内に責めに帰すべき事由により特定技能外国人又は技能実習生の行方不明者を発生させていないこと
〇 支援の費用を直接又は間接的に外国人本人に負担させないこと
〇 刑罰法令違反による罰則(5年以内に出入国又は労働に関する法令により罰せられたなど)を受けていないこと
〇 5年以内に出入国又は労働に関する法令に関し著しく不正又は不当な行為を行っていないこと
など

2.登録支援機関の拒否事由は?

登録支援機関の拒否事由は,入管法第19条の26に記載があります。
具体的に下記の事由がある場合,登録支援機関の登録申請は拒否されることになります。

〇 関係法律による処罰を受けたこと
〇 行為能力や役員の適格性に問題がある場合
〇 5年以内に登録支援機関の登録の取消し措置を受けたこと
〇 5年以内に入管関係法令又は労働関係法令に関する不正行為を行ったこと
〇 暴力団排除に関する規定に抵触する場合
〇 過去1年間に外国人の行方不明者を発生させている場合
〇 支援責任者及び支援担当者を選任していない場合
〇 過去2年間に中長期在留者の適正な受入れ実績がない場合
〇 十分に理解できる言語による情報提供体制を有していない場合
〇 支援状況に関する帳簿類を作成,保存していない場合
〇 支援の体制の中立性が担保されていない場合
〇 支援費用を特定技能外国人に負担させている場合
〇 支援委託契約の費用,内訳を明示していない場合

3.登録支援機関の登録申請の必要書類は?

登録支援機関の登録申請には,以下の書類が必要となります。なお,更新申請の場合も同様の書類が必要となります。

〇登録支援機関の登録(更新)申請に係る提出書類一覧・確認表
〇手数料納付書 〈(省令様式)別記第83号の2様式)〉
〇登録支援機関登録申請書 〈(省令様式)別記第29号の15様式〉
〇登記事項証明書
→法人の場合のみ提出が必要です。
〇住民票の写し
→個人事業主の場合に提出が必要です。なお,本籍地の記載があるもので,マイナンバーの記載がないものが必要です。
〇定款又は寄附行為の写し
→法人の場合のみ提出が必要です。
〇役員の住民票の写し
→法人の場合に提出が必要です。なお,本籍地の記載があるもので,マイナンバーの記載がないものが必要です。
→特定技能外国人支援に関する業務の執行に直接的に関与しない役員に関しては,住民票の写しに代えて,誓約書〈参考様式第2-7号〉を提出することもできます。
→営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者が役員については,当該役員及びその親などの法定代理人の住民票の写しの提出が必要となります。
〇登録支援機関の役員に関する誓約書〈参考様式第2-7号〉
→住民票の写しの提出を省略する役員がいる場合に提出が必要となります。
〇登録支援機関概要書〈参考様式第2-2号〉
〇登録支援機関誓約書〈参考様式第2-1号〉
〇支援責任者の就任承諾書及び誓約書〈参考様式第2-3号〉
〇支援責任者の履歴書〈参考様式第2-4号〉
〇支援担当者の就任承諾書及び誓約書〈参考様式第2-5号〉
〇支援担当者の履歴書〈参考様式第2-6号〉
〇支援委託手数料に係る説明書(予定費用)〈参考様式第2-8号〉

4.登録支援機関が行うべき届出とは?

登録支援機関は,下記で定める四半期に1回,当該四半期の翌四半期の初日から14日以内に「登録支援機関による支援実施状況に係る届出」を行う必要があります(入管法第19条の30)。例えば,2月15日から支援を開始した場合には,第1四半期の第2四半期である4月1日から14日以内に,登録支援機関による支援実施状況に係る届出を行うことが必要となります。

第1四半期 1月1日から3月31日まで
第2四半期 4月1日から6月30日まで
第3四半期 7月1日から9月30日まで
第4四半期 10月1日から12月31日まで

 

5.登録支援機関Q&A

登録支援機関について,ご質問の多い事項を以下にまとめています。

Q 登録支援機関の登録を受けることが出来るのは,法人に限りますか?

A 登録支援機関の登録は,法人に限らず,個人でも受けることが可能です。

Q 登録支援機関の登録申請は,どこで行いますか?

A 地方出入国在留管理局又は同支局へ申請を行います。なお,空港支局及び出張所に対して登録支援機関の登録申請があった場合には,地方出入国在留管理局又は同支局へ申請書類などが郵送されることになっています。

Q 登録支援機関の登録申請は,支援開始予定日のどのくらい前に行うべきでしょうか?

A 初回登録の場合には,支援開始予定日の2ヶ月前,更新申請は登録有効期間の2ヶ月前までに申請を行うことが必要です。

Q 登録支援機関の登録申請は,地方出入国在留管理局又は同支局に出向く必要がありますか?

A 地方出入国在留管理局又は同支局へ持参する他,郵送で行うことが可能です。郵送で登録支援機関の登録申請を行う場合には,書留等で行う必要があります。

Q 登録支援機関の登録申請の行政機関の手数料を教えて下さい。

A 初回登録は2万8,400円,更新の場合は1万1,000円です。なお,初回登録が拒否された場合,あるいは更新拒否の場合でも,納付した手数料は還付されません。

Q 登録支援機関の有効期限を教えて下さい。

A 登録支援機関の登録期間は5年間です。更新申請をしなければ,5年間の期間をもって登録の効力を失うことになります。

6.登録支援機関についてのまとめ

登録支援機関は,我が国が1号特定技能外国人の受入れを進めていく上で,重要な役割を担っています。支援内容を適正に実施するためには,正確な法的知識はもとより,適正実施のための体制構築が不可欠です。行政書士法人第一綜合事務所も登録支援機関として支援実務を行っておりますので,登録申請のみならず,登録支援機関の運営などでご相談がございましたら,ご遠慮なくお問い合わせください。