コラム

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夫婦とも無職でも配偶者ビザは取得できる!?

1.配偶者ビザの審査実体について まずは,配偶者ビザの審査がどのような観点で行われているのかを解説します。 効果的な申請を入管にするには,まずはルールを知ることが重要です。 配偶者ビザの審査では,①婚姻の実体と②夫婦生活を送るに足る生計基盤の二つが主たる審査ポイントであると言われています。 ①の婚姻実体の審査とは,夫婦として同居し扶けあって生活する信憑性のある関係かどうかという観点での審査です。 夫婦の出会いの経緯や,結婚にいたるまでの交際の経緯,結婚後の生活実態などから総合的に判断されます。 婚姻実体の脆弱さを理由として,配偶者ビザが不許可になる理由は 配偶者ビザが不許可になる理由 ~交際歴が短い等の理由で不許可になる場合~ で解説していますのでご覧ください。 ②の生計基盤では,夫婦として日本で生活することができる経済的な基礎があるかという観点から審査されます。 本ページをご覧になっている方が懸念されているのは,こちらの方かと思いますので,以下では,②生計基盤の審査手法を詳しく見ていきます。 生計基盤の審査では,申請人(外国人配偶者)が日本に上陸した場合に構成することとなる世帯人数と,その世帯全体で見込まれる収入とのバランスで判断されます。 世帯人数が多ければ多いほど,必要となる世帯収入は増えていきます。 反対に,世帯人数が少なければ,必要となる世帯年収は減ります。 2.配偶者ビザで求められる夫婦生活を送るに足る生計基盤とは 例えば,実家で暮らしている日本人妻がいて,結婚相手の外国人夫を日本に呼んで一緒に暮らす予定というケースで考えてみましょう。 結婚を機に,日本人妻は実家を離れて夫婦で暮らす部屋を探し,外国人夫の来日後は,夫婦二人で暮らす生活を希望しています。 この場合,申請人である外国人夫が来日した場合に構成される世帯人数は,夫婦だけの二人となります。 そして,世帯全体で見込まれる収入は,日本人妻の収入と外国人夫の収入を合算した金額で計算します。 外国人夫が来日前から日本での仕事が決まっている(就職内定をもらっている)ケースはごく少数ですので,基本的には日本人妻の収入だけが世帯年収になります。 ここで日本人妻が無職であれば,当然世帯年収は0円になります。 これでは配偶者ビザが許可を得られる見込みは非常に低くなります(多額の預貯金があれば可能性がないわけではありません。)。 では,結婚後も日本人妻の実家で暮らす場合はどうでしょうか。 日本人妻の実家は,父母と祖母,そして日本人妻の4人家族であると仮定します。 父は会社員,母はパート勤務,祖母は無職ですが年金をもらっています。 この場合,外国人夫が来日した場合に構成される世帯人数は5人になります。 世帯人数は上記のケースより多くなってしまっていますので,求められる世帯年収は夫婦二人暮らしの場合よりも増えます。 しかし,この場合は,父と母の給与収入,さらには祖母の年金収入が世帯全体の収入として計算できます。 その合算額が5人世帯の生活を維持できるレベルに達していれば,配偶者ビザの許可を得られる見込みは高くなります。 このように,配偶者ビザの生計基盤の審査においては,世帯人数と世帯全体の収入のバランスで判断されています。 上記の比較では,実家で暮らすという選択をすれば,世帯人数が増えたとしても,世帯全体の収入とのバランスでは余裕がある状態になりますので,実家で暮らすほうが配偶者ビザの審査上有利であるという判断になるでしょう。 3.配偶者ビザに必要とされる世帯収入額とは 世帯人数と世帯全体の収入額のバランスで生計基盤が審査されることはお分かりいただけたと思いますが,具体的に世帯全体でどれくらいの収入があれば配偶者ビザの許可は見込まれるのでしょうか。 これについて具体的な基準は公開されていませんが,生活保護受給基準がボーダーラインになっていると言われています。 生活保護受給基準とは,生活保護を受給することができる最高額の収入基準です。 基準以下の収入であれば,生活保護の受給資格があるという判断に用いられています。 生活保護基準以下の収入レベルであれば生計基盤が確保されているとは言えず,反対に,生活保護基準を上回る収入レベルであれば生計基盤は確保されていると言い換えることができます。 生活保護受給基準は,世帯人数のほか,世帯構成員の年齢(稼働年齢かどうか),居宅が所有不動産かどうかなど,様々な要素によって上下します。 また,地域によっても生活保護基準は異なります。…

ネパール人との国際結婚手続きを専門行政書士が解説!

1.国際結婚手続きの用語解説 本チャプターでは,国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので,ご一読の上,次のチャプターに進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚が有効に成立するには,双方(本事例でいうと日本とネパール)の国籍国において,法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,ネパールで先に結婚手続きを行うことをネパール方式と言います。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が日本方式の婚姻を有効に成立させるためには,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること,独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも,日本の市区町村役場で,外国人配偶者の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そのため,国際結婚においては,国籍国の公的機関が発行する婚姻要件具備証明書を提出することによって,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしています。 なお,発行国によっては,独身証明書などと言われることがありますが,独身であることのみならず,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば,基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差支えありません。 2.ネパール人との国際結婚手続きで注意すること ネパール人と日本人との国際結婚手続きの際,ご注意いただき事項を下記に記載いたします。 ①婚姻要件具備証明書について ネパールは,婚姻要件具備証明書を発行しない国です。 そのため,婚姻要件具備証明書に代わる書類によって,ネパール人の婚姻要件の充足を証明することになります。 ②婚姻可能な年齢について ネパール人の婚姻可能な年齢は,男女ともに20歳以上です。 なお、以前は婚姻当事者の年齢差が20歳を超えてはならないとされていましたが、現在はその制約は撤廃され、年齢差のある当事者も婚姻が可能になりました。 ③再婚禁止期間について ネパールの法律には再婚禁止期間の規定がありません。 ただし,日本方式で婚姻手続きを行う場合は,日本民法の再婚禁止期間が適用され,前婚の解消又は取消の日から100日を経過していることが要件とされています。もっとも,ネパール人女性が妊娠していないという医師の診断書を提出することによって,100日を経過していない場合でも婚姻することができます。 3.国際結婚手続きにおける必要書類(日本方式) 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは,日本人とネパール人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。 なお,市区町村役場によって若干の相違があるため,事前に提出先の役所に照会してください。 ①日本の市区町村役場において必要となる書類 <日本人の方にご準備いただく書類> ・婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです) ・本人確認資料(運転免許証又はパスポート等) ・戸籍謄本(本籍地以外に婚姻届を提出する場合) <ネパール人の方にご準備いただく書類> ・独身証明書(日本語訳を添付) ※ネパール外務省にて認証後,在日ネパール大使館にて認証を受ける必要があります。 ・出生証明書(日本語訳を添付) ・パスポート ※ネパール人が在外にいる場合は,パスポートのコピーで代替可能です。 ・申述書 ②ネパールへの婚姻登録について ネパールでは婚姻登録制度があります。配偶者ビザの申請の際には,ネパール大使館が発行するレターを入管に提出すれば足りますが,ネパール側で正式に婚姻を登録するには、夫婦二人でネパールに渡航し,ネパール本国で手続きが必要になります。日本の役所に婚姻届を提出した後,ネパールの役場で婚姻登録手続きを行ってください。…

配偶者ビザに添付する質問書のポイント

1.配偶者ビザの質問書 (1)そもそも質問書とは? 質問書とは,配偶者ビザ申請の際に提出する重要な参考資料の一つです。 ※ここでいう配偶者ビザは,日本人の配偶者等,永住者の配偶者等,定住者(5号)を意味します。 質問書の枚数は8ページにも亘り,ご夫婦が結婚に至った経緯や,夫婦間の意思疎通の方法,相手の国への渡航歴といった,婚姻の実体を確認するような質問12項目で構成されています。質問書では,その内容からも推察できるように,主にご夫婦の婚姻の実体や婚姻の信ぴょう性の審査に用いられます。 残念ながら,配偶者ビザを申請する方の全員が純粋に愛を育み,婚姻に至ったわけではなく,中には偽装結婚で在留資格の不正取得を企てる輩がいることも事実です。 そのため,入管は質問書の内容に矛盾が無いか,また社会通念に照らして適切か等,様々な観点から審査しているのです。 仮に,事実に反する記入をしたことが判明した場合には,申請に不利益な取り扱いを受けるほか,最悪の場合には,在留資格等不正取得罪(入管法70条1項)などの罪に問われる可能性もあります。 決して侮ることができない質問書です。ここから注意深く,続きを見ていきましょう。 (2)「質問書」を提出する必要がある申請種別 そもそも配偶者ビザの申請には, ①在留資格認定証明書交付申請(海外にいる配偶者を日本に呼び寄せるための申請) ②在留資格変更許可申請(現在持っているビザを配偶者ビザに変更する申請) ③在留期間更新許可申請(現在持っている配偶者ビザを延長する申請) の3つが考えられます。 しかし,上記の①から③の全ての申請に質問書を添付する必要はなく, ①在留資格認定証明書交付申請(海外にいる配偶者を日本に呼び寄せるための申請) ②在留資格変更許可申請(現在持っているビザを配偶者ビザに変更する申請) の申請に添付することで足ります。 そのため, ③在留期間更新許可申請(現在持っている配偶者ビザを延長する申請) の際には,質問書は不要ですので,間違えないようにご注意ください。 ※だたし,再婚して配偶者ビザを更新する際には,質問書が必要になります。 では次のチャプターでは,具体的な質問書の中身について見ていきましょう。 2.質問書の「申請人」「配偶者」とは一体誰のこと? 質問書は,最初に申請人情報(名前,国籍,性別)を記入し,それ以降はすべて「配偶者」の目線で記入していきます。 ところで,質問書を記入する際の「申請人」と「配偶者」とは,一体誰のことを指すのでしょうか? まず,申請人とは,配偶者ビザを取ろうとしている外国人本人のことを指します。 そして,配偶者は,その申請人と婚姻している日本人または永住者(特別永住者を含む)もしくは定住者の在留資格を持っている外国人を指します。 申請人と配偶者を逆にして質問に答えないよう,質問書を記入する際は十分に気を付けましょう。 3.質問書の中でも特に重要な質問とは? 上述のとおり,質問書は全8ページあり,12項目ある質問のすべてに回答しなければなりません。12項目すべてが重要ですが,本のチャプターでは,その中でも特に重要である2つの質問について解説していきたいと思います! (1)夫婦間の会話で使われる言語(質問3) ここでは,夫婦が相互に意思疎通が可能な語学能力を有していることが確認されます。 お互いに母国語の理解が難しい場合は,正直に事実を記載し,翻訳アプリの利用や,簡単な単語への言い換えなど,実際に意思疎通を図っている方法を具体的に記載しましょう。 また,外国人の配偶者(申請人)が日本語を理解できる場合は,いつどのように学んだのか具体的に記載するようにしましょう。 (2)お互いの母国を訪れた回数と時期(質問7) 来日回数は特に慎重に審査されます。したがって,あいまいな日付や,事実とは異なる日付を記載してしまった場合は,入管からは虚偽申請とみなされ,申請が不許可になる可能性があります。そのため,パスポートを見て,日付を確認しながら正確に記載するようにしましょう。 相手の国を訪れた月まで覚えているけど,日付までは覚えていない・・・という方もいらっしゃると思います。そんなときは,日付まで記載しなくても構いません。日付を記載しなかったからと言って,不利益な扱いをされることはありませんのでご安心ください。反対に,実際に訪れていない日付を書いてしまうことは,不利益に扱われ,配偶者ビザが不許可になる要因となりますので,こちらについては気を付けましょう。 他にも質問書には,夫婦の親族や退去強制の有無などについて記載する必要があります。過去に退去強制事由に当たる行為を犯した外国人配偶者を日本に呼び寄せたい方は,正直にその事実を記載しなければなりません。…

タイ人との国際結婚手続きを専門行政書士が解説!

1.国際結婚手続きの用語解説 本チャプターでは,国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので,ご一読の上,次のチャプターに進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚が有効に成立するには,双方(本事例でいうと日本とタイ)の国籍国において,法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,タイで先に結婚手続きを行うことをタイ方式と言います。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が日本方式の婚姻を有効に成立させるためには,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること,独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも,日本の市区町村役場で,外国人の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そのため,国際結婚においては,婚姻要件具備証明書を提出することによって,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしています。 なお,発行国によっては,独身証明書などと言われることがありますが,独身であることのみならず,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば,基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差支えありません。 2.タイ人との国際結婚手続きで注意すること タイ人と日本人との国際結婚手続きの際,ご注意いただきたい事項を下記に記載いたします。 ①婚姻要件具備証明書について タイは,婚姻要件具備証明書を発行しない国です。 そのため,婚姻要件具備証明書に代わる書類によって,タイ人の婚姻要件充足を証明することになります。 ②婚姻可能な年齢について タイ人の婚姻可能な年齢は,男女ともに17歳以上です。 ただし,裁判所の婚姻許可があれば,17歳未満であっても婚姻することは可能です。 また,20歳未満の場合は,父母の同意を得なければなりません。 ③再婚禁止期間について 女性は,前婚終了から310日を経過しないと再婚することができません。 ただし,①子がその期間内に出生した場合,②離婚した夫婦が再婚する場合,③法律に定められた内科診療の資格医師により発行された妊娠をしていないことを証する証明書がある場合,④婚姻の許可する裁判所の命令がある場合は,前婚終了から310日を経過していなくても婚姻することができます。 なお,タイ法の再婚禁止期間の規定は,タイ人男性と日本人女性が婚姻する場合にも適用されます。 ④婚姻後の氏について タイは,選択的夫婦別姓制度です。婚姻によって相手方配偶者の氏に変更することもできますし,従来の氏を婚姻後も使用することも可能です。 もっとも,タイ人女性は婚姻によって夫の氏に変更することが一般的で,日本人との国際結婚においても日本人男性の氏に変更する方がほとんどです。 3.国際結婚手続きにおける必要書類(日本方式) 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは,日本人とタイ人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。 なお,市区町村役場によって若干の相違があるため,事前に役所照会することをお勧めいたします。 ①日本の市区町村役場において必要となる書類 <日本人の方にご準備いただく書類> ・婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです) ・本人確認資料(運転免許証又はパスポート等) ・戸籍謄本(本籍地以外に婚姻届を提出する場合) <タイ人の方にご準備いただく書類> ・婚姻状況証明書(日本語訳を添付) ※タイ外務省の認証が必要です。 ・出生証明書(日本語訳を添付)…

フィリピン人との国際結婚手続きを専門行政書士が解説!

1.国際結婚手続きの用語解説 本チャプターでは,国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので,ご一読の上,次のチャプターに進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚が有効に成立するには,双方(本事例でいうと日本とフィリピン)の国籍国において,法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,フィリピンで先に結婚手続きを行うことをフィリピン方式と言います。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が,日本方式の婚姻を有効に成立させるためには,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること,独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも,日本の市区町村役場で,外国人の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そのため,国際結婚においては,婚姻要件具備証明書を提出することによって,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしています。 なお,発行国によっては,独身証明書などと言われることがありますが,独身であることのみならず,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば,基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差支えありません。 2.フィリピン人との国際結婚手続きで注意すること フィリピン人と日本人との国際結婚手続きの際,ご注意いただきたい事項を下記に記載いたします。 ①婚姻要件具備証明書について 日本に滞在するフィリピン人は,婚姻要件具備証明書を在日フィリピン公館で取得することができます。 婚姻要件具備証明書を取得できる状況にある場合は,必ず婚姻要件具備証明書を取得しなければなりません。 日本国外にいるフィリピン人は婚姻要件具備証明書が取得できないため,婚姻要件具備証明書に代わる書類によって,フィリピン人の婚姻要件充足を証明することになります。 ②婚姻可能な年齢について フィリピン人の婚姻可能な年齢は,男女とも満18歳以上です。 ただし,18歳以上20歳以下の場合は,父母の同意を得なければなりません。 また,21歳以上25歳以下の場合は,父母の承諾を得なければなりません。 ③再婚禁止期間について フィリピンの法律には再婚禁止期間の定めはありません(そもそも,フィリピン法には再婚という概念がありません)。ただし,日本方式で婚姻手続きを行う場合は,日本民法の再婚禁止期間が適用され,前婚の解消又は取消の日から100日を経過していることが要件とされています。もっとも,フィリピン人女性が妊娠していないという医師の診断書を提出することによって,100日を経過していない場合でも婚姻することができます。 3.国際結婚手続きにおける必要書類(日本方式) 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは,日本人とフィリピン人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。 なお,市区町村役場によって若干の相違があるため,事前に役所照会することをお勧めいたします。 ①日本の市区町村役場において必要となる書類 <日本人の方にご準備いただく書類> ・婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです) ・本人確認資料(運転免許証又はパスポート等) ・戸籍謄本(本籍地以外に婚姻届を提出する場合) <フィリピン人の方にご準備いただく書類> ・在日フィリピン公館発行の婚姻要件具備証明書 ・PSA発行の出生証明書(日本語訳を添付) ※PSA(Philippine Statistics Authorityの略,フィリピン国家統計局)とは,フィリピン人の出生・婚姻・縁組・死亡といった身分事項を記録する国家機関です。 ・パスポート (婚姻要件具備証明書が取得できない場合)…

ベトナム人との国際結婚手続きを専門行政書士が解説!

1.国際結婚手続きの用語解説 本チャプターでは,国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので,ご一読の上,次のチャプターに進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚が有効に成立するには,双方(本事例でいうと日本とベトナム)の国籍国において,法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,ベトナムで先に結婚手続きを行うことをベトナム方式と言います。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が,日本方式の婚姻を有効に成立させるためには,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること,独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも,日本の市区町村役場で,外国人の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そのため,国際結婚においては,婚姻要件具備証明書を提出することによって,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしています。 なお,発行国によっては,独身証明書などと言われることがありますが,独身であることのみならず,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば,基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差支えありません。 2.ベトナム人との国際結婚手続きで注意すること ベトナム人と日本人との国際結婚手続きの際,ご注意いただきたい事項を下記に記載いたします。 ①婚姻要件具備証明書について 日本に中長期的に滞在するベトナム人は,婚姻要件具備証明書を在日ベトナム公館で取得することができます。 婚姻要件具備証明書を取得できる状況にある場合は,必ず婚姻要件具備証明書を取得しなければなりません。 日本国外にいるベトナム人は婚姻要件具備証明書が取得できないため,婚姻要件具備証明書に代わる書類によって,ベトナム人の婚姻要件充足を証明することになります。 ②婚姻可能な年齢について ベトナム人の婚姻可能な年齢は,男性は満20歳以上,女性は満18歳以上です。 年齢によって父母の同意が求められることはありません。 ③再婚禁止期間について ベトナムの法律には再婚禁止期間の定めはありません。ただし,日本方式で婚姻手続きを行う場合は,日本民法の再婚禁止期間が適用され,前婚の解消又は取消の日から100日を経過していることが要件とされています。もっとも,ベトナム人女性が妊娠していないという医師の診断書を提出することによって,100日を経過していない場合でも婚姻することができます。 3.国際結婚手続きにおける必要書類(日本方式) 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは,日本人とベトナム人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。 なお,市区町村役場によって若干の相違があるため,事前に役所照会することをお勧めいたします。 ①日本の市区町村役場において必要となる書類 <日本人の方にご準備いただく書類> ・婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです) ・本人確認資料(運転免許証又はパスポート等) ・戸籍謄本(本籍地以外に婚姻届を提出する場合) <ベトナム人の方にご準備いただく書類> ・在日ベトナム公館発行の婚姻要件具備証明書 ・出生証明書(日本語訳を添付) ・パスポート (婚姻要件具備証明書が取得できない場合) ・出生証明書(日本語訳を添付) ・人民委員会発行の婚姻状況証明書(日本語訳を添付) ・パスポート ※ベトナム人が在外にいる場合は,パスポートのコピーで代替可能です。…