渡邉 直斗

次こそ在留期間3年・5年!配偶者ビザ更新の必要書類と審査ポイントを行政書士が解説

次こそ在留期間3年・5年!配偶者ビザ更新の必要書類と審査ポイントを行政書士が解説

配偶者ビザを取得し日本に滞在している方は、在留期間が満了するまでに、ビザの更新手続きを行わなければなりません。
もし更新手続きを怠ったり、審査のポイントを押さえずに申請して不許可になってしまったりすると、最悪の場合は不法滞在(オーバーステイ)となり、日本にいられなくなるリスクすらあります。
では、どうやって配偶者ビザの更新手続きを行えばいいのでしょうか。
このコラムでは、配偶者ビザの更新手続きや配偶者ビザ更新時の審査ポイントや必要書類について解説していきます。また、多くの方が手に入れたいと思われる「在留期間3年や5年を取得するための要件」についても、合わせて詳しく解説しています。

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1.配偶者ビザの更新手続きはいつから?申請期間とスケジュール

配偶者ビザの更新は、在留期間が満了する3ヶ月前から、住所地を管轄する入管に申請することができます。ただし、入院や長期出張などの特別な事情が認められる場合は、3ヶ月以上前から更新申請することができる場合もあります。また、2026年現在は入管の窓口へ直接出向くだけでなく、オンライン申請を行うことも可能となっています。

更新スケジュール目安

時期 やること 注意点
期限の3ヶ月前 必要書類の確認・収集開始 役所で取得する証明書は「発行から3ヶ月以内」のルールを厳守します。
期限の2ヶ月前 申請書の作成・理由書の作成 前回の申請内容と矛盾がないか、慎重に内容を精査します。
期限の1ヶ月前 入国管理局へ申請(提出) 審査には通常2週間〜1ヶ月(場合によってはそれ以上)かかります。
期限当日まで 結果通知の受領・新カード受取 ハガキが届いたら入国管理局へ行き、新しい在留カードを受け取ります。

一般的に在留期間の更新申請を行った際の審査期間は、1ヶ月程度とされており、許可となった際の手数料として、窓口で申請した場合は6,000円(収入印紙)、オンラインで申請した場合は5,500円(クレジットカードやコンビニ決済等)となります(今後の入管法改正に伴う手数料改定の最新動向にもご注意ください)。

その後に付与される配偶者ビザの在留期間は、「6月」、「1年」、「3年」、「5年」と定められています。

「6月」の在留期間は、離婚調停又は離婚訴訟が係属している方が該当するので、初回の配偶者ビザの更新申請では、付与される在留期間は「1年」となる方が多い印象です。

一方、提出された書類を総合的に判断して初回から「3年」や「5年」の在留期間を付与される方もいらっしゃいます。

初回から「3年」や「5年」の在留期間を付与される方は、婚姻後の同居期間が3年を超えている方や、既にお子様がいらっしゃって小学校及び中学校に通われている方など、婚姻の実体が安定・継続している方が対象となります。

配偶者ビザの更新については、前回の申請時と生活状況等に変更がある場合には、更新申請の必要書類や審査の難易度が大きく異なる事になるので注意が必要です。

2.不許可リスクを回避する!配偶者ビザ更新時の重要な審査ポイント

配偶者ビザの更新は、婚姻が継続している事実のみをもって当然に許可されるわけではありません。状況の変化によっては不許可や期間短縮のリスクがあります。そのため、審査では主に以下のポイントが重点的にチェックされます。

①婚姻生活が安定・継続していること

夫婦が同居・扶助・協力して、生計を共にしていることが必要です。しかし、やむを得ない事情で週に1回しか同居していない場合や、外国人である配偶者が長期間日本に不在であった場合でも、理由によっては、配偶者ビザの更新が許可されることもあります。

では、配偶者ビザの更新許可をもらえる理由とは一体どのような理由なのでしょうか。
それは、単身赴任等の仕事上の理由や、病気、本国にいる両親の介護等が代表例です。

ここでご注意いただきたいのは、例にあげた合理的な理由があったとしても、それを入管に立証できなければ、配偶者ビザの更新許可はされないということです。

たとえば、自宅と単身赴任先を行き来していることを証明できる資料(高速道路を利用した領収書や、新幹線のチケットや領収書など)や、両親の介護が必要であることを明らかにする書類(医師の診断書など)や、日本人夫が服役中の場合は在監証明書を必要書類と共に提出することが、入管審査の観点からは重要な書類となります。

②素行が不良でないこと

法律を犯すことなく、また税金の支払い等の公的義務を履行していることが求められます。よくあるのが、住民税などの税金に関して納付期限を過ぎても支払いをしていないケースです。

配偶者ビザの更新前に、公的義務の履行状況は確認するようにしてください。

③婚姻生活を営むための経済的基盤があること

扶養者である配偶者の収入が低かったり、夫婦どちらも無職の場合には、配偶者ビザの更新申請が不許可になってしまう可能性があります。

しかし、上記のような状況にあっても、例えば日本にいる両親や親族から生活費の援助を受けている場合や、夫婦どちらか一方の就職先が決まっており安定した収入を見込める場合は、配偶者ビザの更新申請前に、生活費の援助を受けていることが分かる資料や、内定先の雇用契約書や内定通知書等を必要書類と共に提出することで、配偶者ビザの更新申請が認められる可能性もあります。

収入については、直近の1年間の収入額が、本人に被扶養者を加えた人数に84万円を乗じた金額(国民年金の基礎年金の年間受給額が参考とされています)以上であるか否かが、目安とされています。

④入管法に定める届出等の義務を行っていること

中長期在留者は、在留カードの記載事項に係る届出、所属機関等に関する届出などの義務を履行しなければなりません(入管法第19条の7から第19条の13まで、第19条の15及び第19条の16)。

配偶者ビザをお持ちの方も中長期在留者に該当するので、引っ越しにより住居地に変更があった場合などは、住居地を定めた日から14日以内に従前の住所地を管轄する役所への転出届と、引越先の住所地を管轄する役所に転入届を提出する必要があります。

以上が、配偶者ビザの更新時の審査ポイントとなります。

なお、配偶者ビザの更新において不利な事情があるからといって、虚偽の内容を記載することは絶対にしてはいけません。

実務上では、虚偽申請を行ったことの一事をもって不許可になる事例が多く発生しています。

例えば、配偶者と婚姻後日本で同居の事実がないにも関わらず、その事実を隠して入管に更新許可申請を行い不許可になる、といったものです。

配偶者ビザの更新申請にご不安のある方は、まずは行政書士法人第一綜合事務所の無料相談をご利用ください。

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3.【チェックリスト】配偶者ビザ更新の必要書類一覧

更新申請に必要な標準的な書類をチェックリスト形式でご紹介します。また、状況別に必要な書類の表も適宜、ご自身の状況に合わせて確認し、漏れのないよう準備を進めましょう。

チェック 必要書類
在留期間更新許可申請書(顔写真 縦4cm×横3cmを貼付)
日本人配偶者の戸籍謄本(全部事項証明書) ※発行から3ヶ月以内
日本人配偶者の住民税の課税証明書および納税証明書(直近1年分の総所得と納税状況がわかるもの)
配偶者(外国人本人)の住民税の課税証明書および納税証明書 ※働いている場合
世帯全員の記載がある住民票の写し
身元保証書(日本人配偶者が身元保証人となります)
パスポートおよび在留カードまたは特定在留カード(原本提示)

【状況別】審査を有利にするための追加書類

状況 追加で提出すべき書類 提出の理由
前回の申請後に転職・独立した 転職後の雇用契約書、源泉徴収票、確定申告書の控えなど 現在は安定した収入が得られていることを証明し、経済基盤の不安を払拭するため
夫婦どちらかが現在無職である 世帯主の預貯金通帳のコピー、就職活動中の証明、親族からの援助証明など 一時的な無職であっても、当面の生活費が確保されており、日本で生活に困窮しないことを示すため
過去に税金の滞納・未納があった 完納証明書、領収書のコピー、理由書(遅延の理由と今後の誓約) 過去の未納を清算し、現在は公的義務を遵守している姿勢を示すため
産休・育休中で減収している 育児休業給付金の受給証明書、会社発行の休業証明書、復職見込書など 一時的な減収であり、給付金による生活維持が可能であること、また将来的な復職による経済基盤の安定を証明するため。
  • 在留期間更新許可申請書 1通
  • 証明写真(縦4cm×横3cm) 1葉
    ※申請前6ヶ月以内に正面から撮影された無帽,無背景で鮮明なもの。
    ※写真の裏面に申請人の氏名を記載し,申請書の写真欄に貼付してください。
  • 配偶者(日本人)の方の戸籍謄本(全部事項証明書) 1通
    ※申請人との婚姻事実の記載があるもの。
    ※発行日から3ヶ月以内のものを提出して下さい。
  • 配偶者(日本人)の方の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通
    ※1月1日現在お住まいの市区町村の区役所・市役所・役場から発行されます。
    ※1年間の総所得及び納税状況(税金を納めているかどうか)の両方が記載されている証明書であれば,いずれか一方でかまいません。
    ※入国後間もない場合や転居等により,お住まいの区役所・市役所・役場から発行されない場合は,最寄りの地方出入国管理官署にお問い合わせ下さい。
    ※配偶者(日本人)の方が申請人の扶養を受けている場合等,提出できないときは,申請人の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの)を提出して下さい。
    ※発行日から3ヶ月以内のものを提出して下さい。
  • 配偶者(日本人)の方の身元保証書 1通
    ※身元保証人には,日本に居住する配偶者(日本人)の方になっていただきます。
  • 配偶者(日本人)の住民票(世帯全員の記載のあるもの) 1通
    ※個人番号(マイナンバー)については省略し,他の事項については省略のないものとするようお願いします。
    ※発効日から3ヶ月以内のものを提出して下さい。
  • パスポート提示
  • 在留カード又は在留カードとみなされる外国人登録証明書の提示
  • その他
    ※身分を証する文書等

参考元:出入国在留管理庁|在留期間更新許可申請(日本人の配偶者)

4.配偶者ビザの更新で「在留期間3年・5年」を取得する要件

配偶者ビザの更新手続きにおいて、多くのご夫婦が「次こそ1年ではなく、3年や5年の長期ビザが欲しい」と望まれます。在留期間が長くなれば、毎年の入管手続きの手間から解放されるだけでなく、将来的な「永住権(永住許可)」の申請要件をクリアすることにつながるためです。

3年または5年の配偶者ビザを取得するためには、以下が基準になります。

  1. 入管法上の届出を履行している
  2. 家族全員が税金や社会保険などの支払いに遅れがない
  3. 子供が居れば学校に通わせる(小中学校)
  4. 安定した結婚生活を送っている
  5. 安定した資力がある

以下に詳しく説明します。

①入管法上の届出を履行している

これは在留カードに関する義務、配偶者に関する届出を遅れることなく提出している事です。

在留カードの義務は、住所変更時などのカード記載内容を区役所や入管局に届けていることです。

居住地に関する届出は、変更のあった日から14日以内に届け出る必要があります。
届出が遅れた、入管局から注意をされた後に届け出た場合には、義務を履行していないと判断される可能性があるので注意が必要です。なお、2026年6月より運用が開始される、マイナンバーカード一体型の「特定在留カード」への切り替えを希望する場合も、こうした住居地届や更新手続きのタイミングに合わせて申請を行うことができます。

特定在留カードについてはこちらのコラムをご参照ください。

②家族全員が税金や社会保険などの支払いに遅れがない

社会保険や健康保険等の支払いを行っている事が求められます。また、支払いですが、納付期限の遅れもマイナス評価になります。

公的義務の履行状況は、配偶者ビザの更新申請のみならず、永住ビザや帰化の申請にも大きな影響を及ぼしますので、遅れなく履行する様にしてください。

③夫婦に小学1年生から中学3年生までのお子さんが居られる場合。

お子さんを小中学校に通わせている事は、日本での生活の定着性が認められ、配偶者ビザの更新申請においてポジティブに働きます。

なお、インターナショナルスクールも通学の対象になります。

④安定した結婚生活を送っている

平成14年10月17日の最高裁判所の判決(在留期間更新許可申請不許可処分取消請求事件)によると

  • 単純に法的な婚姻関係だけでは足りない
  • 両性の夫婦が永続的な精神的・肉体的結合を目的
  • 真摯な意思をもって共同生活を営むこと

と記載があることから、婚姻関係があることはもとより、同居、相互の協力扶助の活動がある事が求められます。

⑤安定した資力がある

日本人配偶者側の収入が低い場合は、日本人と外国人の夫婦が金銭面の観点から、日本で今後も安定・継続的に生活ができることを立証する必要があります。

外国人配偶者側の生活費が増えることによって、日本から生活保護などの支援を受けるようでは、日本の国益にならないからです。

配偶者ビザの更新申請においては、当該夫婦が、現在の収入で、安定・継続的に生活できるという証明をすることが肝要です。

例えば、実家でご両親とともに生活をしており、家賃がかからないという状況であれば、家賃に支出するお金がないため、平均収入を下回っていても、生活が出来るということを証明できます。

一番重要なのは、現在の収入で、家族で経済的に安定して日本で生活ができることを立証することです。

5.配偶者ビザの更新申請が許可となった事例

① 一緒に住んでいない場合の配偶者ビザの更新申請

配偶者と一緒に住んでいなくても、円満回復に向けた具体的交渉を行っているのであれば、その旨を記載し(立証資料として婚姻費用の送金記録や家庭裁判所の係属証明書等を提出します)婚姻関係が修復する可能性を述べた上、経済基盤も問題がないことを主張すれば「日本人の配偶者等」の在留資格該当性が存続していると認められる可能性はあります。

又、現代社会の結婚生活の多様性を理由に週1日しか同居していない夫婦でも、社会生活上婚姻関係といえることが認められて「日本人配偶者等」の在留資格該当性が認められたケースもあります。

② 離婚調停中の配偶者ビザの更新申請

離婚調停又は離婚訴訟中が係属している間は、在留期間が「6月」になるものの、配偶者ビザの更新申請が認められる可能性はあります。

外国人から離婚調停を申し立てている場合でも、入管による配偶者ビザの更新審査においては、それのみで関係修復の努力を否定するものでなく、申立ての理由や将来の予定が考慮されるとしています。

6.配偶者ビザの更新申請が不許可になることはあるか?

配偶者ビザの更新申請が不許可になることはあります。
ビザの更新は、特定の要件や条件を満たしていることが求められます。
これらの条件を満たさないときにビザの更新が不許可になる可能性が高いです。

ただ、万が一、不許可や1年への期間短縮という結果になってしまった場合でも、入国管理局で不許可の理由を正確に確認し、適切に対策を講じることで、再申請による挽回は可能です。

不許可理由は、配偶者ビザ 不許可理由 において、詳しく記載しています。
再申請については、配偶者ビザ 再申請 において、詳しく記載しています。

ぜひどちらのコラムもご参照ください。

7.配偶者ビザの更新申請のポイントのまとめ

今回は、配偶者ビザの更新申請について記載してきました。

別居期間があったり、収入が低いなど審査ポイントに抵触している場合、立証不十分な状態で配偶者ビザの更新申請をしてしまうと、不許可になってしまう可能性もあります。

たとえ審査ポイントに抵触する事項があっても、合理的な理由がある場合は、諦めずに万全の準備を整える事で、道が開けるケースは少なくありません。

そして、配偶者ビザの更新申請は、一見簡単そうにみえて意外と見るべきポイントが多いのが特徴です。

配偶者ビザの更新申請をしっかり準備することは、早期の永住ビザの取得や帰化申請の許可に繋がります。

これまでに述べてきた配偶者ビザの更新ポイントをしっかり押さえて、矛盾や説明不足のない書類を提出しましょう。

本コラムが、配偶者ビザの更新申請を行う方々のご参考になれば幸いです。

手続きに少しでも不安がある方や、次こそ3年・5年の長期ビザを取得したい方は、お気軽に行政書士法人第一綜合事務所の無料相談をご利用ください。

この記事の監修者

行政書士法人第一綜合事務所

行政書士 渡邉 直斗

・日本行政書士会連合会(登録番号第19260365号)
・大阪府行政書士会(会員番号第7712号)
兵庫県出身。大阪オフィス長として,大学や自治体,企業向けのセミナーにも登壇。外国人ビザ申請,国際結婚,帰化許可申請などの国際業務を専門としている。

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