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帰化申請の必要書類は?

1.帰化申請の書類はなんのために必要? なぜそんなに書類が多いのか? それは,帰化申請が国籍を変更する(外国籍の方が「日本人」になる)という重大な手続きだからです。 なぜその書類が必要なのか,仕組みを知っておくと,書類の作成・収集をスムーズに行えます。 ①帰化の条件(身分、生計、素行等)を満たすため 帰化は申請すれば誰でも許可されるわけではありません。 国籍法で定められた要件に当てはまるか,審査されます。 国籍法では,「引き続き」日本に住み続けているか(住所条件),日本の法律を守って真面目に生活できるか(素行条件),日本でお金に困らず安定した生活を送れるか(生計条件)など,帰化するための条件を6つ定めており,国籍法に既定の無い要件(日本語能力)も含めると合計7つの条件があります。 >>帰化申請 条件 はコチラ 帰化申請の条件を満たしているかどうかは,申請する側が書類を提出することで証明しなければなりません。 帰化申請の必要書類は確かに膨大で,「面倒だな」「なぜここまで大量の書類が必要なの?」とうんざりするかもしれません。 ですが,必要書類は申請者にとって,「私は日本人になるのにふさわしい」あるいは「日本人になるのにふさわしくない人物ではない」と証明するための頼もしい味方(武器)なのです。 帰化申請は孤独な旅です。 「旅の味方を増やす」と考えると,書類の作成・収集に前向きになれるかもしれません。 ②書類は法務局の指示で作成・収集する 帰化申請を担当するのはビザで馴染みのある入管ではなく,申請者の住所地を管轄する各地の法務局です。 帰化申請は住所地を管轄する法務局で「事前相談」をすることから始まります。 事前相談では,法務局の担当官が申請者の個別の事情を詳しく聞き取ります。 この段階で「帰化の条件を満たしていない」と判断されると,帰化申請は険しい道のりになることが予想されます。 帰化の条件を満たしていると判断されたら,「このような書類を作成し,このような書類を集めて提出してください」と指示されます。 その指示をよく理解して「法務局が求める」書類を間違いなく提出することが重要です。 帰化申請の審査には面接もありますが,基本的には提出された書類を元に行われます。 ご自身が帰化申請を審査する法務局の担当官になったと想像してみてください。 窓口に来た外国人の方は,もちろんあなたの知り合いではありません。 例えば「私は○○国籍です」と言っているけど,ホントにそうなのか? 確かめるためには,その人の本国から身分関係の書類を取り寄せてもらって調べなければなりません。 日本には戸籍制度がありますので,日本人として戸籍を作るためには申請者本人以外にも配偶者や両親,兄弟等の身分関係の書類も必要になります。 「仕事があります。頑張ります」と言っているけど,「ホントに日本で生活して行けるの?」かを確かめるためには,給与明細や就労証明等を見なければなりません。 このように考えてみると,「なぜその書類が必要なのか」が理解しやすいかもしれません。 提出した書類に事前相談時に話したことと異なる記載があったり,指示された書類がそろっていなかったりすると,事前相談の段階や,申請が受理されてからも何度も再提出を求められ,時間と手間がかかりますのでご注意ください。 また,書類の作成・収集は必ず法務局の担当官や私達のような行政書士の説明を受けてから行ってください。 せっかく書類を取り寄せても不必要な場合は無駄足になりますし,書類の内容や国によっては,「書類を取り寄せる」ことそのものがその国での国籍離脱を意味することもあります。 ③家族構成や職業、国籍によって異なる 国籍法では,必要書類は,「帰化に必要な条件を備えていることを証するに足りる書類」(国籍法施行規則第2条3項)とのみ定められています。 これは,申請者の家族構成や職業,国籍,その他個別の事情によって「日本人になるにふさわしい」と証明しなければならない事柄や必要書類が異なるからです。 極端な例ですが,独身で日本に「引き続き」10年以上在住しており,日本の大企業に就職して十分な収入がある。母国に居る家族を含めて身分関係の書類をスムーズに取り寄せられる。過去にオーバーステイや犯罪歴もない――という方と, 配偶者も子どももいる。世界中を転々としており,現在は求職中。母国での社会的身分が不安定で,身分関係の書類を思うように集められないかもしれない。さらには,心ならずも過去に日本でオーバーステイしてしまったことがある――という方では,…

外国人料理人のビザとは?要件,必要書類,注意点を解説!

1.外国人料理人のビザとは? 外国人料理人のビザとは,一般的には,就労ビザの一種である「技能」ビザを指します。 入管法の文言を引用すると,技能ビザを持って日本で出来る活動は,「日本の企業等との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する活動」とされています。 しかし,これだけでは具体的な内容が分かりませんね。 技能ビザで認められている具体的な仕事は,上陸基準省令という省令によって,更に以下の9つに分類されています。 1:外国人料理人 2:建築技術者 3:外国特有製品の製造・修理 4:宝石・貴金属・毛皮加工 5:動物の調教 6:石油・地熱等掘削調査 7:航空機操縦士 8:スポーツ指導者 9:ワイン鑑定等 今回のコラムでご説明する外国人料理人のビザは,1つ目のカテゴリーに該当するもので,正確には上陸基準省令で「料理の調理又は食品の製造に係る技能で外国において考案され我が国において特殊なものを要する業務」としてその活動内容が定められています。 2.外国人料理人が日本で働くための要件 本チャプターでは,外国人料理人のビザを取得するためにどのようなポイントに気を付けないといけないかを解説していきます。 ①外国人料理人が調理する料理 前記の通り,外国人料理人のビザ取得のためには,まずその料理人の調理対象となる料理が,外国で考案され,日本において特殊なものでなければなりません。 これは,そのお店が自称する料理ジャンルではなく,実際に提供する料理の内容によって判断する必要があります。 例えば,一口に「中華料理」と言っても,本場さながらの本格的な四川料理を調理するのであれば,それは外国人料理人のビザで想定されている調理業務に当てはまります。 他方で,ラーメン屋や,いわゆる町中華のような,焼きめしや中華カレー等,外国で考案されたものでない独自メニューを主に提供しているようなお店では,外国人料理人のビザで想定されているものには当てはまらず,ビザ取得は出来ません。 ②外国人料理人の実務経験年数 「技能」のビザを取得するためには,外国人料理人に熟練した技能が求められます。 そして,その熟練した技能を図る基準として,「その技能について10年以上の実務経験」が要件とされています。 これは単に外国人料理人として10年以上の実務経験があれば足りるのではなく,日本で従事しようとする料理の分野と同じ分野での実務経験が必要です。 例えば,スペイン料理の料理人として日本に呼び寄せる場合,単に料理人としての経験年数で見るのではなく,「スペイン料理の料理人」として10年以上の実務経験を有しているかどうかを見ることが必要となります。 つまり,スペイン料理の料理人として8年,イタリア料理の料理人として3年の実務経験があった場合,料理人としての経験は合計で10年以上であっても,スペイン料理の料理人としての実務経験単体が10年に満たないため,技能ビザの要件を満たさないことになります。 なお,この10年の実務経験については,外国の教育機関で当該料理の調理コースを専攻した年数も実務経験年数に含まれます。 そのため,上記の例を再度持ち出すと,スペイン料理の実務経験が8年であっても,外国の教育機関で2年以上スペイン料理の調理を専攻していれば,この外国人料理人は10年の実務経験要件を満たすことになります。 ちなみに,タイ料理人については上記実務経験要件10年の例外措置があります。 具体的には,日本とタイの間で経済協定が締結されており,①タイ料理人として5年以上の実務経験,②初級以上のタイ料理人としての技能水準に関する証明書の取得,③ビザ申請直前1年においてタイでタイ料理人して妥当な報酬を受けていたこと,という3つの要件を満たせば,タイ料理の実務経験年数が10年に満たない場合でも,実務経験の要件を満たすことになります。 ③外国人料理人の日本での報酬 他の多くの就労ビザと同様に,報酬額に関する要件が外国人料理人のビザにも設けられています。 具体的には,ビザ取得を希望する外国人の報酬を,日本人が同じ仕事に従事する場合に受ける報酬と同等額以上にしなければならない,というものです。 これは,外国人であることを理由として,賃金に不利な差を設けることを禁止する趣旨です。 賃金規定の整備がされている企業であれば,当該賃金規定に則った報酬を支払うことが求められ,そのような社内規定がない場合にあっては,社内で比較対象となる従業員,または業界内の相場と比較した時に妥当な金額であると説明出来るよう,設定が必要です。 ④外国人料理人を受け入れる店舗の規模,設備 入管法や上陸基準省令の条文には,店舗の規模や設備についての明確な規定はありません。 しかし,外国人料理人が,日本で料理人としての仕事を継続的・安定的に行えるものとして入管から認められるためには,一定の店舗規模や設備が確保されていることは重要です。…

永住ビザ申請の許可率・不許可率!最新データを解析!

1.永住ビザ申請の許可率・不許可率を知るためには? 永住ビザ申請の許可率・不許可率を知るためには,どのようにデータ収集をすれば良いのでしょうか。 永住ビザを含め,外国人の在留資格に関するデータが分かるのが,出入国在留管理庁が集計し,公表している「出入国管理統計」です。 法務省で取り扱う事務のうち,入管で取り扱った入国審査,在留資格の審査,退去強制手続き等の統計情報が公表されています。 永住ビザ申請の許可・不許可数についても年単位と月単位で明らかにしています。 ですから,永住ビザ申請に関する審査実態を知るには,非常に有用な情報となります。 ご興味のある方は,出入国在留管理庁のホームページからご覧になれます。 ただ,膨大なデータ量ですので読み解くのに時間がかかるかもしれません。 そこで,今回は弊社で最新の数値を分かりやすくまとめました。 2.永住ビザは取得しやすい? 許可率・不許可率! 永住ビザは文字通り「日本に住み続ける」ことが出来る在留資格です。 在留期間及び在留活動(就く仕事等)に制限がなくなります。 それだけに,他の在留資格と比べて多くの要件を満たす必要があります。 >>永住ビザの要件 はコチラ ですので,永住ビザ申請は,留学生ビザや各種の就労ビザの申請と比べると不許可になる確率も上がります。 出入国管理統計によると,2021年に各地の入管が扱った永住許可申請(既決分)の総数は64,149件。 そのうち許可は36,691件。 不許可は25,451件。 「その他」の扱いが2007件となっています。 処理数の総数(64,149件)に対する永住ビザ申請の許可率は57・1%。不許可率は39・6%ということになります。 つまり,永住ビザ申請は5人のうち2人が不許可になってということです。 ちなみに,同じ2021年の出入国管理統計を見ると,永住以外のビザ申請の許可率は94・4%です。 このように比較することで,永住ビザ申請がいかに厳しい申請かご理解いただけたのではないでしょうか。 2021年はご存知のように,新型コロナウィルス感染症の影響で外国人の入国が制限されるという特殊な状況にありました。 永住ビザ申請の許可率を過去に遡って見てみました。 年 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 処理件数…

外国人美容師のビザ申請

1.外国人美容師育成事業とは? 前提として,日本で美容師として働くためには誰でも日本で指定された美容師の養成施設を卒業し,美容師国家試験(国家資格)に合格して美容師免許を取得する必要があります。 この過程は,外国人の方でも同じです。 これまでも,外国人の方が美容師の免許を取ることは出来たのですが,ハードルになっていたのは,外国人の方が実際に日本で美容師として働く時の在留資格(ビザ)の問題です。 外国人が「日本で報酬を得て働くこと」を理由にして日本に上陸・滞在するためには,「在留資格=就労ビザ」が必要です。 ところが,日本で就労ビザの種類の中に,「美容師」が取得できる就労ビザがありませんでした。 このため,外国人の方が日本で美容師として働けるのは「永住者」や「日本人の配偶者・子」などの身分関係の在留資格を持った人のみ。外国人留学生もアルバイトとしてなら美容室で働くことは出来ましたが,美容師免許もないのでヘアカットは出来ません。 このように,外国人の方は養成施設を出て美容師免許も取ったのに,就労ビザが取得できないので日本で美容師として働けない――という問題がありました。 この点が今回の特例措置で変わりました。 特例措置として2021年より「外国人美容師育成事業」が始まり,2022年10月からは実際に東京都内で外国人美容師が日本で就労することが可能になりました。 今後,就労できる地域は拡大することが見込まれています。 外国人美容師育成事業の目的は以下とされます。 外国人美容師育成事業は、日本の美容製品の輸出促進や、インバウンド需要に対応するため、日本の美容師養成施設を卒業して美容師免許を取得した外国人留学生に対し、一定の要件の下、美容師としての就労を目的とする在留を認め、日本式の美容に関する技術や文化を世界へ発信する担い手を育成する事業 引用:内閣府国家戦略特区HP 目的の中に「日本での雇用促進(日本で働く外国人を増やす)」という言葉はありません。 なぜなら,「日本の美容を海外へ」が目的だからです。 外国人の方に日本で美容に関する知識や技術を学んでもらって育成しましょう。 そのために「在留を認め」ますよと。将来的には母国に帰って日本の美容技術・美容製品を積極的に広めてもらいたいのです――というのが,この事業の建て付けです。 この事業は下記で述べる「国家戦略特区」の中だけで行えます。 日本全国どこでも可能ではないことはご理解ください。 特例措置としての事業ですので,他の就労ビザと異なる複雑な仕組みがあります。 引用:内閣府国家戦略特区HP 上記の図にある用語を解説します。 ※「育成機関」とは, 外国人美容師を受け入れる「日本国内の」美容室のことです。「理容院」は「育成機関」に含まれないのでご注意ください。 「育成機関」という言葉通り,外国人が日本式の美容を習得するための勉強の場という位置づけです。 ですから,育成機関になるには様々な条件があります。 事前に自治体に「育成機関になりたい」と申請し,外国人美容師一人一人について「当店ではこんな風に美容師を育てる」という「育成計画」を作成・提出して,認められなければなりません。 さらに育成機関では 外国人美容師を雇用契約に基づく労働者として受入れ 「特定美容活動」に従事させ 監理実施機関と連携 する必要があります。 育成計画通りに育成が進んでいるか等は,毎年報告もしなければなりません。 1美容室あたり育成(雇用)できる外国人美容師は3人までです。 それ以上の雇用はできません。 ※「特定美容活動」とは 在留資格(就労ビザ)の観点から言うと,外国人美容師が日本で就労することを認める根拠となる資格が「特定美容活動」であるということになります。 在留資格の中には,法務大臣が「個々の外国人について特に指定する活動(特定活動)」があり,その一つに外国人美容師の育成のための就労が加わったということです。 国家戦略特区の中で…

海外在住夫婦が配偶者ビザを取得するための5つのポイント

1.海外在住者が取得する配偶者ビザとは? 海外在住の夫婦が日本に入国して生活をするためには、「日本人の配偶者等」の在留資格(配偶者ビザ)が必要です。 日本人の配偶者等のビザを取得できるのは、日本人の配偶者、日本人の子として出生した人、日本人の特別養子です。 また、日本人の配偶者とは、婚姻が法律上有効に成立していることが条件で、婚約者や恋人は該当しません。 日本人の配偶者等のビザの在留期間は、6か月、1年、3年、5年になります。 2.海外在住の夫婦が配偶者ビザを申請する際に注意すること 本チャプターでは,お客様からご質問の多い事項について解説を記載しています。 ①入管への配偶者ビザ申請は誰が行う? 配偶者ビザ申請は,日本にいる日本人配偶者が入管に申請するのが一般的です。 では,海外在住のご夫婦の場合,入管への配偶者ビザ申請は一体だれが行うのでしょうか。 海外在住の夫婦が配偶者ビザ申請をするには,日本人配偶者が先に帰国しなければならないのでしょうか。 ご相談の方から頻繁にご質問をいただく内容です。 実は,海外在住のままでも,配偶者ビザ申請を行う方法はあります。 具体的には,日本にいる親族(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族)に協力をしてもらう方法です。 上記の方法を取れば,日本人配偶者が先に帰国することなく,入管での手続きを進めることが可能です。 なお,配偶者ビザの申請を行政書士へ依頼することで,日本の親族がわざわざ入管へ出向く必要もありません。 ②日本での所得がない場合にはどうすれば良い? 海外に生活拠点がある場合,日本で所得がない方も決して珍しくはありません。 日本に所得がない場合には,配偶者ビザの許可は取得できないのでしょうか。 過去の裁判例では,経済的な基盤があまりにも欠如している場合には,そもそも配偶者ビザで日本において生活をすること自体に,疑義が生じる可能性があると判示しています。 そのため,入管の審査では経済的な基盤について,慎重に審査がされます。 他方で,日本での所得がない場合であっても,以下のようなケースは多くの許可事例があります。 海外での継続的な収入が見込めるケース 同居の親族から支援が見込まれるケース 日本での勤務先確保などによって定期収入が見込まれるケース 日本で生活するだけの十分な預貯金があるケース 日本での生活基盤の判断は,お客様によって個別の判断をする必要があります。 個別判断をご用命の際には,行政書士法人第一綜合事務所までお問い合わせください。 ③日本の必要書類は誰に集めてもらえれば良い? 海外在住のご夫婦が配偶者ビザを申請する場合には,上記で見たとおり,日本にいるご親族に住民票,戸籍謄本,所得課税証明書や納税証明書などの書類収集をお願いしなければいけません。 高齢の両親には依頼しにくい… 兄弟にお願いしたけれど,なかなか無理を言えなくて… そのようなお悩みをお持ちの方は少なくないようです。 ご安心ください! 当社では,日本にいるご親族に極力ご負担をお掛けしないよう,全て当社にて公文書をご準備いたします。 そのため,ご親族の方へのご負担はお掛けしません。 なお,海外在住のお客様とは,EMSなどの国際郵便の手段を用いて,書類のやり取りを行います。 ④配偶者ビザはどのような行政書士へ依頼するべき? 海外在住のご夫婦の場合,実際に行政書士と面談することもできません。 また,複数の行政書士事務所との調整も思うように進まないことも多いかと思います。…

帰化申請は行政書士に頼むべき?

1.帰化申請とは? 日本への帰化申請とは,外国籍のあなたの母国の国籍を喪失して,「日本人」としての国籍・身分を得るための手続きです。外国籍を持ったまま日本に住み続けるための手続き(永住・就労ビザ等の申請・更新)とは,根拠となる法律も窓口も違います。 ちなみに帰化申請は出入国在留管理庁ではなく,あなたの住所地を管轄する法務局で行います。 2.帰化申請の流れ 外国籍の方の帰化申請に対し,日本政府(法務省)は「帰化の条件を満たしているか」を書類と面接で審査し,帰化の許可・不許可を決めます。 詳しくは,以下のページにまとめていますので,ご参照ください。 >>帰化申請 条件 はコチラ 申請者に十分な知識・情報がないと,必要な資料を勘違いして別の資料を用意したりなどして何度も書類の提出を求められたり,不許可になったりすることがありますので注意が必要です。 3.帰化申請手続きにおける行政書士の役割 「士業」と言われる法律関係の専門職には「弁護士」や「司法書士」などがありますが,中でも「行政書士」は帰化申請のスペシャリストです。 行政書士を一言で表すと,「官公署(=行政)に提出する書類作成のプロ」です。 行政書士はその業務の一つとして,「官公署(行政)に提出する書類の作成とその代理,相談業務」を行う権限があります。 代表的なもので言えば,建設業許可や外国人関連業務,相続など,取り扱える許認可申請等の種類は,1万を超えると言われます。 帰化申請は,官公署への手続きですから,行政書士が専門的に取り扱う事務の一つとなります。 帰化申請手続きは,提出・作成する書類の量が多く,内容も複雑です。 そこで,私達のような行政書士が専門家としてサポートすることで,帰化申請をする申請者の負担が減ることはもちろんのこと,行政側にとっても円滑な事務処理をすることが可能になるのです。 具体的に,帰化申請手続きにおける行政書士の役割について解説しましょう。 ①法務局との折衝 まず1つ目の役割として挙げられるのが,法務局との折衝です。 シンプルに言えば,「法務局」という役所に対し,申請者一人で対応すると,たくさん分からないこと,手間がかかることが出て来ます。 書類の抜けや不備があって何度も書類の再提出を命じられ,何度も法務局に足を運んだ挙句,「帰化できません」ということも起こりえます。 審査する行政側(法務局)も,何度も指導を行わなければなりません。 その点,多くの事例を扱っている私達のような行政書士が申請人と法務局の間に入ることで,書類の再提出を求められるなどということが減り,申請人の法務局への訪問回数を最低限まで減らすことができます。 法務局としても,行政書士がサポートすることで,省力化させて帰化手続きを円滑に進めることができます。 ②帰化申請人の不安軽減 帰化申請は複雑なため,分からないことがあって当然です。そのため,ご不安になる方も多いでしょう。申請者が帰化申請に不安を覚え,法務局に電話で相談しても,電話ではなかなか個別具体的な質問には答えてくれません。 その点,私たち行政書士は過去の実績から申請者の個別具体的な事情を踏まえたうえでご不安点を解消する「法務局に代わっていつでもご不安点を相談できる心強いパートナー」としての役割も担っています。 簡単に言うと,私たち行政書士は,申請人に寄り添い,帰化許可に向けて伴走する運命共同体として役割を担っています。 ③書類収集,各役所対応 帰化申請手続きで最もやっかいなのは書類収集・作成と,それに伴う各役所への対応です。 必要な書類は多岐にわたり,申請者一人では,法務局から求められている書類をどの役所で取得すればよいのか分からなかったり,役所の窓口に行っても取得できなかったり,といったことが本当に多いのです。 行政書士は日本の役所で取得する公文書を申請者に代理して取得することができます。 そして,行政書士が間に入り,役所とのやり取りを行うことで,円滑に意思疎通を図ることができるため,迅速かつ的確な書類収集が可能になるのです。 ④書類作成 行政書士の本分は「書類を書く(作成する)」ことです。 帰化申請のためには,以下の書類作成が求められますが,行政書士であれば,動機書以外の帰化申請書類一式をあなたに代わって作成することが出来ます。 帰化許可申請書…