入管申請データを解析!永住ビザ申請の許可率・不許可率!
在留する外国人の方において,永住ビザの取得を目指しているという方も多いのではないでしょうか。
最近の永住ビザ審査は厳格化されているのか,反対に寛容な審査が行われているのか,永住ビザ申請を考えている方にとって,とても気になるところです。
そこで,本ページでは,気になる永住ビザの許可率・不許可率について,それぞれみていきます。
Index
1.入管が公表している出入国統計情報とは?
出入国管理統計とは,法務省で取扱う事務のうち,入管で取扱った入国審査,在留資格の審査,退去強制手続き等に関し,統計情報として集計したものをいいます。
今回,永住ビザ審査の許可率・不許可率を記事にしたのは,令和元年7月1日からの提出書類の増加,またそれに伴う審査の厳格化があり,近時の永住ビザの審査傾向に興味をお持ちの方から多くのご質問が寄せられているからです。
実際の永住ビザ申請の許可率は何%くらいなのでしょうか?
皆さんはご存じでしょうか。
あまり聞きなれない出入国管理統計ですが,永住ビザ申請の許可・不許可数を月例で明らかにしており,永住ビザの審査実態を知るには,非常に有用な情報です。
2.気になる永住ビザ申請の許可率・不許可率!
それでは早速,永住ビザの許可率・不許可率をみていきます。
2020年2月 | 2020年3月 | 2020年4月 | 2020年5月 | |||||||||
許可 | 不許可 | 許可率 | 許可 | 不許可 | 許可率 | 許可 | 不許可 | 許可率 | 許可 | 不許可 | 許可率 | |
全体 | 2393 | 1863 | 56.23% | 2218 | 2349 | 48.57% | 2071 | 1910 | 52.02% | 1585 | 1363 | 53.77% |
東京入管 | 1407 | 1155 | 54.92% | 1299 | 1462 | 47.05% | 984 | 987 | 49.92% | 686 | 641 | 51.70% |
大阪入管 | 313 | 104 | 75.06% | 303 | 90 | 77.10% | 291 | 29 | 90.94% | 165 | 22 | 88.24% |
名古屋入管 | 401 | 480 | 45.52% | 340 | 716 | 32.20% | 468 | 733 | 38.97% | 562 | 654 | 46.22% |
横浜入管 | 274 | 167 | 62.13% | 269 | 278 | 49.18% | 231 | 204 | 53.10% | 165 | 191 | 46.35% |
福岡入管 | 114 | 55 | 67.46% | 101 | 31 | 76.52% | 138 | 119 | 53.70% | 61 | 25 | 70.93% |
神戸入管 | 50 | 45 | 52.63% | 45 | 26 | 63.38% | 17 | 3 | 85.00% | 24 | 0 | 100.00% |
広島入管 | 75 | 43 | 63.56% | 88 | 14 | 86.27% | 126 | 7 | 94.74% | 72 | 15 | 82.76% |
高松入管 | 9 | 3 | 75.00% | 31 | 12 | 72.09% | 18 | 6 | 75.00% | 18 | 2 | 90.00% |
札幌入管 | 49 | 16 | 75.38% | 17 | 1 | 94.44% | 20 | 17 | 54.05% | 12 | 4 | 75.00% |
仙台入管 | 25 | 7 | 78.13% | 39 | 23 | 62.90% | 26 | 12 | 68.42% | 9 | 0 | 100.00% |
今回は,2020年2月から5月までのデータを示していますが,全国の入管の平均は,どの月も50%前後です。
実に,2人に1人は永住ビザ申請が不許可になっている計算です。
「思っていたより許可率が低い・・・」
そのような感想を持たれた方も多いのではないでしょうか。
特に,東京入管,名古屋入管は永住ビザ審査の厳格化が目立ちます。
東京入管は,
54.92%(2月)
47.05%(3月)
49.92%(4月)
51.70%(5月)
4ヶ月平均で50.76%です。
名古屋入管は,
45.52%(2月)
32.20%(3月)
38.97%(4月)
46.22%(5月)
4ヶ月平均で40.68%と,10人中4名しか永住許可を取得できない計算です。
出入国管理統計からみると,永住ビザ審査の厳しさをうかがい知ることができます。
3.行政書士法人第一綜合事務所の永住許可率とその理由
では,行政書士法人第一綜合事務所の永住許可率は何%くらいなのでしょうか。
行政書士法人第一綜合事務所は,創業以来ずっと95%以上の永住許可率を誇っています。
全国平均で50%前後の永住許可率の中にあって,なぜ,これほどまでに永住許可率の差が出るのでしょうか。
その理由の一つが,“実績”です。
永住ビザの審査は,総合審査とされており,我が国の社会経済状況によって,これまで許可になっていた永住ビザの申請が,不許可になってしまうことさえあります。
つまり,タイムリーに情報を仕入れ,それに対応することが高い永住ビザの許可率を維持するためには求められているのです。
このような対応は,国際業務専門の事務所でなければ,難しいのが現状です。
これまで,当社は国際業務の専門事務所として,多くの永住ビザの許可を取得してきました。
また,ご自身で申請して残念ながら永住ビザが不許可になった方々のご相談も幾度となくお受けしてきました。
これらの業務を日々繰り返していると,法律,ガイドライン,入管の審査要領の情報のみならず,入管審査のリアル情報が当社に集まってくるのです。
これらのデータを元に,当社では永住ビザの許可の可能性を申請前に見極めています。
そのため,高い永住許可率を維持できているのです。
4.まとめ
今回は,永住ビザ申請の許可率・不許可率をみてきました。
思っていたよりも永住ビザの許可率が低く,これから申請を考えておられる方については,少々ショッキングな内容だったかも知れません。
でも,大丈夫です。
永住ビザの審査基準を意識しながら,きちんと準備をすれば当社では多くの方が永住ビザの許可を取得しています。
大切なのは,法務省のホームページに記載されている書面を入管に提出することではありません。
大切なのは,入管に提出する書類の中身です。
ご自身で永住ビザの準備を進めておられる方へ向け,永住許可申請でよくあるご質問 のページでお客様からのご質問と当社行政書士の回答をまとめていますので,ぜひご参照ください。