日本人の配偶者等コラム

COLUMN

国際結婚後の名字(苗字)はどうなる?行政書士が解説します!

1.国際結婚における名前のルール 日本の民法第750条には「夫婦は,婚姻の際に定めるところに従い,夫又は妻の氏を称する。」と規定されているため,日本の名字に関する考え方は,夫婦同姓が原則となっています。 ところが,この規定は外国人と日本人との婚姻には適用されないことをご存知でしょうか?外国人と結婚した場合,日本人の名字は変わらずに夫婦別姓が原則となるのです。 国際結婚の場合においては「名字は夫婦それぞれに関する問題で,それぞれの国の法律によって判断されるべき」と考えられているからです。 2.国際結婚した場合の名前の決め方に関する手続きとは? 上記1で記載した通り,国際結婚の名前について夫婦別姓が原則となります。 そのため,外国人の方と一緒の名字にしようと思うと,日本人同士の結婚のように,婚姻届に記入して提出するだけでは自動的に変更はされず,決められた手続きを踏む必要があります。 こちらの手続きについて,以下①②の2パターンに分けて見ていきましょう。 ①日本人が外国人の名字を名乗るケース ②外国人が日本人の名字を名乗るケース の2パターンが考えられます。 どちらの方法を選択しても,配偶者の方と同じ氏になるという点で結果はほぼ同じですが,手続きの内容はまるで違うので注意が必要です。 (1)日本人が外国人の名字を名乗るケース まずは日本人が外国人の名字を名乗るケースについて解説します。 日本人:名前を変える(外国人と同じ名字にする) 外国人:名前は変えない このケースですと,日本人と外国人が結婚しても,国際結婚では夫婦別性が原則ですので,婚姻届を出すだけでは,外国人の名字に変更することができません。 婚姻後6か月以内に,本籍地または住所地の市区町村役場へ「氏の変更届」を提出します。その際に必要となる書類は以下の通りです。 【必要書類】 氏の変更届 戸籍謄本(本籍地以外の役所で手続きをする場合は必要) 身分証明書 印鑑 ※市区町村によって必要書類が異なる場合があるため,事前に役所へご確認ください。 これで受理されれば,日本人の名字が変わります。 婚姻後6か月を超えたら変更できない? 婚姻から6か月経過してから「氏の変更届」を提出する場合は,事前に家庭裁判所へ申し立てを行って変更許可を取る必要があります。許可が取れたら,「確定通知書」の交付申請を行い,交付された「確定通知書」も持参して市区町村役場で「氏の変更届」手続きを行います。 6か月を超えると手続きが増え,最終的に変更できるまで時間もかかります。結婚を機に夫婦同姓にしたいと考えている方は,6か月以内に届出することをおすすめします。 【参考】家庭裁判所へ申し立てを行う際の必要書類 申立人の戸籍謄本 氏の変更の理由を証する資料(なぜ名前を変更するのか,理由が分かるものです) 収入印紙800円分 ※家庭裁判所によって必要書類が異なる場合があります。事前にご確認ください。 ご自身の管轄地はこちらから調べられます。 (2)外国人が日本人の名字を名乗るケース 続いて,外国人が日本人の名字を名乗るケースについて解説していきます。 日本人:名前は変えない 外国人:名前を変える(日本人と同じ名字にする)…

日本で外国人と国際結婚に必要な書類とは?手続きの流れ、注意点など解説

1.国際結婚の手続きで必要な書類 国際結婚の手続きを日本で行う場合に、基本的に必要となる書類は以下の3つです。 婚姻届 パスポート 婚姻要件具備証明書 外国で国際結婚の手続きを行う場合は、必要となる書類が異なりますので、手続きを行う国に従って下さい。 それでは、日本で国際結婚の手続きを行う場合にどんな書類なのか、詳しく紹介します。 ①婚姻届 まず必要となるのは、婚姻届です。 こちらは、市役所の窓口や法務省のホームページでダウンロードできる婚姻届で、日本人同士で結婚する際に記載するものと同じものになります。 日本人側は日本語で日本人同士の結婚と同様に記入します。 外国人配偶者の氏名の書き方や証人欄の扱いなどについては、以下で具体的な書き方のポイントを見ていきましょう。 外国人配偶者の氏名や生年月日の記入ルール 外国人配偶者の氏名はカタカナで記入しますが、順番は「ファミリーネーム(名字)」「ファーストネーム(名前)」の順になります。ミドルネームがある場合は、ファーストネームに続けて記載し、カンマなどで区切る必要はありません。また、中国や韓国など漢字の名前がある場合は、日本の戸籍で使える漢字に限り、漢字表記とふりがなを記載することも可能です。アルファベットでの表記は避けてください。生年月日は、日本人配偶者は元号、外国人配偶者は西暦で統一して記入してください。最後の署名欄は各自直筆で記入し、それ以外の欄は代筆でも問題ありません。 新しい本籍地の決め方や夫婦の氏の選択 国際結婚によって日本人が筆頭者となる新しい戸籍が作られるため、「新しい本籍」の欄に希望する住所を記入します。日本全国どこでも指定可能ですが、新居や元の本籍地を選ぶケースが一般的です。また、日本の法律では外国人配偶者と結婚しても自動的に夫婦同姓になるわけではなく、原則として夫婦別姓のままとなります。そのため、「婚姻後の夫婦の氏」のチェック欄はどちらも選択せず、空欄のまま提出してください。 ※お互いの名字を合わせたい(変更したい)場合の詳しい手続きについては、後半の「7.日本で婚姻手続きが完了した後の手続き」で解説しています。 証人欄の書き方や印鑑に関する注意点 婚姻届には2名の証人が必要ですが、偽装結婚を疑われないよう(婚姻の真正性を証明するため)、お互いの両親や兄弟姉妹などの家族に依頼するのがおすすめです。証人2名は、成人(18歳以上)であれば日本人でも外国人でも構いません。日本に住民票がない海外在住の外国人や、短期滞在(観光ビザなど)で一時的に日本に来ている方であっても、成人であれば証人になることができます。 外国籍の方が証人になる場合は、署名欄に本人の在留カードやパスポートと同じようにブロック体などでフルネームを記入し、本籍欄には国籍のみを記載します。 なお、法改正により婚姻届への押印は任意となったため、届出人・証人ともに署名(サイン)のみで提出可能です。もし記念に押印したい場合は、スタンプ式(シャチハタなど)は使用できないため、朱肉を使う認印などを用意しておきましょう。 ②パスポート パスポートは外国籍の相手のみで、国籍を証明するために必要です。 パスポート原本を窓口で提示し、顔写真があるページのコピーとそのパスポートの日本語訳を提出します。 提出する書類は必ず、日本語訳されたものを用意してください。 日本語訳は自分たちで行う方法もありますが、必ず翻訳者の氏名と住所を文末に記入してください。 また、婚姻届の提出には本人確認書類の提示が必要になります。 婚姻届を提出する際には、日本国籍があってもマイナンバーカードなどの本人確認書類を用意しておいてください。 ③婚姻要件具備証明書 日本人同士の結婚と国際結婚で大きく違う点が、婚姻要件具備証明書です。 婚姻要件具備証明書とは、外国籍の相手が独身であることや婚姻適齢にあることなどの婚姻要件を満たしていることを示す書類です。 婚姻要件は国によって異なります。 婚姻要件具備証明書の提出によって、「母国の婚姻に関する要件を満たしており日本での婚姻に問題がない」と証明してくれます。 【戸籍謄本はいらない?】 本籍地とは異なる市区町村で婚姻届を提出する場合、戸籍謄本の提出も必要でしたが、2024年の法改正で提出不要となりました。 2.婚姻要件具備証明書についてさらに詳しく解説 ここで、婚姻要件具備証明書についてさらに詳しく見ていきましょう。 (1)婚姻要件具備証明書をもらえる場所…

上陸特別許可を専門行政書士が解説

1.上陸特別許可についての入管法の規定 外国人が日本に上陸しようとする場合,上陸しようとする空港または海港で必ず上陸審査を受けて上陸許可を受けなければなりません。上陸許可の要件は大きく分けて4つ法定されており(入管法7条1項),そのなかの一つに上陸拒否事由に該当していないことが定められています。 Aさんの場合,入管法第5条第1項9号ロの上陸拒否事由に該当するため,5年間日本への上陸を拒否されることになります。上陸拒否事由には,代表的なものとして薬物事犯,売春防止法違反,1年以上の懲役刑の有罪判決(執行猶予付判決を含む)を受けたことなどが定められています。 (参考条文) ・入管法第7条第1項4号 入国審査官は,前条第二項の申請があつたときは,当該外国人が次の各号…に掲げる上陸のための条件に適合しているかどうかを審査しなければならない。 四 当該外国人が第五条第一項各号のいずれにも該当しないこと(以下略) ・入管法第5条第1項9号ロ 次の各号のいずれかに該当する外国人は,本邦に上陸することができない。 九 次のイからニまでに掲げる者で,それぞれ当該イからニまでに定める期間を経過していないもの ロ 第二十四条各号…のいずれかに該当して本邦からの退去を強制された者で,その退 去の日前に本邦からの退去を強制されたこと…のないもの 退去した日から五年 もっとも,上陸拒否事由に該当する場合でも,法務大臣が相当と認める場合には,上陸を許可することができるとされています。法務大臣の裁決の特例として,入管法では以下のように定められています。 (参考条文) 入管法第12条第1項 法務大臣は,前条第三項の裁決に当たって,異議の申出が理由がないと認める場合でも,当該外国人が次の各号のいずれかに該当するときは,その者の上陸を特別に許可することができる。 一 再入国の許可を受けているとき。 二 人身取引等により他人の支配下に置かれて本邦に入ったものであるとき。 三 その他法務大臣が特別に上陸を許可すべき事情があると認めるとき。 実務上,もっとも多く上陸特別許可が認められる類型が,3号の「法務大臣が特別に上陸を許可すべき事情があると認めるとき」です。 このように,入管法は上陸を認めることができない事由を定める一方で,特例として上陸を認める場合があることを定め,個別の事案で救済を図っているのです。 上陸拒否事由については,入管法の上陸拒否事由とは? で解説していますので,ご参照ください。 それでは,次のチャプターで,どのような場合に上陸特別許可が認められているか見ていきましょう。 2.上陸特別許可が認められるケース では,どのような場合に,上陸特別許可が認められるのでしょうか。 上陸拒否事由を定めておきながら,あまりにも広く特例を認めてしまうと,上陸拒否事由を定めた意味がありません。そこで,実務上は,人道上配慮すべき特別な事情がある場合に限り特例を認めるという,かなり限定的な運用がされています。しかも,この要件を満たしていれば特例を認めるというように要件が法定されているわけではなく,法務大臣の相当広範な裁量によって決定されます。 ただ,入管当局も上陸特別許可の運用を明確にするために,毎年1度,許可事例と不許可事例を公表しており,また,実務運用の積み重ねによってある程度の基準が明らかになってきています。それが以下の4つの基準です。 ①日本人,特別永住者,永住者,定住者と法的に婚姻が成立しており,婚姻の信憑性の立証が十分になされていること ②在留資格認定証明書交付時において,婚姻後1年以上が経過していること ③在留資格認定証明書交付時において,退去強制後2年以上経過していること ④執行猶予付き有罪判決を受けた後に退去強制された場合は,執行猶予期間をおおむね経過していること…

配偶者ビザの不許可理由と対応策

1.配偶者ビザが不許可となる理由~交際に関すること~ 1-1.交際歴が短い 配偶者ビザを取得するためには,交際を経て,その関係が結婚にまで昇華したということを書面で立証していく必要があります。 自分たちは偽装結婚ではないから大丈夫!と考えられる方も多いのですが,交際歴が短い場合には,入管からあらぬ嫌疑を抱かれ,配偶者ビザが不許可になってしまうケースもあります。 では,どれくらいの交際歴が適正なのかという問いには,仮に身近なご友人が国際結婚をする場合,その交際歴で結婚をして大丈夫?と不安を感じるようであれば,配偶者ビザの不許可リスクは高まるとお考え下さい。 そのような場合には,通常よりも高度な婚姻実体の立証が必要となります。 1-2.年齢差が大きい 本来は,愛があれば年の差は関係ないはずです。 しかし,年の差婚の場合には,類型的に見ると日本人側が騙されてしまっている場合があり,入管もそういった事例を認識しています。 そのため,年の差婚で配偶者ビザを取得するためには,通常よりも慎重かつ丁寧な書面を作成し,夫婦としての実体を立証する必要があります。 1-3.コミュニケーションが取れていない 近時の配偶者ビザの審査で,入管が特に気にしているのが夫婦のコミュニケーションです。というのも,アプリを使ってコミュニケーションを図るケースや通訳者が別にいるケースは,夫婦のコミュニケーション不足から起きるトラブルも少なくないからです。 配偶者ビザの許可,不許可に関わらず,夫婦共通のコミュニケーション言語を持つことは,今後の夫婦関係はもちろんのこと,外国人配偶者の日本での生活を考えると非常に重要です。 1-4.親族が国際結婚をしたことを知らない 親,兄弟姉妹など,親族が結婚した事実を知らない場合には,配偶者ビザの不許可リスクが高まります。 実際,入管に提出する質問書という書類でも,親族が結婚の事実を知っているか否かは問われており,交際の信憑性を左右する一つの要素になっています。 そのため,両親に結婚を反対されていながらも結婚をしたケースなどでは,その経緯を丁寧に説明し,その他の交際実態の立証に注力することによって,真正婚であることを明らかにしていく必要があります。 1-5.一方の国でしか結婚をしていない 国際結婚は,当事者の双方の国籍国での手続きが完了していなければなりません。 そのため,一方国でのみ結婚を成立させた状態では,完全には国際結婚手続きを履践したとはいえず,婚姻の信憑性の判断において,不許可となる可能性があります。 「法務省における法令適用事前確認手続」(※注1)によれば,一方の国でしか結婚をしていない場合は,配偶者ビザが必ず不許可になるとは記載していないものの,相手国の婚姻証明書が提出されないことに起因して,婚姻実体の立証が不十分となることはあり得るとしています。 (※注1)法令適用事前確認手続とは,民間企業等が,実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して,その行為が特定の法令の規定の適用対象となるかどうかをあらかじめその規定を所管する行政機関に確認し,その機関が回答を行うとともに,その回答を公表するものです(出典:法務省における法令適用事前確認手続~法務省におけるノーアクションレター制度について~)。 他方,日本人と外国人の結婚において,外国側の手続きが何らかの理由で履行できない場合であっても,婚姻届が受理され日本側の手続きを履行している場合には,入管に説明書を提出すれば,配偶者ビザの許可が下りる可能性はあります。 1-6.交際期間が前婚と重なっている 入管審査は,警察と同じく民事不介入であるため,たとえ交際期間が前婚と重なっている場合でも,配偶者ビザの審査上は問題ないとも考えられます。 確かに,入管の審査は,不貞行為の有無を明らかにする事を目的にするものではありません。しかし,社会通念で判断する入管審査においては,前婚期間中の交際は,信憑性がないと判断される可能性があります。 そのため,仮に前婚の婚姻関係が実質的に破綻をしていたのであればその具体的事実を,また前婚が破綻はしていなかった場合であっても,どのような経緯で交際を開始し,前婚が離婚に至り,そして再婚にまで至ったのかを明らかにする必要があります。 1-7.インターネットで出会っている 情報通信網の発達もあり,国際結婚の局面においても,出会いの形は多様化しています。それに伴い,偽装結婚の手口も,複雑かつ巧妙化しているのが現状です。 これらの状況に鑑み,出会いの経緯については,入管は特に慎重な審査をしています。インターネットで男女が出会うことは決して悪いことではありませんが,配偶者ビザの入管審査では通常よりも高いレベルで,婚姻に至るまでの経緯を明確にする必要があります。 1-8.結婚紹介所を介して出会っている 上記のインターネットで出会っている場合と同様,結婚紹介所を介して出会っている場合も交際の実態に嫌疑を抱かれやすく,配偶者ビザが不許可となりやすい一類型と言えます。 また,日本人側の婚姻意思が明らかであったとしても,外国人の方が国際結婚をビザ取得のための便法としていることもあるため,注意が必要です。 結婚紹介所を介して出会っている場合には,それぞれについて,なぜ結婚紹介所に登録するに至ったかなどを赤裸々に説明すると共に,二人の交際実態を明らかにしていく必要があります。 1-9.今のビザの期限直前に配偶者ビザ申請をしている 就労ビザを保有する外国人が離職中でビザの期限が迫っている場合や,留学ビザを保有する外国人が退学や卒業をして,次の進路が決まっていない状態でビザの期限が迫っている場合は,配偶者ビザの不許可リスクが上がります。 その理由としては,日本に滞在を続ける理由として,配偶者ビザを申請していると見られてしまう可能性があるため,通常に比べると配偶者ビザの審査が難化する傾向にあるからです。 このような場合には,就労ビザや留学ビザでの活動を離脱するに至った経緯を説明することはもとより,ご夫婦の交際実態の立証を慎重におこなった上,配偶者ビザを申請する必要があります。…

短期滞在(観光)ビザから配偶者ビザへの変更はできる?「やむを得ない特別な事情」の立証を行政書士が解説

1.「観光ビザ」と「短期滞在ビザ」 一般的に呼ばれている「観光ビザ」は、法律上の正式名称である「短期滞在ビザ」という大きな枠組みの中に含まれている、一つの目的を指しています。 日本の入管法(出入国管理及び難民認定法)においては、「観光ビザ」という名前の在留資格は存在しません。すべて「短期滞在」という一つの在留資格として規定されています。 この「短期滞在ビザ」という正式名称の中に、以下のような来日目的がすべて含まれています。 親族訪問・知人訪問(結婚相手に会いに来るなど) 観光・保養・スポーツ(いわゆる一般的な観光旅行) 短期のビジネス出張・商談・市場調査 そのため、お手元のパスポートに「Temporary Visitor(短期滞在)」とスタンプが押されていれば、それが観光目的であっても親族訪問目的であっても、すべて同じ「短期滞在ビザ」での在留となります。 なお、日本政府は出入国手続きのデジタル化を推進しており、2023年からは観光目的の短期滞在ビザを対象とした電子ビザシステム「JAPAN eVISA」の運用を本格的に開始しました。そのため、パスポートへの紙のスタンプやシールではなく、スマートフォンの画面で電子ビザを提示して入国されるケースも増えていますが、これらもすべて法律上は同様に「短期滞在ビザ」として扱われます。 本コラムでは、一般の方に馴染みのある「観光ビザ」という言葉も交えながら解説していきますが、役所や出入国在留管理庁(入管)の手続きにおいては、すべて「短期滞在ビザ」として扱われるという点をまずは押さえておきましょう。 それでは、この短期滞在(観光)ビザから、日本国内で直接「配偶者ビザ」への変更ができるのかどうか、本題を見ていきましょう。 2.観光ビザから配偶者ビザへ変更することはできるの? 短期滞在(観光)ビザから配偶者ビザへ変更する場合、ある一定の条件をクリアすることで、変更することができます。 入管法20条では、 「在留資格を有する外国人は、その者の有する在留資格の変更を受けることができる。」 と定められています。 上記の通り、ビザの変更をできるのは正規の在留者である外国人に限定しているものの、観光ビザから変更することについて拒否する旨の規定は存在しません。 そのため、法手続上は観光ビザから配偶者ビザへの変更も認められることになります。 では、なぜ観光ビザから配偶者ビザへの変更ができないといわれるのでしょうか。 3.観光ビザから配偶者ビザへの変更ができないといわれる理由は? 入管法第20条第3項但書には、以下の内容が記載されています。 「短期滞在の在留資格をもつて在留する者の申請については、やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないものとする。」 但書きにある通り、「やむを得ない特別の事情」がない限り、短期滞在(観光)ビザから配偶者ビザを含めた他のビザへ変更をすることができないとされているのです。 なぜ、「やむを得ない特別の事情」が必要なのか説明する前に、配偶者ビザを取得する方法について、簡単に説明いたします。 4.配偶者ビザの2つの取得方法 外国籍の方が配偶者ビザを取得するためには、大きく二つの方法があります。 在留資格認定証明書交付申請(COE申請)を行い、配偶者ビザで日本に入国 観光ビザで日本に入国後、配偶者ビザに在留資格変更許可申請 ①在留資格認定証明書交付申請(COE申請)を行い、配偶者ビザで日本に入国 まず、COE(Certificate of Eligibility)申請は、日本の入管で行います。 申請を行うことができる人にも限りがあり、上記申請で申請人となる方の親族で、かつ日本に住んでいる人に限定されます。 申請人は海外にいることがほとんどのため、申請人の配偶者や配偶者の両親に申請してもらうことが大半です。 そして、COE申請で許可が下りると、入管からCOEが発行されます。 その後、COEを海外の配偶者に送り(※1)、海外にある日本大使館または領事館で査証(いわゆるビザ)の申請を行います。そして、大使館からのビザが発給された後に、日本に入国します。…

海外在住のご夫婦が日本へ帰国する際の配偶者ビザの取得条件と在留期間を行政書士が解説

1.海外在住者が取得する配偶者ビザの条件と在留期間 海外在住の夫婦が日本に入国して生活をするためには、「日本人の配偶者等」の在留資格(配偶者ビザ)が必要です。 日本人の配偶者等のビザを取得できるのは、日本人の配偶者、日本人の子として出生した人、日本人の特別養子です。 また、日本人の配偶者とは、婚姻が法律上有効に成立していることが条件で、婚約者や恋人は該当しません。 配偶者ビザ取得の3つの主要条件 配偶者ビザを取得するためには、主に入国管理局(入管)の審査基準である「婚姻の真正性(偽装結婚ではなく、本当に夫婦としての実態があること)」を証明せねばならず、具体的には以下の3つの条件を満たす必要があります。 法律上の婚姻が成立していること:日本と相手国の両方で有効な婚姻届が出されている必要があります 同居・相互扶助の実体があること:単に籍を入れているだけでなく、夫婦として共に生活し、助け合っている実体が求められます 経済的基盤があること:日本で安定して生活していけるだけの収入や資産があることを証明しなければなりません 日本人の配偶者等のビザの在留期間は、6か月、1年、3年、5年になります。 また、申請から許可(在留資格認定証明書の交付)までの審査期間は、通常1ヶ月〜3ヶ月程度を要します。 配偶者ビザを取得する最大のメリット:永住権の条件緩和 配偶者ビザを取得して日本で生活を始めることには、将来的な大きなメリットがあります。通常、外国人が日本の永住権を申請する場合、原則として継続して10年以上日本に在留している必要があります。しかし、「日本人の配偶者」であれば、実体を伴う婚姻生活が3年以上継続し、かつ引き続き1年以上日本に在留していれば、永住申請の在留期間要件が大幅に緩和されます。日本での長期的な生活設計を立てる上でも、配偶者ビザは非常に有利な在留資格と言えます。 配偶者ビザから永住権を取得する方法は以下をご参照ください。 日本人の配偶者・永住者の配偶者ビザから永住権を取得する方法 2.海外在住の夫婦が配偶者ビザを申請する際に注意すること この段落では、お客様からご質問の多い事項について解説をします。 ①入管への配偶者ビザ申請は誰が行う? 配偶者ビザ申請は、日本にいる日本人配偶者が入管に申請するのが一般的です。 では、海外在住のご夫婦の場合、入管への配偶者ビザ申請は一体だれが行うのでしょうか。 海外在住の夫婦が配偶者ビザ申請をするには、日本人配偶者が先に帰国しなければならないのでしょうか。 ご相談の方から頻繁にご質問をいただく内容です。 実は、海外在住のままでも、配偶者ビザ申請を行う方法はあります。 具体的には、日本にいる親族(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族)に協力をしてもらう方法です。 この方法を取れば、日本人配偶者が先に帰国することなく、入管での手続きを進めることが可能です。 なお、行政書士へ依頼すれば、オンライン申請の活用により、日本の親族に負担をかける場面を最小限に抑えられます。 複雑な審査基準のクリアから最新のデジタル手続きまで、すべて専門家がリードいたします。ぜひご相談ください。 ②日本での所得がない場合にはどうすれば良い? 海外に生活拠点がある場合、日本で所得がない方も決して珍しくはありません。 日本に所得がない場合には、配偶者ビザの許可は取得できないのでしょうか。 過去の裁判例では、経済的な基盤があまりにも欠如している場合には、そもそも配偶者ビザで日本において生活をすること自体に、疑義が生じる可能性があると判示しています。 そのため、入管の審査では経済的な基盤について、慎重に審査がされます。 他方で、日本での所得がない場合であっても、以下のようなケースは多くの許可事例があります。 海外での継続的な収入が見込めるケース 同居の親族から支援が見込まれるケース 日本での勤務先確保などによって定期収入が見込まれるケース 日本で生活するだけの十分な預貯金があるケース 具体的には、預貯金であれば「数百万円程度」が一つの目安となりますが、定職が決まっている場合などはそれ以下でも認められることがあります。また、身元保証人となる親族の年収についても、世帯人数に見合った安定した所得(目安として年収300万円以上など)が求められます。さらに、これら経済的基盤の証明は、将来の永住権申請における「税金・社会保険の納期限内の納付」要件にも直結するため、非常に重要です。 日本での生活基盤の判断は、お客様によって個別の判断をする必要があります。 個別判断をご用命の際には、行政書士法人第一綜合事務所までお問い合わせください。…

配偶者ビザの再申請の方法

1.配偶者ビザの審査はどのように行われる? 配偶者ビザとは,日本人もしくは永住者等と婚姻関係にある外国籍の配偶者の方に対し,一定の要件を満たす場合に日本への在留を認めるビザです。 ですから配偶者ビザは結婚すれば必ず認められるわけではありません。 入管は,関係法令をはじめ,ビザの申請人から提出された資料に沿って審査を行います。 入管の審査には,全国統一の基準である「審査要領」があります。 審査要領に則った基準が「審査基準」と呼ばれます。 入管の審査基準をクリアすれば,配偶者ビザの許可の可能性は高くなります。 逆に言えば審査基準に当てはまらなければ配偶者ビザが認められないことになります。 もっとも,この審査要領には,私たちが見られる公開審査要領と,見ることのできない非公開審査要領と言われるものがあります。 そして,非公開審査要領の方に,配偶者ビザ許可の審査ポイントが多く記載されています。 ですから,配偶者ビザの再申請には,この審査要領を読み解く力が必要不可欠です。 しかしながら,審査要領のほとんどは黒塗りになっていますので,弊社が考えるポイントを挙げてみます。 それは「実体ある婚姻生活」と「日本での生活の安定性」です。 入管の審査で重要なのは ①法的に「婚姻」関係にあるか? 内縁関係の配偶者は配偶者ビザの対象には含まれません。また,原則として日本人と配偶者の母国双方の法律に照らして婚姻が成立しているかも問われます。 「法の適用に関する通則法」24条では,「婚姻の成立は、各当事者につき、その本国法による」と定められています。同条3項では「当事者の一方の本国法に適合する方式は、有効とする」。「ただし、日本において婚姻が挙行された場合において、当事者の一方が日本人であるときは、この限りでない」とあります。つまり,外国籍の配偶者の国の法律をもって「婚姻」は成立するが,「日本で」夫婦として生活する場合は,日本の法律で婚姻が成立しなければ,日本では結婚した夫婦とは言えないということです。 従って,双方の国で法的に婚姻が成立していなければ日本では無条件に配偶者ビザは許可されないことになります。 ②実質的に「互いに協力・扶助し合い,社会通念上の夫婦の共同生活を営むという婚姻の実態が伴っているか」が問われます(平成14年最高裁判決)。 一言で言えば,継続性をもって「ほんとに夫婦として暮らすの?」ということが問われるのです。 ③日本で安定した生活が送れるか? 配偶者ビザにおいては,継続的に夫婦生活が送ることが求められますが,夫婦として共同生活を送るには,当然生活費となるお金が必要です。 したがって,どのようにして夫婦の生活費を賄うのかが審査において問われることになります。 実務上は細かな判断基準があります。詳しくは以下のコラムをご覧ください。 配偶者ビザ 不許可 はコチラ 2.配偶者ビザが認められなかった場合の再申請までの道のり 「配偶者ビザを申請したのに認められなくてがっかりです。再申請すれば許可が取れますか?」と,よくご相談を頂きます。 このようなご相談に対して,私達はすぐに回答することができません。 それは,お客様がなぜ,配偶者ビザの許可が認められなかったのか,理由が明確になっていないからです。 配偶者ビザの許可が認められなかったとしたら,必ず理由があります。 最初に行うことは「なぜ入管は配偶者ビザを認めなかったのか」という理由の把握です。 まずは配偶者ビザの申請を行った入管に出向き,配偶者ビザが認められなかった理由を尋ねて明らかにする必要があります。 法務省は「入国・在留に係る処分にあたっての留意事項」(平成16年10月1日・法務省管在5964号)という通達を出しています。 一部を抜粋しますと,「不利益処分を行うに当たっては,法令の定めるいずれの要件に適合しないかを明示しなければならない」との記載があります。 つまり入管は,不利益処分(本コラムの場合は配偶者ビザを許可しなかったこと)について理由を説明する義務があるのです。 しかし,入管への聴取には何点か注意事項があります。 ①入管への理由聴取は原則1度しかできない。 入管での理由聴取は申請を行った入管局で対面にて行います。電話やメールでの問い合わせは一切できません。…

技能実習生と結婚して日本で一緒に暮らしたい!配偶者ビザ取得の手続きと必要書類

1.技能実習制度と新制度「育成就労」 ここ最近、新聞やテレビの報道等から「技能実習の廃止」や「育成就労」という言葉を耳にする機会が増えているのではないでしょうか。 長年続いていた技能実習制度は発展的に解消され、2027年4月に新たに「育成就労制度」へと移行することが決定しています。これに伴い、在留資格の「目的」そのものが大転換を迎えています。 従来の技能実習制度: 日本で学んだ技術を母国に持ち帰る「国際協力・人づくり」が目的。そのため、計画修了後は「母国へ帰国すること」が前提とされていました。 これからの育成就労制度: 日本国内の人手不足を解消するための「人材確保・育成」が目的。特定技能へのステップアップを含め、「日本に長く残って働くこと」を想定した制度へと変わります。 育成就労制度については、育成就労の外部監査人は誰に頼む?外部役員廃止の注意点と第一綜合グループを選ぶメリットもご参照ください。 配偶者ビザの手続きにおいて重要な点は、2026年現行制度化の技能実習生であっても、これから入国する育成就労生であっても、「本来予定されていた就労・研修計画を途中で止めて、結婚生活へ舵を切る」という点です。 入管の審査官は、この「計画の変更」が正当なものであるか、あるいは単に日本に残留するための「偽装結婚」ではないかを、新旧どちらの制度下であっても非常に厳格にチェックしています。 2.増加する技能実習生との国際結婚 2025年末に公表された出入国在留管理庁の統計によると、日本には技能実習生が45万6,618人いると示されており、過去最高水準に達しています。 参照:出入国在留管理庁【令和7年末公表資料】 技能実習ビザは、中長期在留者の中で「永住者」「技術・人文知識・国際業務」「留学」に次ぐ、トップクラスの在留人数(第4位)を誇る在留資格です。 かつて半数以上を占めていたベトナム(41.6%)が落ち着きを見せる一方で、インドネシア(27.4%)が急増しており、フィリピン、ミャンマーがそれに続いています。 参照:出入国在留管理庁 本コラムをご覧いただいている方の中にも、職場や取引先で外国人の方々を見かけたり接する機会は少なからずあるのではないでしょうか。 アジア圏からの人材流入が加速し、職場や地域での出会いが増える中、実習生との国際結婚の手続き件数は今後さらに右肩上がりで増えていくでしょう。新制度「育成就労」に変わっても、この大きなトレンドが変わることはありません。 一方で、制度の変わり目だからこそ、入管側も「本当に実体のある真実の婚姻か」への警戒を強めています。次の章では、具体的なビザ変更のハードルについて見ていきましょう。 3.技能実習生と結婚しても配偶者ビザに変更できない? 前述の通り、これまでの技能実習制度は「帰国が前提」だったため、入管は他のビザへの変更を原則として想定していませんでした。新制度「育成就労」では、一定の要件下での「転籍(転職)」は認められるようになりますが、「結婚による配偶者ビザへの変更」が特別扱いされるわけではないという点には厳重な注意が必要です。 例えば、技能実習生もしくはその配偶者が妊娠している場合や、すでに子どもを出産している場合など、夫婦(家族)の実体を総合的に判断し、法務大臣の裁量のもと技能実習ビザから配偶者ビザへの在留資格変更許可が認められる可能性があるのです。この人道的な救済措置は、今後新制度へ変わっても変わることはないでしょう。 では、2026年現行の技能実習制度では、どのようなケースでビザ変更が認められているのか、場面分けをして具体的に見ていきましょう。 【技能実習中の場合】 技能実習中の場合には、先に説明した監理団体や実習実施機関において、母国での技術移転が難しくなることを背景に、在留資格変更許可申請に際して、技能実習ビザから配偶者ビザに変更することについて同意書を求められるのが一般的です。 場合によっては、海外の送出機関からの同意書を求められることもあります。 なぜ、技能実習計画がとん挫してしまったのか、その点も配偶者ビザの審査では重要な項目です。 仮に、監理団体、実習実施機関、送出機関から、同意書が取得できない場合には、技能実習から配偶者ビザに変更することは難しくなるでしょう。 また、配偶者ビザへ変更することについて、合理的な理由がない場合には、配偶者ビザを取得することは容易ではありません。 そのため、監理団体、実習実施機関、送出機関から在留資格変更にかかる承諾書が取得できるか、また配偶者ビザへ変更することについて合理的な理由が存在するかが許可への分かれ道になるとお考えください。 そして、配偶者ビザの審査では夫婦が同居していることも求められているため、技能実習先の寮などで生活している場合、いつから一緒に住むことができるのかも重要なポイントになってきます。 【技能実習修了後の場合】 技能実習計画を修了している場合は、配偶者ビザの入管審査では修了証が求められます。 修了証が発行されない場合には、これに代わる代替書面を提出します。 技能実習を良好に修了していないと入管に判断されれば、技能実習ビザから配偶者ビザへの変更は難しくなります。 また、技能実習修了後であっても、監理団体、実習実施機関、送出機関から在留資格変更にかかる承諾書を取得できる場合には、配偶者ビザの申請に添付することをお勧めします。 このように、国際結婚した場合であっても、技能実習生の配偶者ビザ申請には、通常とは異なる書面が求められています。…

配偶者ビザの必要収入・年収目安は?生計要件を行政書士が解説

1.配偶者ビザ申請で収入が審査される理由 入管が配偶者ビザで審査する項目は、 婚姻の実体 夫婦生活を送るための収入の有無 の大きく2つに分けられると言われています。 ①については、夫婦が結婚するまでの経緯や、結婚後の生活などを総合的に判断し、夫婦として同居し助け合いながら生活しているかの信憑性が判断されます。 詳しくは、配偶者ビザの不許可理由と対応策で解説していますので、ご覧ください。 ②については、ご夫婦の収入や資産状況を総合的に判断し、申請人(外国人配偶者)が日本に上陸後、公共の負担になることなく生活できるかということが判断されます。 これは、入管法第5条で定められている上陸拒否事由のうち、 三 貧困者、放浪者等で生活上国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者 という条文が法的根拠になっています。 なぜ、このような点が審査されるのかというと、配偶者ビザは日本に長期間在留するためのビザですので、その間、日本で生活するだけの収入(経済力)があるかを確認する必要があるからです。 そのため、「年収○○万円以上じゃないとダメ」という明確な基準はなく、各家庭の生活状況に即して判断されます。 なお、一概に収入と言っても給与や年金、不動産収入など種類があります。 2.配偶者ビザ申請で収入として見てもらえるものは? それでは、入管が配偶者ビザの審査において、収入として見てくれるものを詳しく見てみましょう。 ① 給与収入・営業所得 給与は、皆さんが思うように勤務先から支給されるお給料のことです。 会社役員の方であれば役員報酬を指しますし、個人事業主の方であれば確定申告書第一表の営業等利益を指します。 こちらを証明するには、一般的に直近年度の所得課税証明書を使用しますが、時期によっては源泉徴収票などで代用することもあります。なお、個人事業主の方の場合、税制改正によって従来の確定申告書Aが廃止されているため、2026年現在は一本化されたA・Bの区分表記のない「確定申告書第一表」の控え等を使用します。 この給与収入について重要なことは、外国の給与であっても、外国で申告し、証明書等が取得できるのであれば入管は配偶者ビザの審査において収入として見てくれるということです。 例えば、外国にある会社でのリモートワークにより給与が支給されるのであれば、配偶者ビザで必要となる収入の基準をクリアする可能性は十分あります。 ② 預金 預金についても、日本だけに限定はされずに、海外でお持ちのものも含まれます。 預金を証明するためには、ひと昔前であれば銀行から残高証明書などを発行してもらっていました。 しかし、2026年現在はネットバンク等の普及に伴い、紙の残高証明書だけでなく、金融機関のマイページ等から公式にダウンロードしたPDF形式の「取引明細(e-Statement)」を提出する手法が主流となっています。ただし、入管実務においては、画像の偽造や一時的な見せ金を防ぐため、単なる「ある一時点の残高」だけでは資産として認められないケースが増えています。確実に証明するためには、過去数ヶ月〜1年分の取引履歴や、口座名義とこれまでの明確な資金の動きが客観的に確認できる公式な出力をセットで提出することが求められます。 ③ その他:年金・不動産・有価証券など ①②の他には、年金や不動産収入のような定期的な収入や持ち家や有価証券などの資産も、生計基盤を形成する1つの要素として考慮してもらえます。 しかし、資産の中でも株式などの証券は上がり下がりがあるものなので、不安定な資産ということで、給与収入や預金に比べると評価はされません。 このように、入管は様々なものを収入として見てくれますが、実は審査するうえで、優先順位が存在します。 その優先順位は、ここまでご紹介した順番(①→②→③)になります。 なぜ、このような優先順位が存在するかというと、中長期的に日本で生活するためには、預金などのように目減りするものではなく、定期的な収入がある方が良いと考えられているからです。 そのため、配偶者ビザの取得を考えられる方は、まずは、給与を始めとする定期的な収入があるか確認することをお勧めします。 3.配偶者ビザ申請における収入の判断方法…