永住ビザ申請の許可率・不許可率!最新データを解析!
日本に在留する外国人の方の中には,将来も日本で暮らしたいと望み,就労ビザ等から切り替えるなどして「永住ビザ」の取得を目指している方も多いのではないでしょうか。
永住ビザは申請したらどれくらいの確率で取れるものなのでしょう。
永住ビザ申請を考えている方にとっては,とても気になるところです。
そこで,本ページでは,気になる永住ビザの許可率・不許可率について解説します。
Index
1.永住ビザ申請の許可率・不許可率を知るためには?
永住ビザ申請の許可率・不許可率を知るためには,どのようにデータ収集をすれば良いのでしょうか。
永住ビザを含め,外国人の在留資格に関するデータが分かるのが,出入国在留管理庁が集計し,公表している「出入国管理統計」です。
法務省で取り扱う事務のうち,入管で取り扱った入国審査,在留資格の審査,退去強制手続き等の統計情報が公表されています。
永住ビザ申請の許可・不許可数についても年単位と月単位で明らかにしています。
ですから,永住ビザ申請に関する審査実態を知るには,非常に有用な情報となります。
ご興味のある方は,出入国在留管理庁のホームページからご覧になれます。
ただ,膨大なデータ量ですので読み解くのに時間がかかるかもしれません。
そこで,今回は弊社で最新の数値を分かりやすくまとめました。
2.永住ビザは取得しやすい? 許可率・不許可率!
永住ビザは文字通り「日本に住み続ける」ことが出来る在留資格です。
在留期間及び在留活動(就く仕事等)に制限がなくなります。
それだけに,他の在留資格と比べて多くの要件を満たす必要があります。
>>永住ビザの要件 はコチラ
ですので,永住ビザ申請は,留学生ビザや各種の就労ビザの申請と比べると不許可になる確率も上がります。
出入国管理統計によると,2021年に各地の入管が扱った永住許可申請(既決分)の総数は64,149件。
そのうち許可は36,691件。
不許可は25,451件。
「その他」の扱いが2007件となっています。
処理数の総数(64,149件)に対する永住ビザ申請の許可率は57・1%。
不許可率は39・6%ということになります。
つまり,永住ビザ申請は5人のうち2人が不許可になってということです。
ちなみに,同じ2021年の出入国管理統計を見ると,永住以外のビザ申請の許可率は94・4%です。
このように比較することで,永住ビザ申請がいかに厳しい申請かご理解いただけたのではないでしょうか。
2021年はご存知のように,新型コロナウィルス感染症の影響で外国人の入国が制限されるという特殊な状況にありました。
永住ビザ申請の許可率を過去に遡って見てみました。
年 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
処理件数 | 61173 | 62965 | 50788 | 56182 | 52819 | 50907 | 61027 | 56902 | 57570 | 64149 |
許可件数 | 42176 | 45179 | 35800 | 39820 | 35679 | 28942 | 31526 | 32213 | 29747 | 36691 |
許可率 | 68.90% | 71.70% | 70.40% | 70.80% | 67.50% | 56.80% | 51.60% | 56.60% | 51.60% | 57.10% |
(出入国管理統計に基づき弊社にて作成)
本コラムでは詳しくは述べませんが,永住ビザ申請の要件は過去約10年間で緩和された部分もあれば厳しくなった部分もあります。
2012年から2021年までの永住許可率の推移をみますと,2013年には7割を超えた時もありましたが,近年では6割を超えることはありません。
では,直近の永住ビザ申請の許可率はどうなっているのでしょうか。
2022年10月 | 2022年11月 | 2022年12月 | 2023年1月 | |||||||||
許可 | 不許可 | 許可率 | 許可 | 不許可 | 許可率 | 許可 | 不許可 | 許可率 | 許可 | 不許可 | 許可率 | |
全体 | 3105 | 1535 | 66.91% | 3496 | 1889 | 64.92% | 4019 | 1680 | 70.52% | 3338 | 1725 | 65.92% |
東京入管 | 1801 | 736 | 70.98% | 2208 | 1083 | 67.09% | 2420 | 787 | 75.45% | 1765 | 661 | 72.75% |
大阪入管 | 453 | 296 | 60.48% | 391 | 256 | 60.43% | 454 | 178 | 71.83% | 438 | 200 | 68.65% |
名古屋入管 | 555 | 361 | 60.58% | 617 | 360 | 63.15% | 873 | 587 | 59.79% | 870 | 719 | 54.75% |
横浜入管 | 259 | 155 | 62.56% | 387 | 289 | 57.24% | 236 | 77 | 75.39% | 91 | 53 | 63.19% |
福岡入管 | 123 | 54 | 69.49% | 87 | 72 | 54.71% | 82 | 47 | 63.56% | 53 | 50 | 51.45% |
神戸入管 | 164 | 28 | 85.41% | 76 | 21 | 78.35% | 123 | 11 | 91.79% | 101 | 18 | 84.87% |
広島入管 | 76 | 62 | 55.07% | 72 | 68 | 51.42% | 81 | 41 | 66.39% | 93 | 38 | 70.99% |
高松入管 | 22 | 7 | 75.86% | 37 | 14 | 72.54% | 29 | 1 | 96.66% | 52 | 14 | 78.78% |
札幌入管 | 37 | 15 | 71.15% | 17 | 12 | 58.60% | 48 | 24 | 66.66% | 35 | 6 | 85.36% |
仙台入管 | 38 | 4 | 90.47% | 67 | 24 | 73.62% | 32 | 15 | 68.08% | 32 | 37 | 46.37% |
(出入国管理統計に基づき弊社にて作成)
月別に見ますと,永住ビザの許可・不許可率は,
2022年11月:許可率64・92%,不許可率35・07%
2022年12月:許可率70・52%,不許可率29・47%
2023年1月:許可率65・92%,不許可率34・07%
となります。
2021年の年間不許可率(39・6%)と比べると,少しだけ減少はしていますが,
それでも10人に3人前後は不許可になっています。
次に,入管別に永住ビザ申請の許可率を見て行きましょう。
東京入管での許可率は,
67.09%(2022年11月)
75.45%(2022年12月)
72.75%(2023年1月)
で,許可率が7割を超える月もあり,比較的高いの許可率をキープしています。
ただし,前述のようにこれはあくまで「既決」の数字ですので,これから新規に永住許可申請する方にも当てはまるかは分かりません。これはどの入管でも同じです。
名古屋入管では,
63.15%(2022年11月)
59.79%(2022年12月)
54.75%(2023年1月)
と言う風に,許可率が最大でも6割弱,5割強の月もあります。
数字だけを見ますと,「厳しい入管」「厳しくない入管」と,審査に差があるようにも思えます。
ただし,例えば仙台入管では2022年10月には9割以上の許可率ですが,2023年1月には46・37%と,表中の期間で最低の許可率を出しています。
各地の入管により,母数となる永住ビザ申請の数に大きな違いがあります。
一概に○○入管の審査は厳しくて○○入管の審査はやさしい――などと比較することは出来ません。
そこはご理解ください。
ところで,2019年に新型コロナウィルス感染症が発生して以降,母国の家族が心配であるとか,このまま日本に居続けてよいのか?――などと,様々な理由で一時期は母国に帰った方もおられると思います。
永住ビザ申請の「継続在留要件」については,添付のとおりガイドラインが出ています。
ご心配の方がおられましたら,お気軽に行政書士法人第一綜合事務所の無料相談をご利用ください。
3.行政書士法人第一綜合事務所の永住ビザ申請の許可率とその理由
前述のように,永住ビザ申請は他の在留資格に比べて要件も審査基準も厳しく,その結果として許可率も低いのが特徴です。
では,行政書士法人第一綜合事務所の永住許可率は何%くらいなのでしょうか。
行政書士法人第一綜合事務所は,創業以来ずっと95%以上の永住許可率を維持しています。
なぜ,これほどまでに永住許可率の差が出るのでしょうか。
その理由の一つが,“実績”です。
前述のように,永住ビザ申請の審査は他の在留資格と比べて検討すべき要件が多く,審査の基準も厳格です。
永住ビザ申請は,「総合審査」と呼ばれます。
形式的に永住ビザ申請の要件をクリアしているか否かに加え,日本の現在の社会経済状況に即応して「いま,日本にずっと住み続けてよいかどうか」が総合的に判断されるのです。
よって,これまで許可になっていた永住ビザの申請が,不許可になってしまうことさえあります。
それだけに,永住ビザ許可申請をする側はその時々の日本の社会状況をよく知って,タイムリーに情報を仕入れ,それに対応することが求められているのです。
このような対応は,誰にでも普通に出来るものではありません。
弊社のように国際業務専門の事務所でなければ,難しいのが現状です。
弊社は国際業務の専門事務所として,多くの永住ビザの許可を取得してきました。
中には,ご自分だけで永住ビザ申請をしたものの,残念ながら不許可になったと肩を落として相談に来られた方もおられます。
私達は「なぜ,不許可になったの?」と必死で理由を探ります。
そして再申請では確実に永住ビザの許可が降りるように,時にはお客様の耳が痛いような忠告も,あえて致します。
もちろん,初めて永住ビザ申請のご相談に来られた方でも同じです。
私達はお客様のお話しに真摯に耳を傾け,寄り添います。
こんな風に,私達は毎日の業務を繰り返しています。
そうすると,自然と永住許可に関する法律,ガイドライン,入管の審査要領などの情報が,私達の中に蓄えられて行きます。
それだけではありません。
私達の一番の財産は,各地の入管審査のリアルな情報が自然と集まってくることです。
お客様との対話を通して,机上の理屈ではなく,肌感覚で得られた情報を蓄積できるのも弊社の強みです。
これらのデータを元に,弊社では永住ビザが許可になる可能性を「申請前に」見極めています。
つまり,行き当たりばったりで永住ビザ申請を行うのではなく,審査上マイナスな要素があればお客様に真お伝えし,見直していただいたうえで満を持して永住ビザ申請に行っているのです。
これが,私達が高い永住許可率を維持できている理由です。
4.永住ビザ申請の許可率・不許可率のまとめ
今回は,永住ビザ申請の許可率・不許可率をみてきました。
永住ビザの許可率は他の在留資格に比べて低く,これから申請を考えておられる方にはショッキングな内容だったかも知れません。
でも,大丈夫です!
永住ビザが許可されるための要件等を分かったうえできちんと準備をすれば,弊社では95%以上の方が,永住ビザの許可を取得しています。
大切なのは,形式的な書類を入管に提出することだけではありません。
より大切なのは,書類の中身です。
「私はずっと日本に住みたい」という熱意,そして「住み続けるだけの要件をそろえている」と証明することです。
そのお手伝いを弊社は出来ると考えています。
ご自身で永住ビザの準備を進めておられる方には,永住許可申請でよくあるご質問 をまとめていますので,ぜひご参照ください。
その他,永住ビザ申請を考えておられる方は,是非弊社にご相談ください。
英語,中国語,ベトナム語の対応も行っております。
無料相談もありますので,お気軽にお声掛けいただければ幸いです。