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コラム

COLUMN

【2026年最新版】ベトナム人との国際結婚手続きの必要書類・費用・期間を行政書士が徹底解説

1.国際結婚とは? 国際結婚とは、その人が国籍を持つ国(日本人であれば日本)以外の国(本コラムではベトナム)での結婚手続きが発生する結婚のことを言います。 ざっくり言うと、日本で日本人同士がする結婚以外の婚姻はすべて国際結婚なのです。 日本とベトナムのように国籍が違う人同士の結婚のほか、例えば日本人同士が海外で結婚すること、外国人同士が日本で結婚することも国際結婚の一類型です。 ①国際結婚の成立のために必要なこと 国際結婚の成立には、原則として各当事者の国籍国の法律で結婚が有効であることが必要です。 結婚に関する法律(婚姻条件)は世界各国で異なります。 ですから、ある国の法律で結婚が認められても、別の国の法律では認められないということも起こってしまうのです。 日本人同士が日本で結婚する時には、日本の役所は双方の戸籍に記載された情報から「双方が日本の法律上婚姻要件を満たしているか否か?」が判断できます。 しかし、例えば日本人とベトナム人が結婚する場合、あるいは日本で外国人同士が結婚手続きをする場合など、日本の役所では「あなたは婚姻要件を満たしていますか?」と確認をすることができません。 外国籍の方の婚姻届が提出されるたびに、日本の役所がその国の法律を調べて婚姻条件を満たしているか審査するなどということは現実的ではありません。 そこで必要になるのが、その国の政府が発効する「婚姻要件具備証明書」です。 簡単に言えば、ある国の法的な婚姻条件に照らし「この人は結婚できますよ」(婚姻できる年齢に達していること、独身であることなど)と証明する書類です。 発行国によっては「独身証明書」などと言われることもありますが、独身であるだけでなく、国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば、基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差支えありません。 国際結婚手続きのポイントは、結婚手続きをする国が自分の国籍国ではない方が、この婚姻要件具備証明書を取得しなければならないことです。 もっとも、婚姻要件具備証明書が発行されない国もありますので、国際結婚手続きを進める場合、婚姻要件具備証明書の発行可否は事前に確認することをおすすめいたします。 もう一点、日本人同士が日本で結婚する場合は、婚姻届が受理されれば自動的に双方の戸籍に「二人は結婚した」ということが記載され、法的に婚姻関係にあることが証明されます。 しかし国際結婚の場合、日本で結婚が法的に成立したとしても、日本の役所がそのことを外国の役所に通知して法的に処理されることはありません。逆も同じです。 ですから、特に国際結婚を考えている二人の片方もしくは両方が、結婚後は手続きをした国以外で暮らすことを考えているのであれば、ある国で国際結婚手続きをしたら、もう一方の国に「私達は結婚しました」と届け出る必要があります。 これが国際結婚手続きのもう一つのポイントです。 ②日本、ベトナム 婚姻要件の違い では、ベトナム人の婚姻要件はどうなっているのか? ベトナムの婚姻要件は 婚姻可能な年齢=男性満20歳以上、女性が満18歳以上。年齢によって父母の同意が求められることはありません 結婚の目的が問われます。ベトナム出国などを目的とした偽装結婚は禁止です 同性婚・既婚者との結婚はできません 再婚禁止期間の定めはありません などです。 日本と異なる点もありますので、参考にしてください。 例えば、以前の日本の法律では女性にのみ「再婚禁止期間(100日間)」がありましたが、2024年4月1日施行の民法改正により、この再婚禁止期間は完全に廃止されました。 そのため、現在は前婚の解消・取消の日から100日を経過していなくても再婚が可能であり、以前必要だった「妊娠していないことを証する医師の診断書」の提出も不要となっています。 また、実務上の注意点として、「20歳以上の年齢差がある年の差婚」や「双方または一方に複数回の離婚歴がある場合」などは、後の配偶者ビザ審査において「婚姻の真正性(偽装結婚ではないこと)」が厳しく問われる傾向にあります。手続き自体は可能ですが、後の生活を見据え、交際経緯を証明する準備を並行して行うことが重要です。 ③日本、ベトナム どちらを先にするべき? 日本人とベトナム人が結婚を考えている場合、日本とベトナム、どちらの国で先に手続きをすればよいのか? それが国際結婚を考えるお二人の関心事でしょう。 基本的には、 配偶者となるベトナム人がすでに日本で生活している場合 先に日本→ベトナムで手続き…

【特定技能ビザの試験内容】全12分野の解説

1. 特定技能ビザの試験 1-1 特定技能ビザ(1号) 特定技能の12分野では,特定技能ビザ(1号)を取得するための,日本語基準と技能基準が設けられており,技能基準については,分野・職種ごとに独自の試験も用意されています。 1-1-1 日本語試験 特定技能ビザ(1号)取得のための日本語能力を証明できる試験は「日本語能力試験」と「国際交流基金日本語基礎テスト」の2つです。 それぞれ,日本語能力試験はN4以上,国際交流基金日本語基礎テストはA2レベル程度の結果が求められます。 日本語能力試験(JLPT) 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic) 管轄機関 ・国際交流基金 ・財団法人日本国際教育支援協会 ・国際交流基金 実施日程 毎年7月と12月の計2回 国内外で毎月実施 実施国 日本と海外68か国 ※2021年12月実施データ 日本と海外10か国 ※2022年10月実施データ 直近の国内試験合格率 N4合格率43.4% ※2021年12月実施データ A2レベル程度 ※総合得点と判定基準で評価のため合否なし 試験方法 多肢選択式 多肢選択式 介護分野に限り,上記の日本語試験に加え,介護日本語評価試験に合格する必要があります。 介護日本語評価試験 管轄機関 厚生労働省 実施日程 国内外で毎月実施 実施国 日本と海外10か国 (ミャンマー,フィリピン,カンボジア,ネパール,インドネシア,モンゴル,タイ,インド,スリランカ,ウズベキスタン)…

特定技能と技能実習の8つの違い!メリット・デメリットも含め徹底解説

1. 特定技能とは? 特定技能とは,2019年に施行された外国人労働者を受入れするための制度です。 従来では,外国人労働者の受入れを認める制度がなかった日本において,初めて外国人労働者の受入れを認める制度として施行されました。 受入れ可能な業種は人手不足と認められた全12業種で,最長5年の在留が可能な「特定技能1号」と,一部業種でのみ認められている実質無期限の在留が可能な「特定技能2号」があります。 現在,特定技能2号で在留している外国人はわずか2名ですが,特定技能2号の適応業種拡大や試験の整備などにより,今後は特定技能2号の要件を満たして就労する外国人も増えることが予想されます。 2.特定技能と技能実習の違いとは? ここからは,特定技能と技能実習の違いについて解説していきます。 ①特定技能と技能実習の目的 特定技能制度 技能実習制度 生産性向上や国内人材を確保するための施策などを行っても,なお人材不足が深刻な業種の労働力を,一定の専門性・技能をもつ外国人材によって補う 先進国としての役割を果たすため,技能,技術・知識の移転を通して発展途上国の経済発展に協力する 表のとおり,2つの制度の目的は全く異なります。 比較すると特定技能制度の目的の方が,多くの受入れ機関が,外国人を受入れしたい目的と合致するのではないでしょうか。 特定技能では,受入れする外国人を労働者として扱うことが認められているのに対して, 技能実習制度は,あくまでも技能実習を通して,技能等を外国人に習得させるのが目的であるため,労働者として扱うことは認められていません。 そのため,技能実習制度では,認可を受けた「技能実習計画」に沿った活動のみが認められており,従事させる作業まで細かく規定されています。 ②登録支援機関と監理団体(組合)の違い 登録支援機関 監理団体(組合) 特定技能制度で定められた外国人への支援業務を自社で実施できない受入れ機関の代わりに,支援業務をする機関 入国前後のフォローや,受入れ機関への監査や訪問などを通して,技能実習の適正な運用実現をする機関 それぞれの機関の役割は大きく異なります。 登録支援機関は,特定技能外国人に対する支援業務をする機関であるのに対して,監理団体の業務は,技能実習生の支援だけではありません。 監査や訪問を通して受入れ機関が技能実習法に基づいた適正な制度運用をしているか否かを確認・指導する機関としての役割も担います。 また,登録支援機関は,全国に約7,500あるのに対して,監理団体は約3,600の機関が登録されています。 理由としては,登録支援機関は,個人事業主でも許可を得ることができ,許可要件も比較的簡易であるのに対して,監理団体は許可要件が厳格で,非営利団体のみに許可が与えられるためです。 加えて,監理団体が登録支援機関の許可を同時に取得することは認められているため,2つの許可をもつ監理団体も少なくありません。 このように登録支援機関と監理団体では,外国人支援をするという面では,共通点もありますが,実際には異なる点が多いです。 ③受入れ可能な業種と職種 特定技能制度 技能実習制度 特定技能制度で認められた12業種とそれぞれの業種で認められた職種で就労可能 技能実習制度で認められた158の作業のいずれかで技能実習可能 特定技能制度では,人手不足が深刻であると認められた12業種での特定技能外国人の 受入れが認められており,業種ごとに設定された業務区分(職種)の技能要件を満たした外国人が特定技能外国人としての就労をすることができます。 他方で,技能実習制度では,86職種・158の作業に従事可能な業務が分けられており,基本的には,技能実習生は1つの作業への従事のみが認められます。 加えて,技能実習生に関しては従事可能な作業内容が詳細に定められており,特定技能と比べて業務内容の自由度が低く,試験準備などのために受入れ後の手間暇も多くかかると言えます。 ④人材の質…

特定技能ビザで永住は?家族は呼べる?就労ビザとの違い(在留期間・転職)を比較解説

1.特定技能ビザとは 特定技能ビザとは,2019年に新設された就労ビザのひとつで,人手不足が深刻な12分野で一定の専門性や技能をもつ即戦力外国人の受入れを認めたビザです。 特定技能ビザには,1号と2号がありますが現在のところ,特定技能ビザで日本に在留している外国人の全てが特定技能(1号)ビザを取得しています。 なお,特定技能(2号)ビザは,建設と造船・舶用工業の2分野で将来的に,ビザの発行が開始されることが決定しています。 特定技能ビザで認められている12分野は次のとおりです。 特定技能(1号)ビザ 介護分野 ビルクリーニング分野 建設分野 素形材産業分野 産業機械製造業分野 電気・電子情報関連産業分野 飲食料品製造業分野 外食業分野 造船・舶用工業分野 自動車整備分野 航空分野 宿泊分野 農業分野 漁業分野 就労ビザについては,就労ビザの取得方法 に詳しく記載していますのでご覧ください。 2.特定技能ビザと就労ビザの違い 今回は,就労ビザの中でも,外国人数の多い「技術・人文知識・国際業務(技人国)ビザ」を取り上げて,特定技能ビザとの6つの違いについて見ていきます。 ①在留期間 特定技能ビザ 就労ビザ(技人国) 最長5年 ※特定技能(2号)ビザは実質無期限 実質無期限 〇特定技能ビザ 特定技能ビザでは,4ヶ月,6ヶ月,1年のいずれかの期間の在留期間が与えられますが,在留できるのは最大5年間と定められています。 ただし,特定技能(2号)ビザでは回数制限なしでビザの期間更新が認められることが決まっていますので,今後,特定技能(1号)ビザから特定技能(2号)へのビザ変更も増加することが予想されます。 〇就労ビザ(技人国) 就労ビザ(技人国)では,3ヶ月,1年,3年,5年のいずれかの期間の在留期間が与えられ,入管法上の問題が無ければ,回数制限なしでビザの期間更新が認められます。 ②外国人の要件 特定技能ビザ 就労ビザ(技人国) 日本語能力と各分野・業務区分で定められた技能要件を満たす必要がある。…

关于外国人的就劳签证取得方法,以及企业方注意点的解说

1. 「签证」同「在留资格」的不同 签证同在留资格,很多人以为这两者是同一个意思,其实严格意义上来说,他们又不一样。 签证是指在外公馆对外国人,认为入境日本没有问题而发行的一种证书。 签证实际上只能说是入境许可申请证明的一部分,因此就算在外公馆发行了签证,而在入境日本时被入境审查官拒绝入境的情况也是有可能的。 另一方面,在留资格,指的是外国人合法在日本停留的一种资格。 因此,如果能取得在留资格,也就意味着在有效期到来之前,可以在日本停留。 2. 就劳签证的取得要件 就劳签证的取得要件,简单来说,如下内容。 从事符合签证种类的职业 毕业于与业务相关的学部或学科 能得到和日本人同等以上的报酬 就业单位具有持续性和稳定性 详细可以参考我们的记事【人事负责人必读!】了解技术人文知识国际业务签证,还望参考。 3.取得就劳签证所需的必要材料 想要取得就劳签证,需要准备大量的申请资料。 并且,需要的资料,根据类别的不同也有一定出入。 详细可以参考我们的记事,就劳签证的必要资料—–技术,人文知识,国际业务签证,请务必确认是否遗漏。 4. 从国外雇佣外国人时的就劳签证的取得方法 取得就劳签证时,「外国人在国外」以及「外国人已经在日本」的办理方法不同。 首先,我们先来介绍外国人在国外的情况。 ①事先确认是否能够取得就劳签证 首先,需要确认的是即将申请签证的外国人能否申请就劳签证。 也就是说,需要确认上面提到的是否满足就劳签证的取得要件。 要件当中,待遇和企业状况属于企业方的问题,因此能确认的首先是学历要件以及职务内容。 首先学历要件的调查方法,是根据履历书上所记载的学历的毕业证明书等来确认。 毕业证书上会记载本人的姓名,大学名称,发行日,取得学位,专业。 可以通过上述内容确认是否满足学历要件,因此毕业证书也需要同履历书一同提交。 并且,确认学历以后,还需要确认预定在日本企业当中所从事的业务内容是否符合入管法规定。 也就是说需要确认从事的活动内容不是单纯作业,如果是单纯的劳动作业的话则可以判断为无法取得签证。 接下来,确认完业务内容后,还需要确认学历和业务内容的关联性。 例如,取得作为就劳签证代表的技术,人文知识,国际业务签证时,根据类别不同,所要求的学历也不同。 如果是技术范畴,海外大学毕业的情况,要求在日本进行的业务内容和学历具有一定的关联性,另一方面,如果是国际业务范畴,比起学历的关联性,则更注重人才的必要性。 关于这里的要点,因为需要专业的知识,为了避免签证拒签的事态,建议签证申请之前同专业人士确认。…

配偶者ビザの必要収入・年収目安は?生計要件を行政書士が解説

1.配偶者ビザ申請で収入が審査される理由 入管が配偶者ビザで審査する項目は、 婚姻の実体 夫婦生活を送るための収入の有無 の大きく2つに分けられると言われています。 ①については、夫婦が結婚するまでの経緯や、結婚後の生活などを総合的に判断し、夫婦として同居し助け合いながら生活しているかの信憑性が判断されます。 詳しくは、配偶者ビザの不許可理由と対応策で解説していますので、ご覧ください。 ②については、ご夫婦の収入や資産状況を総合的に判断し、申請人(外国人配偶者)が日本に上陸後、公共の負担になることなく生活できるかということが判断されます。 これは、入管法第5条で定められている上陸拒否事由のうち、 三 貧困者、放浪者等で生活上国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者 という条文が法的根拠になっています。 なぜ、このような点が審査されるのかというと、配偶者ビザは日本に長期間在留するためのビザですので、その間、日本で生活するだけの収入(経済力)があるかを確認する必要があるからです。 そのため、「年収○○万円以上じゃないとダメ」という明確な基準はなく、各家庭の生活状況に即して判断されます。 なお、一概に収入と言っても給与や年金、不動産収入など種類があります。 2.配偶者ビザ申請で収入として見てもらえるものは? それでは、入管が配偶者ビザの審査において、収入として見てくれるものを詳しく見てみましょう。 ① 給与収入・営業所得 給与は、皆さんが思うように勤務先から支給されるお給料のことです。 会社役員の方であれば役員報酬を指しますし、個人事業主の方であれば確定申告書第一表の営業等利益を指します。 こちらを証明するには、一般的に直近年度の所得課税証明書を使用しますが、時期によっては源泉徴収票などで代用することもあります。なお、個人事業主の方の場合、税制改正によって従来の確定申告書Aが廃止されているため、2026年現在は一本化されたA・Bの区分表記のない「確定申告書第一表」の控え等を使用します。 この給与収入について重要なことは、外国の給与であっても、外国で申告し、証明書等が取得できるのであれば入管は配偶者ビザの審査において収入として見てくれるということです。 例えば、外国にある会社でのリモートワークにより給与が支給されるのであれば、配偶者ビザで必要となる収入の基準をクリアする可能性は十分あります。 ② 預金 預金についても、日本だけに限定はされずに、海外でお持ちのものも含まれます。 預金を証明するためには、ひと昔前であれば銀行から残高証明書などを発行してもらっていました。 しかし、2026年現在はネットバンク等の普及に伴い、紙の残高証明書だけでなく、金融機関のマイページ等から公式にダウンロードしたPDF形式の「取引明細(e-Statement)」を提出する手法が主流となっています。ただし、入管実務においては、画像の偽造や一時的な見せ金を防ぐため、単なる「ある一時点の残高」だけでは資産として認められないケースが増えています。確実に証明するためには、過去数ヶ月〜1年分の取引履歴や、口座名義とこれまでの明確な資金の動きが客観的に確認できる公式な出力をセットで提出することが求められます。 ③ その他:年金・不動産・有価証券など ①②の他には、年金や不動産収入のような定期的な収入や持ち家や有価証券などの資産も、生計基盤を形成する1つの要素として考慮してもらえます。 しかし、資産の中でも株式などの証券は上がり下がりがあるものなので、不安定な資産ということで、給与収入や預金に比べると評価はされません。 このように、入管は様々なものを収入として見てくれますが、実は審査するうえで、優先順位が存在します。 その優先順位は、ここまでご紹介した順番(①→②→③)になります。 なぜ、このような優先順位が存在するかというと、中長期的に日本で生活するためには、預金などのように目減りするものではなく、定期的な収入がある方が良いと考えられているからです。 そのため、配偶者ビザの取得を考えられる方は、まずは、給与を始めとする定期的な収入があるか確認することをお勧めします。 3.配偶者ビザ申請における収入の判断方法…

特定技能「工業製品製造業分野」とは?JAIM事前加入などの要件、試験概要や注意点を行政書士が解説

1.「工業製品製造業分野」へ再編された背景 製造業の特定技能ビザは、従来、「素形材」「産業機械」「電気電子情報関連製造業分野」の3分野に分かれていましたが、上限数に達して停止していた受入れの再実現や、分野ごとに行う必要があった手続きの簡素化を主な理由として統合されました。 その後、現場の人手不足解消や生産性向上、多様な製造現場への適用を目指して対象範囲が拡大され、現在の「工業製品製造業分野」へと再編されました。 2.「工業製品製造業分野」の業務内容と受入れ要件 本章では、工業製品製造業分野における主な制度内容と受入れ要件を紹介します。 (1)「工業製品製造業分野」の業務区分と「技能実習(育成就労)」移行職種の関係 工業製品製造業分野では、17の業務区分が設定されており、幅広い製造工程での就労が認められています。 技能実習(2027年4月からは「育成就労」)との対応関係は以下の表の通りです。 特定技能(業務区分) 技能実習(職種) 技能実習(作業) 機械金属加工 鋳造 鋳鉄鋳物鋳造 非鉄金属鋳物鋳造 ハンマ型鍛造 プレス型鍛造 ダイカスト ホットチャンバダイカスト コールドチャンバダイカスト 機械加工 普通旋盤 フライス盤 数値制御旋盤 マシニングセンタ 金属プレス加工 金属プレス 鉄工 構造物鉄工 工場板金 機械板金 仕上げ 治工具仕上げ 金型仕上げ 機械組立仕上げ 機械検査 機械検査 機械保全 機械系保全 塗装…

永住権の身元保証人とは?法的責任・なれる人の条件や必要書類を解説

1.永住権の身元保証の内容 永住権の申請の際には、身元保証書に身元保証人の署名をして出入国在留管理庁(いわゆる入管のことです)に提出しなければなりません。 身元保証書には、次のように記載されています。 私は上記の者の永住許可申請に当たり、本人が本邦に在留中、本邦の法令を遵守し、公的義務を適正に履行するため、必要な支援を行うことを保証いたします。 このように身元保証人は、申請人がこれからも日本で生活するにあたって、日本の法令遵守や公的義務の履行に関する必要な支援を行うことを保証することになります。 以前は、永住権の身元保証人は申請される方の滞在費や帰国費用の負担・法令遵守などの事項を保証することとなっていましたが、2022年6月1日から書式が変わり、以上のように身元保証の内容が「公的義務を果たせるよう必要な支援を行うこと」へ変更されました。 2.永住権の身元保証人の責任 永住権の身元保証人と民事上の身元保証人の違いは以下の表のようになります。 永住権の身元保証人 民事上の保証人(借金・賃貸等) 主な役割 日常生活における道義的なサポート 債務者(本人)に代わる金銭の支払い 法的返済・賠償責任 なし(代わりに払う義務はない) あり(代わりに支払う法的義務がある) 本人の税金滞納時 代わりに行政から請求されることはない 代わりに請求される ローン・信用情報への影響 なし 影響する場合がある ペナルティ(罰則) なし(道義的責任にとどまる) 資産の差し押さえ等が発生する場合がある 詳しく説明していきます。 「保証人」と聞くと、借金の保証人と同じように捉えられ、身構える方が多いのではないでしょうか。 実は、永住権の身元保証人は、想像されるような保証人とは全く性質を異にします。 一般に民事上の保証人は、債務者が債務を履行しない場合に、保証人が債務者に代わって債務を履行する責任を負います。 債権者は保証人に対して債務を履行するように請求権を有し、保証人が任意に履行に応じない場合は、裁判所に訴えて強制的に履行を実現することができます。 いわゆる「肩代わり」のようなイメージをもってもらうとわかりやすいです。 これに対して、永住権の身元保証人は、上記のような責任を負いません。 例えば、申請人が住民税を払わない場合において、身元保証人に対して代わりに払うように請求することはできないことは当然として、出入国在留管理庁や市区町村役場からも身元保証人に対してそのような請求は一切できません。 また、申請人が法律に違反して他人に損害を与えた場合に、裁判所に訴えて強制的に賠償をさせることもできません。 このように、永住権の身元保証は、民事上の保証とは大きく性質を異にします。 永住権の身元保証は道義的責任といわれており、万が一申請人が困ったときには手助けしますよという約束のようなもので、約束を果たさなかったからといって身元保証人は法的なペナルティは受けないのです。 3.永住権の身元保証人になれる人 永住権の身元保証人は誰でも良いというわけではなく、いくつかの条件があります。 永住権の身元保証人になれるのは、日本人、又は既に永住権を取得している外国人(特別永住者の方も含みます)に限られます。 これは、永住権の申請人よりも日本に滞在できる期間が短い場合には、身元保証の内容を果たせない可能性があるため、身元保証人になれる方を申請人よりも長く日本に滞在できる資格がある人物に限定していることがその理由です。…

永住権の不許可事例と再申請の方法を行政書士が解説

1.永住権の取得条件 まずは、永住権を取得するための条件をご紹介します。永住権を取得するための審査基準は、入管法第22条に定められているほか、入管が公表している「永住許可に関するガイドライン」によって具体的に定められています。 同ガイドラインによると、永住権を取得するためには、大きく以下の3つの条件を満たす必要があります。最新のガイドラインについては令和8年2月24日に改訂の「永住許可に関するガイドライン」を行政書士が解説!審査厳格化への具体的な対策もご参照ください。 法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること(素行善良要件) 日常生活において公共の負担にならず、その有する資産または技能から見て将来において安定した生活が見込まれること(独立生計要件) その者の永住が日本国の利益に合すると認められること(国益適合要件) ア.原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。 イ.罰金刑や拘禁刑などを受けていないこと。公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに入管法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。  ※公的義務の履行について、申請時点において納税納付済みであったとしても、当初の納付期間内に履行されていない場合は、原則として消極的に評価されます。 ウ.現に有している在留資格について、最長の在留期間をもって在留していること。  ※2027年3月31日までは「3年」も最長として扱われます。 エ.現に有している在留資格について、法務省令で定める上陸許可基準等に適合していること。 オ.公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。 これらの条件を満たさないことが、そのまま永住権が不許可となる原因となります。 以下では、永住権の不許可事例について、より具体的にご説明いたします。 2.永住権が不許可となる場合 (1)永住権の不許可率 不許可事例を検討する前に、永住権の不許可率はどのくらいなのでしょうか。 【2026年最新データ】永住申請の許可率は約50%?半分近くが不許可になる理由と一発許可のための対策を専門家が解説のコラムに詳細がありますのでご覧ください。 上記コラム記載のデータによると、実に2人に1人は永住権申請が不許可となっている計算となります。 これを見て永住権申請は厳しいものという印象を持たれた方もいるかもしれません。 もっとも、不許可と言ってもその理由は様々です。 不許可の事例を知ることで、ご自身の永住権申請や不許可の場合の再申請に役立てることができるはずです。 そこで、以下では実際に永住権が不許可になりやすい代表的な例をご紹介します。 (2)永住権の不許可の類型 ①年収が不足している 永住権申請においては、年収が許可・不許可を分ける大きな要因と言っても過言ではありません。 具体的な年収は入管側が明らかにしているわけではありませんが、実務上永住権を取得するために必要な年収の目安はおよそ300万円と言われています。 それでは、入管へ申請する際に、年収の資料は何年分を提出すればよいのでしょうか。 就労ビザや定住者ビザをお持ちの方が永住権の申請をする際には、直近5年分の課税証明書の提出が求められています。 また、配偶者ビザをお持ちの方が永住権の申請をするにあたっては、直近3年分の課税証明書を提出することが求められています。 仮に、提出すべき課税証明書の前年度において年収が300万円に達していなくても、徐々に年収が上がっていることや勤続年数によって、今後も安定的な生計を維持することが立証できれば、永住許可が得られるケースもあります。 また、申請するご本人の年収が300万円に満たなかったとしても、世帯の年収次第では十分に永住権の許可が得られるケースもあります。 ②年収に対して扶養家族が多い 年収に対して扶養家族が多い場合には、永住権の不許可要因となります。 その理由は、扶養家族が多い場合には、安定した生計を今後も維持できるのかという点で入管が懸念するためです。 そのため、扶養家族の人数を判断にあっては、扶養の実態、年収から見た扶養家族数の検討が重要です。…