帰化申請の代行費用は?相場やパターン別の事例をご紹介!
帰化申請には,どのくらいの費用がかかるのでしょうか?
帰化を検討している方や費用に関心のある方にとって,その金額や相場は重要な情報です。
本記事では,帰化申請の費用相場や特別永住者,経営管理ビザ,配偶者ビザなどのパターンごとにかかる費用について詳しく解説します。
ぜひ,本記事を参考にしてください。
- 帰化申請を代行してもらう場合にかかる費用
- 帰化申請を自分で行う場合にかかる費用
- 過去に帰化申請で実際にかかった費用を知りたい
- 帰化申請にかかる相場を知りたい
Index
1.帰化申請費用の相場とは?
帰化申請にかかる費用の相場は,以下2つのパターンによって異なります。
(2)帰化申請を自分で行う場合
基本的には,自分で帰化申請を行った場合の費用が安く,代行してもらう場合の費用が高くなります。
ただし,帰化申請を自分で行う場合は時間も手間もかかります。
それぞれのパターンの相場を確認して,どちらが自分に合っているか判断しましょう。
(1)帰化申請を代行してもらう場合にかかる費用(代行費用)
帰化申請を代行してもらう場合の費用(代行費用)は,一般的には,10万円~20万円が相場といわれています。
ただし,代行費用は個別のケースや行政書士によって異なるため,注意が必要です。
行政書士が登録をしている日本行政書士連合会では,全国的な報酬額統計調査を5年に一度おこなっています。
以下は,令和2年度の報酬額統計調査の結果です。
全国平均 | 最安値 | 最高値 | |
帰化許可申請(被雇用者) | 177,500円 | 44,000円 | 500,000円 |
帰化許可申請(個人事業主及び法人役員) | 250,667円 | 70,000円 | 715,000円 |
帰化許可申請(簡易帰化) | 172,167円 | 40,000円 | 500,000円 |
また,代表的な大手行政書士事務所の税別報酬を比較してみると,18万~20万円と相場の範囲に収まっていることがわかります。
基本料金 (会社員の場合) |
同居の家族 | 3名家族の場合 | 基本料金 (会社役員の場合) |
3名家族の場合 | |
A社 | 19万円 | 5万円/人 | 29万円 | 23万円 | 33万円 |
B社 | 18.5万円 | 5.98万円/人 | 30.46万円 | 22.5万円 | 34.46万円 |
C社 | 18.9万円 | 4.98万円/人 | 28.86万円 | 25.9万円 | 35.86万円 |
また,さまざまなプランを提供している事務所の場合,プランによって費用が大きく異なります。
具体的には,必要書類の準備を申請者本人が行うプランや,必要書類の取得も含めて全て行政書士が代行するプランなどが挙げられます。
代行費用だけでなく,別途費用がかかる場合や追加料金が発生するケースもあります。
契約前に十分な説明を受け,納得した上で依頼することが重要です。
(2)帰化申請を自分で行う場合にかかる費用
自分で帰化申請を行う場合にかかる費用は,1,800円~5,000円程度です。
ただし,この費用はあくまで参考であり,個別の事情や手続き内容によって変動することがあります。
具体的にかかる費用は,以下の通りです。
- 証明写真:700円
- 最終卒業証明書または卒業証書:200~500円(1通)
- 住民票の写し:300円(1通)
- 所得課税証明書:300円(1通)
- 住民税の納税証明書:300円(1通)
- 運転記録証明書:670円(1通)
この他に,法務局への訪問や証明書取得のために市区町村役場へ訪庁する際の交通費やその他の雑費も考慮する必要があります。
2.【パターン別】帰化申請にかかる費用の事例
帰化申請にかかる費用は,以下3つのパターンごとに異なります。
(2)経営管理ビザからの帰化申請
(3)配偶者ビザからの帰化申請
ここでは,各パターン別でかかる費用を実例に沿って紹介します。
自分で帰化申請を行う方も,実際に申請を行う前に,自分がどのパターンに当てはまるか確認しておきましょう。
(1)特別永住者からの帰化申請にかかる費用
特別永住者(韓国国籍)からの帰化申請の費用について,以下モデルケースの大阪市北区在住の4人家族を例に解説します。
・会社員の夫(40歳):日本生まれの特別永住者
・アルバイトの妻(35歳):日本生まれの特別永住者
・子ども(10歳,6歳):日本生まれの特別永住者
上記のモデルケースの場合,発生する費用は以下の通りです。
公文書 | 費用 |
住民票 | 300円/通 |
出生届書記載事項証明書 | 350円/通×ご家族4人分 |
ご主人様の所得課税証明書 | 300円/通×1年分 |
ご主人様の納税証明書 | 300円/通×1年分 |
奥様の所得課税証明書 | 300円/通×1年分 |
奥様の納税証明書 | 300円/通×1年分 |
運転記録証明書(5年) | 670円/通×免許証保持者 (今回はご主人様のみ) |
婚姻届書記載事項証明書 | 350円/通×1組分 (ご主人様と奥様) |
基本証明書 | 110円/通×ご家族4人分 |
家族関係証明書 | 110円/通×4人分 (ご主人様,奥様,ご主人様のご両親,奥様のご両親) |
入養関係証明書 | 110円/通×ご家族4人分 |
親養子入養関係証明書 | 110円/通×ご家族4人分 |
婚姻関係証明書 | 110円/通×3組分 (ご主人様と奥様夫婦,ご主人様のご両親夫婦,奥様のご両親夫婦) |
公文書取得のための役所までの交通費又は郵送費用 | 適宜 |
大阪法務局への交通費 | 適宜 |
合計 | 6,010円+交通費+対応する時間的コスト |
なお,上記金額は手続きを進める上で,最低限かかる費用です。
ご家族,ご家族の兄弟の事情に応じて以下の書類などが必要になるため,注意しましょう。
- 戸籍謄本
- 住民票の除票
- 除籍謄本
- 登記事項証明書(土地・建物)
(2)経営管理ビザからの帰化申請にかかる費用
経営管理ビザ(中国国籍)からの帰化申請の費用について,以下モデルケースの東京都中央区在住の4人家族を例に解説します。
・会社員(正社員)の夫(42歳):経営管理ビザを保有
・アルバイトの妻(35歳):家族滞在ビザを保有
・日本生まれの子ども(6歳,3歳):家族滞在ビザを保有
上記のモデルケースの場合,発生する費用は以下の通りです。
公文書 | 費用 |
住民票 | 300円/通 |
出生届書記載事項証明書 | 350円/通×お子様2人分 |
婚姻届書記載事項証明書 | 350円/通×1組分 (ご主人様と奥様) |
ご主人様の所得課税証明書 | 300円/通×1年分 |
ご主人様の納税証明書 | 300円/通×1年分 |
奥様の非課税証明書 | 300円/通×1年分 |
運転記録証明書(5年分) | 670円/通×免許証保持者 (今回はご主人様と奥様) |
中国本国発行の出生公証書 | ご家族4人分 |
中国本国発行の結婚公証書 | 3組分 (ご主人様と奥様夫婦,ご主人様のご両親夫婦,奥様のご両親夫婦) |
中国本国発行の親族関係公証書 | 2人分(ご主人様と奥様分) |
在東京中国総領事館発行の国籍証明書 | 10,000円/通×ご家族4人分 |
ご主人様が代表を務める会社の登記簿謄本 | 600円/通 |
ご主人様が代表を務める会社の市町村民税納税証明書 | 300円/通×1年度分 |
ご主人様が代表を務める会社の都道府県民税納税証明書 | 300円/通×1年度分 |
ご主人様が代表を務める会社の直近3年度の法人事業税納税証明書 | 300円/通×3年度分 |
ご主人様が代表を務める会社の直近3年間の法人税(その1・その2)および消費税(その1)の納税証明書 | 200円/通×3年度分 |
公文書取得のための役所までの交通費又は国際郵送費用 | 適宜 |
東京法務局への交通費 | 適宜 |
合計 | 4万6,290円(中国本国発行書類の費用含まず)+法務局や行政機関への交通費+国際郵便費用+対応する時間的コスト |
なお,中国本国発行の証明書に関しては,現地発行機関によって費用が異なるため,今回は合計金額には含んでいません。
(3)配偶者ビザからの帰化申請にかかる費用
配偶者ビザ(タイ国籍)からの帰化申請の費用について,以下モデルケースの京都市上京区在住の4人家族を例に解説します。
・会社員の夫(30歳):日本人の配偶者等ビザを保有
・アルバイトの妻(28歳):日本人
・日本生まれの子ども(2歳,1歳):日本人
上記のモデルケースの場合,発生する費用は以下の通りです。
公文書 | 費用 |
戸籍謄本 | 450円/通 |
住民票 | 300円/通 |
ご主人様の所得課税証明書 | 300円/通×1年分 |
ご主人様の納税証明書 | 300円/通×1年分 |
奥様の非課税証明書 | 300円/通×1年分 |
運転記録証明書(5年分) | 670円/通×免許証保持者 (今回はご主人様と奥様) |
タイ本国発行の国籍証明書 (タビアンバーン) |
ご主人様分 |
タイ本国発行の出生証明書 | ご主人様 |
タイ本国発行の結婚証明書 | 2組分 (ご主人様と奥様,ご主人様のご両親) |
役所までの交通費又は郵送費用 | 適宜 |
京都法務局への交通費 | 適宜 |
合計 | 2,990円(タイ本国発行書類の費用含まず)+法務局や行政機関への交通費+国際郵便費用+対応する時間的コスト |
なお,タイ本国発行の証明書に関しては,現地発行機関によって費用が異なるため,今回は合計費用には含んでいません。
3.帰化申請にかかる代行費用のまとめ
帰化申請の費用は,代行費用と自己申請費用に分けられます。
また,特別永住者,経営管理ビザ,配偶者ビザなどのパターンごとに費用が異なるため注意が必要です。
帰化申請を代行してもらう場合には,行政書士などの専門家に依頼することが一般的です。
ご自身で準備をして申請することも可能で,その場合は費用を抑えられますが,その分時間と手間がかかります。
帰化申請を行うための条件については,以下のページにまとめていますので,ご自身で帰化申請をお考えの方はご覧ください。
>>帰化申請 条件 はコチラ
本ページでは,帰化申請に関する費用について記載してきました。
帰化申請についてのお悩みについては,行政書士法人第一綜合事務所の無料相談をご利用ください。