コラム

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韓国人の帰化申請を徹底解説!

1.韓国人の帰化申請は,他の国の人より大変?! 帰化申請は,申請人の国籍によって大変さが変わるのでしょうか? 結論から言うと,答えは「YES」です。 そして残念ながら,韓国は比較的帰化申請が大変な国であると言えます。 これだけを聞くと,「え,国籍で帰化申請の難易度が変わるの??」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。 しかし,そこはご安心下さい。ここで言う「帰化申請の大変さ」とは,国籍によって許可率が変わるということではなく,帰化のために必要な「本国書類の収集が大変である」という意味です。 それはどういうことかと言うと,帰化申請に必要な「本国書類(身分関係を示す証明書)」は国によって異なるのですが,韓国の本国書類は特に種類や分量が多く,収集や翻訳が大変だということです。 では次のチャプターでは,その本国書類がどのようなものかを,詳しく見ていきます。 2.韓国人の帰化申請は,「本国書類」が6種類 韓国人が帰化申請のために必要な本国書類は,現行法上の証明書5種(以下,「家族関係登録証明書」といいます)と除籍謄本で,合計6種類あります(大きな視点で見ると,家族関係登録証明書は一般証明と詳細証明の区分がある他,除籍謄本も形式で分けると更に細分化が可能ですが,ここでは大きく6種類に分けて解説します)。 なお,帰化申請で提出する家族関係登録証明書は必ず「詳細証明」で取得しましょう。 (ア)基本証明書 最初に必要となるのが「基本証明書」です。 こちらは,その人の出生や死亡といった基本の人的事項が記載されています。こちらの書類は婚姻手続きで必要な書類でもあるので,取得したことがある方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか? 帰化申請において,この書類が必要になるのは,基本的には帰化申請をする本人のみです。しかし,例外として,ご両親が2008年以降に死亡している場合は,その死亡事実の記載がある基本証明書も必要となります。 (イ)家族関係証明書 次に必要になるのが「家族関係証明書」です。こちらも婚姻手続きのために取得された方もいらっしゃると思います。内容としては,①親②配偶者③子の3世代分の家族の繋がりが確認できます。 なお,「(ア)基本証明書」と違い,家族関係証明は本人分に加えて,両親の分も必要となりますのでご注意ください。 (ウ)婚姻関係証明書 3番目に必要となるのが「婚姻関係証明書」です。婚姻関係証明書では,その人の配偶者など,結婚関連の記録を確認することができます。中には「配偶者ビザ」の申請で取得された方もいらっしゃるかもしれません。 注意点としては,こちらも「(イ)家族関係証明書」と同じく,申請人本人分に加えて両親分が必要になります。 (エ)入養関係証明書 4番目に必要な証明書は,「入養関係証明書」と呼ばれる書類です。こちらは養子縁組に関する事項が記載されているもので,養子縁組をしたことが無い方も一律に取得が必要です。(イ),(ウ)の証明書と違い,申請人本人分の取得のみで問題ありません。 (オ)親養子入養関係証明書 5番目に必要な書類は,「親養子入養関係証明書」です。「(エ)入養関係証明書」と何が違うの?と思われるかもしれませんが,こちらは日本でいう「特別養子縁組」にあたる制度の縁組記録が確認できるものです。2つは全く違う事項を証明した証明書ですので,(エ)とは別に取得しなければなりません。なお,こちらの証明書も両親分は取得不要です。 (カ)除籍謄本 最後に解説する証明書は「除籍謄本」と呼ばれる書類で,こちらが韓国人の帰化申請での最難関パートと言えます。名前からして,他の証明書とは毛色が違うことが分かるかもしれません。実は,韓国はかつて日本と同じように,戸籍制度によって国民の身分関係の管理を行っていました。しかし,2008年1月1日施行の「家族関係登録等に関する法律」によって戸籍制度は廃止,全ての戸籍が除籍(除かれた戸籍)となると同時に,国民の身分関係は上記(ア)~(オ)の証明書で証明されることになりました。 つまり除籍謄本とは,制度が変わる前の古い記録で,帰化申請では,身分関係を確実に特定するために,申請人本人の出生時からの全ての除籍謄本の提出が求められます。 そして,この「出生時からの全ての除籍謄本」というのが曲者で,申請人の年齢が高くなるにつれて,手書きの古い書式の除籍謄本も必要になり,翻訳や解読が難航する傾向にあります。 ここまでが,韓国本国書類の説明です。 簡単にまとめると,韓国人の帰化申請では,①現行制度における身分関係の証明書(家族関係登録証明書5種)と,②旧制度に基づく証明書(除籍謄本)の両方が必要になります。 そして,特に,旧制度の証明書である除籍謄本は,生まれた時から戸籍制度が廃止された時までの全期間の記録が必要になるので,人によっては分量が膨大になり,翻訳や解読が大きなハードルになる,ということです。 3.韓国人の帰化申請は,特別永住者だと書類が違う?? では次に,在日韓国人の大半を占める特別永住者特有の方の申請書類の違いについて解説していきます。特別永住者の方は,特別永住者を除くその他の一般外国人(以下,「一般外国人」といいます)と比較して,帰化申請における提出書類に違いがあります。 (ア)省略できる書類 まず,特別永住者の方が提出を省略できる書類には以下のものがあります。 ① 帰化の動機書 ② 最終学歴の卒業証明書(もしくは卒業証書の写し)…

韓国人との国際結婚手続きを専門行政書士が解説!

1.国際結婚手続きの用語解説 本チャプターでは,国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので,ご一読の上,次のチャプターに進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚の成立には,双方(本事例でいうと日本と韓国)の国籍国において,法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,韓国で先に結婚手続きを行うことを韓国方式と言います。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が,日本方式の婚姻を有効に成立させるためには,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること,独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも,日本の市区町村役場で,外国人の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そのため,国際結婚においては,婚姻要件具備証明書を提出することによって,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしています。 なお,発行国によっては,独身証明書などと言われることがありますが,独身であることのみならず,国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば,基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差し支えありません。 ③日本方式と韓国方式とは? 先述のとおり,国際結婚手続きは,双方の国籍国で手続きを履践する必要があります。 この場合に,日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い,韓国で先に結婚手続きを行うことを韓国方式と言います。 2.韓国人との国際結婚手続きで注意すること 韓国人と日本人との国際結婚手続きの際,ご注意いただきたい事項を下記に記載いたします。 ①婚姻要件具備証明書について 韓国は,婚姻要件具備証明書が発行されない国です。そのため,韓国人との婚姻のおいては,婚姻要件具備証明書に代わる書類によって,韓国人の婚姻要件充足を証明することになります。 ②婚姻可能な年齢について 韓国人の婚姻可能な年齢は,男女ともに満18歳以上です。 ③再婚禁止期間について 韓国の法律には再婚禁止期間の定めはありません。ただし,日本方式で婚姻手続きを行う場合は,日本民法の再婚禁止期間が適用され,前婚の解消又は取消の日から100日を経過していることが要件とされています。ただし,韓国人女性が妊娠していないという医師の診断書を提出することによって,100日を経過していない場合でも婚姻することができます。 3.韓国人との国際結婚手続きにおける必要書類(日本方式) 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは,日本人と韓国人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。 なお,市区町村役場によって若干の相違があるため,事前に役所照会することをお勧めいたします。 ①日本の市区町村役場において必要となる書類 <日本人の方にご準備いただく書類> ・婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです) ・本人確認資料(運転免許証又はパスポート等) ・戸籍謄本(本籍地以外に婚姻届を提出する場合) <韓国人の方にご準備いただく書類> ・婚姻関係証明書※1(日本語訳を添付) ・親族関係証明書※1(日本語訳を添付) ・基本証明書※1(日本語訳を添付) ・パスポート※2 ※1 在日韓国大使館または領事館でも取得が可能です。 ※2 韓国人が在外にいる場合は,コピーに自署したもので代替可能です。…