2024.07.02 今西 祐希 特定活動興行ビザスポーツ選手プロ選手監督コーチ興行2号技能 外国人のスポーツ選手やコーチの在留資格とは?興行2号・技能・特定活動の要件と手続きを行政書士が解説 1.スポーツ選手はプロかどうかでビザの種類が変わる 外国人スポーツ選手は、プロ選手なのかどうかでビザの種類が変わります。 選手の種類 報酬 該当するビザ ①プロ契約しているスポーツ選手 あり:興行収入 興行(基準2号) ②企業などの実業団に所属する選手 あり:給与収入 特定活動(告示6号) ③上記①②以外の選手 なし 短期滞在 ここで言う「プロかどうか」は、技術レベルの話ではありません。 「報酬を得て活動するのかどうか」「どのような契約構造で報酬が支払われるか」という話です。 上記①②③について、詳しくみていきましょう。 ①プロ契約しているスポーツ選手=興行ビザ(基準2号) プロスポーツ選手とは、企業や団体とプロ契約を結び、プロチームに所属してチケットやスポンサーから興行収入を得ている選手のことです。日本のプロ野球選手、Jリーグに所属するプロサッカー選手、Bリーグに所属するプロバスケットボール選手、ゴルフトーナメントに出場するプロゴルファー等が該当します。 興行2号では、演劇や音楽ライブ等の興行1号で課される「学歴・2年以上の実務経験制限」や「客席数100人以上等の施設制限」は免除されています。これはスポーツ競技の会場の多様性や、若くても世界トップレベルの技術を有する競技特性が考慮されているためです。 興行ビザを取得するにあたって、プロとしての実績は特になくてもかまいませんが、報酬額は日本人が契約する場合と同等以上でないといけません。 【興行(基準2号)ビザの取得要件】 報酬額が日本人の場合と同等以上であること。 契約形態ごとで、以下のようなポイントが審査されます。 • 年俸制・月給制(Jリーグ、Bリーグ、NPB等):固定給の月額換算額が日本人の同等選手と同等以上であることが必須です。契約書には年俸総額、基本給、勝利給・インセンティブの算定基準を明記します。 • 賞金制(プロゴルフ、テニス等):最低保障(出場手当・渡航費)の有無や、過去の賞金獲得実績データ等を提出し、滞在中の経費支弁能力を証明します。 • 出演料・試合手当制(ワンマッチ・格闘技等):日額・試合単位での出演料が適正であり、渡航費や宿泊費が招へい機関側で補償されていることを契約書で提示します。 ②企業などの実業団に所属する選手=特定活動ビザ(告示6号) 実業団チームに所属して活動する選手のことです。企業の広告塔として、契約先企業から選手に報酬が支払われる場合は、興行ビザではなく「特定活動(告示6号)」ビザになります。 【特定活動(告示6号)ビザの取得要件】 本邦の公私の機関内のクラブチームが、興行を事業の目的とせず、自社の宣伝や技術を競う目的で行うスポーツの試合に参加させるために契約(雇用)したものであること。 クラブチームの所属機関が、スポーツの試合を事業として行っていないこと。 オリンピックや世界選手権など国際的な大会に出場経験があること。 日本の公私の機関に雇用され、月額25万円以上の報酬を受けること。 ③それ以外の選手=短期滞在ビザ 賞金がない大会に出場するために、短期間だけ日本に滞在する場合は、興行ビザや特定活動ビザではなく「短期滞在」ビザで十分足りることもあります。 短期滞在ビザは海外にある日本国大使館・領事館での申請となります。賞金や報酬が発生する場合は、短期滞在ビザでは来日できない点に注意が必要です。…