ミャンマー人コラム

COLUMN

【2026年最新】ミャンマー人との国際結婚手続きと必要書類を行政書士が解説

1.国際結婚手続きの用語解説 この段落では、国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので、ご一読の上、次の段落に進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚が有効に成立するには、双方(本コラムでいうと日本とミャンマー)の国籍国において、法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い、ミャンマーで先に結婚手続きを行うことをミャンマー方式と言います。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が日本方式の婚姻を有効に成立させるためには、国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること、独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも、日本の市区町村役場で、外国人の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そのため、国際結婚においては、国籍国の公的機関が発行する婚姻要件具備証明書を提出することによって、国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしています。 なお、発行国によっては、独身証明書などと言われることがありますが、独身であることのみならず、国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば、基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差支えありません。 2.ミャンマー人との国際結婚手続きで注意すること ミャンマー人と日本人との国際結婚手続きの際、ご注意いただきたい事項を解説していきます。 ①宗教によって適用法が異なる ミャンマーは信仰する宗教によって婚姻の際に適用される法律が異なり、法律ではなく慣習によって決まっているものもあります。ただし、ミャンマー人の90%が仏教を信仰しており、ここでは仏教徒に適用される法律に従って婚姻手続きを解説していきます。 ②婚姻要件具備証明書について ミャンマーには、婚姻要件具備証明書という名称の書類は存在しません。ただし、公証を受けたファミリーリスト(戸主を中心とした居住関係を示すものですが、婚姻状況等の身分事項も記載されています。)及び独身証明書が、日本では婚姻要件具備証明書に相当する書類として扱われています。 ③婚姻可能な年齢について 以前は、「身体的に婚姻可能な年齢」が婚姻可能な年齢と定められ、裁判例によって男性は18歳以上、女性は16歳以上とされていましたが、2019年に法改正され、男女ともに18歳以上と定められることになりました。これは、法改正を経て男女とも18歳に統一された日本と同じ年齢基準となっています。 ④再婚禁止期間について ミャンマーの法律には再婚禁止期間の規定がありません。 また、日本側でも民法改正(2024年4月1日施行)により、これまで女性に課されていた「100日間の再婚禁止期間」は完全に廃止されました。そのため、2026年現在は男女ともに離婚後すぐに再婚手続きを進めることが可能です。 ⑤「苗字(姓)がない」名前の文化と婚姻届の書き方について ミャンマー人には家族や一族を区別する「苗字(姓・ファミリーネーム)」が存在せず、全員が「名(ファーストネーム)」のみを持ちます。そのため、日本の婚姻届を記入する際、「姓」の欄の扱いについて市区町村役場の窓口ごとに判断が分かれ、手続きがスムーズに進まないトラブルになりがちです。また、国際結婚では「夫婦別姓」が原則となるため、苗字を統一したい場合は日本側で別途手続き(氏の変更届など)が必要となります。 ⑥緊迫した現地情勢による書類収集の長期化・入手困難化について 2021年のクーデター以降、ミャンマー現地の裁判所や役所の機能、外務省の認証手続きが不安定になっています。そのため、婚姻手続きに必須となる(後述)「独身証明書」や「ファミリーリスト」をミャンマー本国から取り寄せるのに数ヶ月単位の時間がかかったり、治安悪化によりそもそも書類の取得自体が困難になるケースが発生しています。 3.国際結婚手続きにおける必要書類(日本方式) 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは、日本人とミャンマー人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。 なお、提出先の市区町村役場によって若干の相違があるため、事前に役所照会することをお勧めいたします。 ①日本の市区町村役場において必要となる書類 <日本人の方にご準備いただく書類> 婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです) 本人確認資料(運転免許証又はパスポート等) (※2024年3月の戸籍法改正にともない、本籍地以外の市区町村窓口で婚姻届を提出する場合であっても、戸籍謄本の添付は原則不要となりました。) <ミャンマー人の方にご準備いただく書類> 独身証明書(日本語訳を添付) ※ミャンマーには政府発行の独身証明書がないため、公証弁護士の前で作成する「宣誓供述書(ビルマ語:ကျမ်းကျိန်လွှာ / 英語:Affidavit)」がその代わりとなります。ミャンマー外務省の認証が必要です。…