2022.02.02 依田 隼弥 配偶者ビザ結婚ビザ国際結婚手続き日本語ウクライナ人 【2026年最新】ウクライナ人との国際結婚の手続きと必要書類を行政書士が解説 1.国際結婚手続きの用語解説 この段落では、国際結婚手続きにおける専門用語を解説していきます。 以降の内容をご参照いただくにあたり必要となる前提知識ですので、ご一読の上、次の段落に進んでください。 ①国際結婚の成立とは? 国際結婚が有効に成立するには、双方の国籍国(本コラムでいうと日本とウクライナ)において、法的に有効な婚姻関係にあることが原則必要とされています。 日本で先に結婚手続きを行うことを日本方式と言い、ウクライナで先に結婚手続きを行うことをウクライナ方式と言います。 なお、どちらの方式を選んでも、最終的には日本とウクライナの両方の国に届出を行う必要があります。 先に手続きをして婚姻を成立させる方を「創設的届出」、その後にもう一方の国へ報告する手続きを「報告的届出」と呼び、この二つの手続きが両方完了して初めて、双方の国で正式な夫婦となるのです。 ②婚姻要件具備証明書とは? 外国人が、日本方式の婚姻を有効に成立させるためには、国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件(婚姻できる年齢に達していること、独身であることなど)を満たしていることが必要とされています。 もっとも、日本の市区町村役場で、外国人配偶者の国籍国の法律を全て審査することは現実的ではありません。 そこで、国際結婚においては、相手国が発給した婚姻要件具備証明書を提出することによって、国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていると判断することにしているのです。 なお、発行国によっては、独身証明書などと言われることがありますが、独身であることのみならず、国籍国の法律が定めている婚姻の成立要件を満たしていることが明らかになるものであれば、基本的には婚姻要件具備証明書と考えていただいて差支えありません。 2.ウクライナ人との国際結婚手続きで注意すること ウクライナ人と日本人との国際結婚手続きの際、ご注意いただきたい事項を下記に記載いたします。 ①「独身宣告書」について ウクライナでは、一般的な「婚姻要件具備証明書」という名称の書類は発行されません。 その代わりに、在日ウクライナ大使館に婚姻当事者(ウクライナ人本人)が出頭し、「独身宣告書」と呼ばれる書類を取得することになります。 この独身宣告書が、日本の市区町村役場において「婚姻要件具備証明書」と同等の書類として扱われます。 取得にあたってはウクライナ人配偶者の来日と大使館への出頭が必要となるため、事前にスケジュールを組んでおく必要があります。 ②婚姻可能な年齢について 婚姻可能年齢は、日本・ウクライナ双方とも男女ともに18歳以上となっています。 16歳以上の未成年者が婚姻することも可能ですが、その場合は裁判所の許可が必要になります。 ③再婚禁止期間について ウクライナの家族法には、再婚禁止期間は定められていません。 日本でも、2024年4月の法改正により、再婚禁止期間の制限なく婚姻届を提出できます。 よって男女ともに、離婚後いつでも制限なく婚姻届を提出することが可能です。 ④健康状態の相互報告義務について ウクライナ家族法には、「婚約者同士はお互いの健康状態を事前に報告し合わなければならない」という、日本の民法にはない非常にユニークな義務が定められています。 これは単なるマナーや努力義務ではなく、重大な疾患(精神疾患や遺伝性疾患、感染症など)を意図的に隠して結婚した場合、のちに婚姻の無効や取り消しを請求される法的な根拠となり得るほどの厳格なルールです。 日本で先に手続きを行う「日本方式」の場合、日本の市区町村役場から健康診断書などの提出を求められることは原則としてありません。 しかし、ウクライナ特有の重要な法律であることは間違いありませんので、お二人が安心して新しい生活をスタートさせるためにも、事前にお互いの健康状態について誠実に共有し、理解を深めておくことが大切です。 ⑤結婚後の「苗字(姓)」の選択肢について 日本の法律では夫婦同姓が義務付けられていますが、ウクライナの家族法では結婚後の苗字の選択肢が非常に幅広いです。 具体的には、「夫婦同姓(どちらかの姓に合わせる)」「夫婦別姓(お互いに元の姓のまま)」に加えて、お互いの苗字をハイフン等で繋ぐ「結合姓(ダブルネーム)」を選択することも可能です。 ただし、ウクライナ側で結合姓等を選択した場合、日本の戸籍(日本人側)の氏の変更手続きや、ウクライナ人のパスポート更新手続きが少々複雑になる実務上の注意点があります。 どのような名前で暮らしていくか、事前によく話し合っておく必要があります。 3.先に日本で国際結婚手続きをする場合【日本方式(推奨)】 本題の国際結婚手続きについて解説していきます。 ここからは、日本人とウクライナ人が日本方式で婚姻をおこなう場合の必要書類を記載します。…