コラム

COLUMN

香港の方が帰化申請するには?

1.帰化申請とは 日本への帰化申請とは,簡単に言えば「外国人が日本人になる(日本国籍を取得する)」ための手続きです。 帰化すれば日本の戸籍を持ち,ビザの更新なく日本に住み続けられます。 また,日本のパスポートを所有し,日本人として海外へ渡航することができます。 しかし,それは同時に母国の国籍を喪失することを意味します。 なぜなら,日本が二重国籍を認めていない関係上,日本国籍を得た際には,母国の国籍を持っておく事はできないからです。 2.日本に滞在する香港の方の人数 日本に在留する香港の方の人数は何人か? 法務省は「在留外国人統計」で日本に在留する外国人の国籍別の人数を公表しています。 ただ,2012年7月に外国人登録制度が廃止され,外国人登録証から在留カードでの管理に統一されたために,現在では「中国国籍(香港含む)」の人は何人という形で公表されています。 そのため,いま,日本に在留する「香港人」が何人かということは,残念ながら公表はされていないのです。 かつては,法務省民事局が「中国」のうち「本籍地(出身地)別」の外国人登録者数を発表していました。 それによると,中国国籍を持つ人のうち,香港出身者は1990年代には1900人前後でしたが,2006年には3256人に。 2010年には4196人と,20年間で2倍強に増えています。 もちろんこれは中国国籍のうち「本籍が香港」の方に限っての数字ですので、実際にはより多くの「香港人」の方が日本に在留していたと考えられます。 日本政府観光局によると,2022年の訪日観光客数は,香港は中国・台湾・韓国に次いで第4位の約18万人強。 リピーターも多く,香港の方の日本への興味・関心は強いです。 冒頭に述べたように,香港を巡る厳しい政治情勢を体感し,「香港にとどまるか,海外に脱出するか」悩む方も少なくないと考えられます。 今後,日本政府の対応いかんでは,香港から日本に来る方,そして日本へ移住する方は増加する可能性があると考えられます。 3.帰化申請の一般的な条件 香港に限らず,外国籍の方が日本に帰化するにはいくつかの条件があります。 帰化申請の前に,自分が帰化の条件を満たしているかを知っておきましょう。 帰化の条件を要約すると,国籍法に基づく7つの要件を満たしているかという条件です。 >>帰化申請 条件 はコチラ すでに日本に何年以上住んで居るとか,ある程度日本語ができるかとか,日本で生計を維持するに足る収入があるか――など。 あるいは「日本政府として,あなたを日本人にしてよいかどうか」を問う条件。 また,交通違反などの犯罪を犯していないか? 日本国民として納税しているか?――などを問う条件があげられます。 4.香港の方の帰化申請の流れ 香港の方の帰化申請手続きの流れは,おおむね以下のようになります。 以上がおおまかな帰化申請手続きの流れです。 帰化手続きは提出・作成する書類が多く,何度も法務局や国内外の役所に足を運ぶ必要もあります。 何度も法務局や役所に行くのは面倒,確実に日本国籍を取得したいとお考えの方は,帰化専門の国際行政書士に相談するのも一つの方法です。 5.香港の方の帰化申請に必要となる書類 香港の方が日本への帰化申請をする場合,様々な書類を集める必要があります。 香港の方の帰化申請に限らず,帰化に必要な書類はその人の家族構成や仕事(収入源)によって異なります。 一般的に外国人の帰化申請に提出が必要な書類は, 国籍証明書…